定期テストのいいところは早く帰れるとこだよね
「あーもうっ!勉強飽きた…」
「飽きるの早すぎ、この問題くらい解けるでしょ!?」
「無理!」
「ここ簡単な問題よ?それすら出来ないの!?」
テスト一週間前、私とすずらんは某ファストフード店でお勉強をしていた。
と言っても3分の2が勉強に飽きていた。
すずはノートに落書きを、私はクーポンを使ってお安く手に入れたポテトを頬張り続けていた。
ただ一人、らんだけが集中力を切らすことなく勉強していた。
「はぁーぁ…なんでテストなんかあるんだろ…」
「もしテストがなかったら貴方みたいな人間が勉強しなくなるならよ。」
「ひっどー!私とちりちゃんのこと馬鹿にしてるでしょ!?」
え、私も含まれてるの?
ちょっと心外なんですけど…
「ちりちゃんは別よ。あんただけを馬鹿にしてるの。」
そうだそうだ、言ってやれらん。
「なんで!?ちりちゃんだって勉強せずにポテト食べてるだけじゃん!」
「私家で勉強してるし。」
「嘘つき!どーせゲームしてるんでしょ!?」
「してない、第一うちにゲームない。」
私はなぜか怒り出したすずの言葉をポテトで受け流した。
まぁ私の場合は本当は勉強なんかしたくないが、暇だからやっているんだけどね。
暇つぶしのゲームなんて高くて買えないもん。
「じゃあまた勝負しようよ!」
「また?どうせ負けるから辞めたほうがいいよ。」
それに学年も違うんだから勝負のしようがないだろ。
それにコイツには絶対負けない自信がある。
「何で?負けるのが怖いの?家で勉強してるって嘘なんでしょ?」
「今回はその手には乗らん、バカ。」
「ちぇっ…」
すずの挑発を鮮やかにかわし、ポテトを口に運ぶ。
はぁ…早く帰りたい。
私外じゃ集中して勉強出来ないんだもん。
ここに来たのだって、お好み焼きのお礼みたいなもんだ。
この双子は放課後私のクラスに一緒に勉強しようと訪ねてきた。
お好み焼きのことがあったのでとりあえず引き受けたのだが…
「はぁ…テストなんてなくなればいいのに…」
「…」
机に突っ伏しているすずと大真面目に勉強しているらん。
そしてポテトを貪る花澤ちり。
…私、ここにいる意味あるのか?
「やっぱり勝負しよーよ。そうすれば私頑張れるから!」
「なぜ自ら負け戦を仕掛ける?」
「絶対負けないもん!私こう見えて負けず嫌いだし!」
成る程、意外と引きずっているんだな。球技大会のこと。
悔しいという感情が表情にでている。
…仕方ない、現実を教えてやろう。
「…私の成績知ってる?」
「知らない。」
「二年の期末テスト、学年一位だった。」
「…へ?」
「え、すず知らなかったの?」
私の発言にすずはぽかんと口を開け、フリーズした。
らんはそのことを知らなかったすずに驚いていた。
どこから仕入れたのか知らないが、らんは知っていたようだ。
「ていうか中学の時からずっと学年トップ。」
「え、えぇ!?なんでっ!?ちりちゃんのくせに!」
…おい、喧嘩売ってんのか?




