第24話 部活辞めてくれ?
時は経ち、ヒトヤン達二年生の秋……
「ということで、『ポジティ部 新部長』はヒトヤンにやってもらうことになった!! 文句がある奴は前に出てこい!!」
「も、文句なんてある訳ないだろ!? い、いや、ないでしょ!?」
「ほんまはケシケシが部長やりたかったんとちゃうんかぁ?」
「ば、バカな事を言うな、ヒトヤン!! お、俺が部長だなんて……ブツブツブツ……」
図星だな。とケシケシ以外の部員は思った。
この一年で『ポジティ部』はヒトヤン達以外に部員が二名増えた。
一人は『彫刻家』の津田激人
彼は『美術部』に入部したが他の部員達とウマが合わず、喧嘩ばかりしてしまい、自ら退部をしてしまった。
そしてその津田をヒトヤンが『ポジティ部』に誘ったのだ。
始めは拒んでいたゲキゲキこと津田ではあったが、ヒトヤンからの熱い誘いと『自由にしてくれていい』という言葉に心が動き、入部する決意をしたのだった。
「まぁ、ケシケシみたいな『三流野郎』が部長になったら俺は『ポジティ部』を辞めるけどな!!」
「うるせぇ、ゲキゲキ!!」
そしてもう一人の進入部員の名前は根津興輝という。
彼もヒトヤン達の同級生である。
超運動神経抜群ということで『スポーツ推薦』で学園に入学する予定だったのだが、それとは逆に小さい頃から身体が弱く中三の時に病気が発症し、約一年間、入院していた。
なので学園には一年遅れで入学している。
だから彼はトラン以外からは年上だという事で『根津にぃ』と呼ばれているのだ。
「しかし、ヒトヤン? 俺だけ『根津にぃ』って呼ばれるのには違和感があるぞ!! そろそろ俺の事も『オキオキ』とか『ネヅネヅ』とかで呼んでくれてもいいんだぞ!!」
「ハハハ、別にそのままでいいやん? 俺は『根津にぃ』って呼び方気に入っているしなぁ」
「そうだぜ、根津にぃ!! 俺はヒトヤンの次に認めている男に対して『変な呼び方』はできねえよ!!」
「えーっ、そうなのかぁ!? それは照れるなぁ!!」
「おい、ゲキゲキ!? お、俺の事も認めて普通に『タケシ』と呼べよ!?」
「そ、そうよ。私もロミロミは嫌よ。ヒロミでいいじゃない!?」
「ぼ、僕はヒトヤンがつけてくれた『タイタイ』って好きだけどなぁ……」
「ところでな、皆に一つ大事な話があるんやけどなぁ……」
珍しくヒトヤンが神妙な顔をしている。
「えっ、何? どうしたの、ヒトヤン?」
「おーっ、そういうことかヒトヤン? 遂にアレをやるんだな!?」
「はい、そうですわぁ……今がチャンスやと思うんですわ」
「 「 「チャンス?」 」 」
そしてヒトヤンは軽く深呼吸をしてから口を開く。
「実はなぁ……俺な、新しい部活を創ろうと思ってるねん」
「 「 「え―――――――――――――――――っ!!??」 」 」
「あ、新しい部活って何だよ、ヒトヤン!?」
「そうよ、どうしてヒトヤンが創る必要があるの?」
「ぽ、ポジティ部の部長はどうするんだ!? 俺に譲るのか!?」
「 「 「それだけは無い!!!」 」 」
「全員で声を揃えて言うんじゃねぇよ!!」
「まぁ、お前等……最後までヒトヤンの話を聞いてやれ」
「ヒトヤン、ごめん……僕もちょっと驚いて大きな声を出してしまったよ……」
「ハハハ、かまへん、かまへん。驚くのも無理はないからなぁ……ただな、タイタイには一つだけお願いがあるねん」
「えっ、お願い? 僕に何をお願いするんだい?」
「ああ、タイタイには今日をもって『ポジティ部』を退部して欲しいねん……」
「えっ?」
「 「 「え―――――――――――――――――――!!!???」 」 」




