第27話 新たな伝説の始まり
津田激人……
彼は天才彫刻家である。
そんな彼は天才が故に『美術部』に入部するも部活に馴染めず、部員達と常に激突し数日で退部したという経緯がある。
また、根津興輝は天才的運動神経の持ち主であるが故に一つのスポーツだけを頑張ると言う事が出来ずに帰宅部でいたところ、ヒトヤンから『ポジティ部』に誘われたという経緯がある。
そんな二人がヒトヤンが『ネガティ部』を新たに創ったということがキッカケとなり二人の心を突き動かした。
そして遂に二人の天才は行動をする。
「で、俺は『美術部』とは違う新たな芸術家集団、とことん一つの事にこだわり続ける『クリエイティ部』を創ることにしたんだ!!」
「逆に俺は一つのスポーツ競技にこだわらない『何でもチャレンジをする運動部』時には運動部の助っ人として参加もする様な『アクティ部』を創る事にした」
「それは楽しみやわ~っ!! 二人なら絶対にできるで~っ!!」
「で、でも……二人いっぺんに『ポジティ部』を辞められると……」
「フッ、心配するなケシケシ。俺達は部員が揃うまでの間は兼務でポジティ部の活動もするつもりだからよ」
「そうそう、俺達が理想とする部活にそう簡単に入部するはずが無いからな」
「でも一人や二人くらいは目星をつけてるんやろ?」
「 「まあな……一年生に数名な……」 」
こうして『ネガティ部』創部から数ヶ月後に新たに『クリエイティ部』『アクティ部』が誕生したのだった。
その後、『ポジティ部』を含めた四つの部は当時の生徒会の不正を暴くと共に学園の信頼を回復する為に尽くし、その結果、学園生徒全員の懇願もあり、生徒会の監視役も担う事になる。
そしてこの時よりこの四つの部の事を『名染伊太四大茶部』と呼ぶようになったのだ。
更に一年後の四月……
ヒトヤン達は最後の学園生活を迎える。
【ポジティ部部室内】
「一年一組、布津野八芽です。特技は『突っ込み』です。どうぞよろしくお願い致します!!」
「何!? つっ、突っ込みが特技だと!?」
「へぇ、それは楽しみやなぁ……ケシケシの後釜になってくれるかもしれへんなぁ……」
「フフフ……ヒトヤン。俺の突っ込みを越えるには並大抵の努力では難しいんだぜ。布津野さんもこれから俺の突っ込みを見てよく勉強するようにな?」
「えっ? それは嫌です。私は丘司那先輩に憧れてこの学園に入学したので私はこれからずっとヒトヤン先輩の近くで行動していきたいと思っています」
「ハハ、武志? 布津野さんの考えの方が良いと思うわよ。ヒトヤンの近くにいる方が突っ込みの実践練習にもなるかもしれないしね」
「チッ……せっかく俺にも可愛い弟子ができたと思ったのにさ……ヒトヤン、その子に絶対に手を出すんじゃねぇぞ!?」
「はぁ? 何を言っているんだ、ケシケシ?」
「そうですよ、ケシケシ?先輩!! 先輩はイヤラシイ小説を読み過ぎているんじゃないですか? そんな顔をしていますし……」
「よっ、読んでねぇよ!! ってか、そんな顔ってどんな顔だよ!?」
「それよりロミロミ? 『テンテン部長』は今日も休みかいな?」
「私に聞かれても知らないわよ。まぁ、彼は身体が弱いみたいだしねぇ……入部早々、布津野さんには申し訳ないけど色々と助けてもらう事が多いと思うけどよろしくね?」
「はい、お任せください!!」
ガラッ…ガラガラッ
「来てやったぞ~っ!!」
「ん? また来たのかよ、ルイルイ!? 小学生がこんな所に来ちゃダメだろ!?」
「うるせぇ、ケシケシ!!」
「お前、口が悪過ぎるだろ!? トラン先輩も変な起き土産をしていったもんだぜ……」
「まぁ、ええやないかケシケシ……ルイルイはトラトラ先輩の『一番弟子』みたいなもんなにゃし……」
「で、でもさ……」
「ケシケシ、あたちは大人になったらヒトヤン様のお嫁さんになるのよ。今から私の家来になりなさい!!」
「はぁぁああ!? バカ言ってるんじゃねぇよ!! 何で俺が小学一年生の家来にならなくちゃいけないんだよ!?」
「フフフ……それにルイルイちゃんの今の言い方なら武志はヒトヤンの家来みたいに聞こえるよね?」
「だ、誰がヒトヤンの家来だ!? 俺はヒトヤンの『専属突っ込み師』ってだけだよ!!」
「ああ、大石先輩、これからは私が丘司那先輩の『専属突っ込み師』になりますからご心配なく。だからそこのルイルイちゃんって子の家来でも何でもなってあげてください」
「なっ!?」
「それに、ルイルイちゃん? 丘司那先輩の将来のお嫁さんになるのは私だから諦めてちょうだいね? あなたはそこの大石先輩みたいな人が似合っているわよ。フフフ……」
「なっ、なんでちゅって~っ!?」
ビリビリビリビリッ……ビリビリビリビリッ……
そして月日は流れ更に数年後……
オギャー、オギャー、オギャー、
「でかしたで、八芽!! よく頑張ったなぁ!?」
「あ、ありがとう……あなた……」
「元気な男の子やなぁ?」
「フフ、そうね。あなたにソックリだわ……」
「名前はもう決めてるねん。『一矢』にするわ!! それでいいやんな?」
「うん、良い名前ね? 『丘司那一矢』かぁ……」
「ちゃうで、『布津野一矢』やで!! 一矢が生れたのを機に前から約束していた通り、今日から俺も『布津野』に名前を変えるわ」
「えっ? いいの?」
「ああ、全然いいで。これからは『布津野ファミリー』でおもろくて幸せな家庭をつくろうや?」
「う、うん……そうだね……そして有難う……」
「さぁ、一矢~っ!! お前もお父さんやお母さんと同じ『名染伊太学園』に通ってくれるかなぁ? もし、そうなればお前は俺がやり残したことをやって欲しいなぁ……」
「フフフ……あなた、それは気が早過ぎるわよ」
「ハハハ、それもそやな? よし、とりあえず一矢には『ボケ』と『突っ込み』の英才教育をしよか!!」
「だから、それも早いって……まだ、オギャーしか言えないんだから……」
【十五年後】
俺は『布津野一矢』……
今日から俺は『名染伊太学園』に入学する。
果たしてどんな学園生活が待っているんだろうか……?
~完~
お読みいただきありがとうございました。
これで『ポジティ部』は完結となります。
最後まで応援してくださり有難うございました。
これからはこの続きでもある『ネガティ部』を楽しんでいただければ幸いです。
一志から一矢へ……どうぞ新たな伝説をご覧くださいませ。




