夏に焦がれる 2
「ぷはぁ……」
少々汚いが、海水は冷たくて気持ちがいい。
「ちりちゃん、何して遊ぶ?」
「じゃああの浮のところまで泳ごう!」
「おお、勝負だね!じゃあ……私が勝ったら来週映画に付き合ってもらう!」
「いいよ。私が勝ったらかき氷奢ってもらうから!」
「……なんか今日、花澤先輩テンション高くないですか?」
「久しぶりに泳げるからじゃないかなー?らんらんも勝負しなくていいの?勝てばちーちゃんとデート出来るよー」
「私、カナヅチなんで……それに、例え泳げたとしても花澤先輩に勝てる訳がないので……」
「そもそもアイツ、何後輩に奢らせようとしてんのよ……」
「よっぽどかき氷が食べたかったんだねー」
「千紗!スターターやって!」
「はいはい……よーい、ドーン。」
こんな風に思いっきり泳ぐのは久しぶりだ。
腕をぶん回し、水の中を突っ切るのは楽しくて仕方ない。
「はい、私の勝ち!かき氷買いに行こ!」
「ぐぬぬぬ……仕方ない……じゃあ買いに行こう……」
浜辺に戻ると、三人は私たちを待っていたようだった。
「かき氷買いに行くんでしょ?そろそろお昼にしましょう。」
「さっき海の家見てきたけど、色々あったよー早くいこーよー」
そういえば私もお腹が空いていた。
海についてまだ一時間ほどしか経ってないが、移動でだいぶ体力が消費されていたからだ。
「何食べるー?」
「安くて腹に溜まるのもの。今日は移動費だけでカツカツなんで。」
「相変わらずね。」
「千紗と茉鈴は?」
「私はカレー。」
「私はねー牛丼とー焼きそばとーたこ焼きとー……」
「ちょっと待て!茉鈴そんなに食えるの!?」
「よゆーよゆー」
「茉鈴はいつもこんくらい食べてるわよ。」
な、何それ….!こんなに細いのに大食い!?
……うん、全然太ってないよな。腹にブラックホールでもあるのか?
「ちりちゃんちりちゃん!すずお好み焼き買うから一口あげる!」
「まじで!?ありがとう!!」
「わ、私だって一口あげます!」
「本当?らんもありがとー」
よし…!これで少ないお金でいろんな物が食える!
やっぱり友達と来るとそういうところ得するよなぁ…
「……なんか双子ちゃん可愛そう。」
「うーん……いいんじゃない?3人共得してるしー」




