第7話 おーい、タクシー!
「俺の名前は大石武志っていうんだ」
「私の名前は広見心っていうの。ヒトヤン、よろしくね」
二人が自分の名前をヒトヤンに名乗ったが、それを聞いたヒトヤンは驚いた表情で口を開く。
「えっ、え―――っ!? 『ヒロミ』って苗字やったんかいな~っ!? 俺、めっちゃ驚いてもうたわっ!!」
ヒロミは、予想通りのヒトヤンの反応を少し笑いながら答える。
「ヘヘへ、そうなの。私、よく下の名前が『ヒロミ』って思われるのよねぇ。やっぱり、ヒトヤンもそう思っていたのね?」
「ほんまビックリやわ! まさか『ヒロミ』が苗字やったなんてな! でもアレやな。せっかく呼び名を『ロミロミ』にしたけど、名前が『ココロ』やったら呼び方は『コロコロ』の方がしっくりいくなぁ!!」
「コッ、コロコロですって!? い、嫌よ!! 絶対に嫌!! 『コロコロ』よりもまだ『ロミロミ』の方がマシだわっ!! ヒトヤン、お願いだから『コロコロ』だけは止めてよねっ!!」
「え~っ!! そうなん? 『コロコロ』の方がええと思うんやけどなぁ……なんか残念やなぁ……でもまぁ仕方ないわ。分かった!『ロミロミ』って事にするわ~」
ヒトヤンはとても残念で仕方が無いが、ヒロミが真剣な表情で訴えるので仕方なく了承する事にした。
その二人の会話を聞いていた『ケシケシ』が少しイラついた口調でヒトヤンに突っかかってきた。
「おい、ヒトヤン!! ヒロミの『ロミロミ』はまだ良いとして、俺の『ケシケシ』ってのは何とかしてくれよっ!! 今、俺のフルネームを聞いて分かっただろ!? どう考えても『オオイシタケシ』から『ケシケシ』ってのは無理があるだろ!?」
「へっ? そっか~? 俺は別に無理があるようには思えんけどなぁ……」
ヒトヤンは不思議そうな表情でタケシにそう返事した。
「無理あるだろっ!! どう考えても『ケシケシ』ってダサ過ぎるじゃないか!! 普通に『オオイシ』とか『タケシ』で良いじゃないかっ!!」
「いやいやいやぁぁ……俺はその『普通』ってのが嫌やねん。俺は何でも右斜め上くらいから攻めたいタイプやねん」
「言ってる意味が分からねぇよっ!!」
「よし、ほんなら分かったわ!! 呼び名変えたるわ。う~ん、そうやなぁぁ……『大石武志』やろう……。あっ、そうやっ!! これやったらどうやろか?」
ヒトヤンは自信たっぷりの表情でタケシに言ってきた。
そしてタケシは少し不安そうな声でヒトヤンに問いかける。
「な、なんだよ?」
「『大石武志』『オオイシタケシ』……。そやっ!! 『シイタケ』ってのはどやろかっ!? どうやこれ!? これメッチャ良いやろっ!? 俺の中では最高傑作やわっ!!」
「『シイタケ』!! ブッ、ホ、ホントそれ最高傑作ね! 『シイタケ君』よろしくね!? ププッ……」
「だっ、誰が『シイタケ』だっ!? ヒトヤンが考える呼び名ってのは二文字の繰り返しじゃなかったのかっ!? 『シイタケ』って、どう考えても繰り返しじゃ無いじゃねぇかっ!!」
「え―――っ!? アカンの~? めっちゃ良いと思ったのになぁ……」
「駄目に決まっているだろっ!! ちゃんと真面目に考えろよっ!!」
(ん? でも待てよ。なんで俺はコイツの呼び方にそこまで気にしないといけないんだ!? どうせコイツと一緒に居るのは今日だけなんだし……)
「ほんなら、これはどや!? 『オオイシタケシ』を少しだけイジってやなぁ……」
「またイジるのか? ってかイジる必要があるのか!?」
「『おーい、タクシー!!』ってのはどやっ!? これ最高にウケるやろ!?」
「いじり過ぎだろっ!! それにウケを狙ってどうするんだ!? 俺を呼んでいるっていうよりも、それじゃぁ、タクシーを呼んでるじゃねぇかっ!! もういいよっ!! お前、俺をバカにしてるだろっ!?」
さすがにタケシはヒトヤンに対して怒りをあらわにしているが、その横でヒロミ達女子はお腹を押さえながら大爆笑をしているのであった。
お読み頂きありがとうございます。
ロミロミとケシケシの本名が分りましたね。
せっかく仲良くなった?人達ですが、一日でお別れになってしまいますね。
っていうか、こんな面白いキャラ達がこのまま、はい、サヨナラって事になるのでしょうか!?
いや、なるはずないですね...(笑)
次回もお楽しみに(^_-)-☆




