その31 ついに禁断の薬を飲んでしまうのか?
もう何度メビウスと会っただろうか。
彼女は僕を導いてくれた。
僕も彼女を求めていたのだろう。
現実の世界では愛用したパソコン。
僕は人を愛するのか?
僕はモノを愛するのか?
また眠りメビウスに会いに行く。
【悪魔の部屋】
今日のメビウスもハタチくらいの女の子。
僕もそれくらいの年頃だ。
「あなた、この部屋にきてしまったの??」
いつもと様子がちがう。
「悪魔の部屋ってどういうこと?」
「ある物質を体内にいれることによりあなたは変わります。
良くなる所もありますが、その代償に苦しみが始まります。」
「一時の快楽のために、その後 禁断症状で苦しむなら地獄だね」
「そう、そういうのは悪循環、悪い病気と同じ」
「なぜ その話をするの?」
「苦しむことで気づくことがあるから。苦しみからくる力」
「普通の人はそれを馬鹿な行為と言わないかい?」
「そうそれは愚かな行為。自分から苦行をするようなもの。
でも、今より馬鹿になった方が幸せならどうする?」
「僕はそんなことを考えているの?君からそう見えるの?
理屈で考えると衣食住がチャントしていて、毎日
好きなことして遊んで過ごせるなら極楽だ。
しかし、僕はそんな極楽を手放そうとしている」
「そう、あなたは禁断の薬を飲み現実と戦おうとしている」
その禁断の薬は「治完の薬」と言うらしい。
メビウスは赤い薬を僕に見せた。
「まだ無理に飲まなくていいわ。考えてから決めればいい。」
僕は迷っていた。
「僕に必要な苦しみ」ってなんだ?と思った。
【追記】
僕は現実に戻ってきた。(目が覚めた)
そして、なぜか昔買ったDVD「8マイル」を見始めた。
(僕はオタク属性だが、普通の本や映画も読み、見る。)




