美しきかなこの世界に
はい、今回はちょっと長めになった気がしなくもないですはい
レイナと契約を交わしたレイス、改めてワイトは契約の力を感じ取っていた
魔力向上、デバフ軽減、視界共有(ON OFF切り替え可)、転移(主人に呼び出された場合など)、念話、経験値共有(どちらが倒しても同じ量の経験値が入る、要はポケ○ンの学○装置)、相互位置確認(どれくらい離れているかや、どの方角にいるかなどがわかる)
どれも有力な効果ばかりだ
この力をきちんと使いこなせるように練習していこうと心の中で誓ったのであった
「え、えと……これからよろしくお願いね!ワイト!」
≪おぅ、レイナもよろしくな!≫
そう言って楽しそうに笑うワイト
そして二人は今歩み出した
〜〜〜〜〜
二人が契約してしばらく移動してから、ワイトはずっと悩んでいた
「ワイト?どうしたの?」
≪いや……≫
「………やっぱり……契約するの嫌だった……?」
少し泣きそうな声でそう言われてからワイトは慌てて訂正する
≪いや!そういうわけじゃないんだ!!別のことで!≫
「………別のことで……?」
きょとんとした顔をしてワイトに問いかけるレイナ
≪………あのさ…なんで俺ランタンに入れられてんの?≫
そう、ワイトはいまレイナの持っていたランタンに入れられている
「え?」
≪いやえ?……じゃなくて≫
「だって、暗いからあかりがわりに」
≪そんな大して変わらねーよ!≫
そうツッコミを入れるとレイナはくすくすと笑う
それを見てワイトは何を言っても無駄だと察して諦める……しかし文句は続くようだ
〜〜〜〜〜
しばらくぶつぶつと文句を垂れていたアズラスだったが
どうやらランタンの中が気に入ったようで
今では鼻歌歌いながら周りをキョロキョロしている
「(……なんか小さいのも相まって可愛い)」
こんなやりとりをしているうちに洋館の出入り口に戻ってきた
その扉の前でずっと立って悩んでいるレイナに声をかけようか悩んだワイトは思い切って聞いてみることにした
≪何やってんだ?早く扉開けようぜ?≫
「……ここ…あかないの……」
≪えっ………≫
しばしの沈黙の後、それを破ったのはアズラスだった
≪………押してダメなら引いて「引いてもダメだったよ」≫
≪……じゃぁ上にあ「ハンドルがあるんだから上がらないよ?」≫
≪あーっと……そうだな…ちょっと見せてくれ≫
そう言ってランタンから抜け出して扉をよく観察するワイト
そしてある一点で止まってそこをじっと見てはふむと頷き戻ってくる
どうやら謎は解けたらしい
≪こいつはあれだな入るのは誰でもできるが開ける時は魔力を込めなきゃダメなやつみたいだ≫
「ほんと……?」
それを聞いたレイナは少し安堵したようだ
ワイトがランタンの中に戻るとレイナはそっと扉のハンドル部分に手を添えて魔力を流そうと試みる……が、扉はびくともせず開かなかった
≪ん?なんでだ?≫
「やっぱり魔力をうまく操れないや……」
そう、レイナは魔力回路が詰まっているせいでうまく魔力を操れないのだ
≪ん〜…ならちょうどいいや、ここで練習してこう≫
そう言ってワイトはレイナに魔力を操る練習を促し…
そして飽きていた
何度練習してもうまくいかず…最初の方はしっかりと見ていたものの
しばらくすると鎌の手入れをし出し…
またしばらくすると自身の鎌の練習をし出し……
そして待つこと五時間ほど…
レイナの方からガチャリと鍵の開くような音が聞こえた
≪うぉっ?!で、できたのか?!≫
今まで鎌に集中していたせいか全く気付いていなかったワイトは不意に音がしてびっくりしたようだ
レイナの方を見てみるとプルプルと小刻みに震えながらワイトの方を向き涙を流しながら笑い
「や………やったよ………とうとう魔力を操れたっ!やったよワイトォ!!」
≪やったなレイナァ!≫
感極まった二人は抱きあ……
ドゴォ
……う事はなくワイトをすり抜けてレイナは地面に顔からダイブする羽目になったのであった
〜〜〜〜〜
やがて
二人して何故か冷静になって起き上がると眩しい光が扉の方から差し込んできた
レイナは「まぶしっ……」と言いながら片目を瞑り、手で影を作るようにしてみて
ワイトは太陽の光を受けて感動していた
≪よ、ようやくでられた……≫
洋館に閉じ込められてはや一日
二人は陽の光を見ながら……これからのことに思いを巡らせた
なかなか今回のはいい出来な気がします
もう数話続いたら一旦転生レイスの記憶探しは終わりにしようと思います
理由は別の作品を早くあげたいからです
ただ、次にあげる物語はワイド達の世界線と同じにしようと思うのでどっかしらで出会うと思います
ブックマークと高評価、お願いします