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メビウスが紹介してくれた【エス】さん その2
20時になった。
エスさんがいるBARについた。
《君がメビウスに紹介された人か。精神年齢15~30歳くらいか》
僕は現実では47歳である。
「どうも初めまして。あなたがエスさんですね。」
《君は名乗らなんだね。》
《そうか、この世界での名前を決めてないのか。普通は誰かが名付けてくれるが》
現実では、親が名前をつけて役所に届ける。
太郎、花子、次郎、桜 簡単な名前でもうれしいかもしれない。
「ここでの名前を決めた方がいいですか?」
《そうだね。あった方が便利だよね。あだ名でいいんだよ。》
僕は悩める人間だった。だからメビウスに出会えた気がした。
「ヒツジでいいです。ヒツジと呼んでください。」
《聖書をほとんど知らない君がヒツジくんか。どんな発想なんだろうね。》
「悩める羊からです。」
《そうだろうね、まぁいい。何を飲むかい?》
「JACK・DANIELS を水割りで。」
《ビールじゃないのか。意外だな。》
「ギネスやハイネケンも好きですが。今日はやめておきます。」




