第21話 俺、入部するわ!
「私は『ポジティ部 部長』で二年の『トラン・カンガーエ』というものだ。お前達、これからよろしくな!!」
「誰もまだ『入部』するなんて一言も言ってないだろ!! いや、言ってないでしょう!?」
「えっ? そうだったかな? でも、もう入部した様なもんだ。細かい事は気にせずに、さっさとこの『入部届』に名前を書くんだ!!」
『トラン』という『金髪少女』の強引な話の持って行き方にさすがにタイタイも口を開いた。
「チョッ、チョット待ってください、トラン先輩!! ぼ、僕達は色んな『部活』を今日は見学したいと思っているので、返事は少しの間だけ待ってもらえませんか?」
「なっ、何だ『小太り君』? 『地味』に正しい事を言う奴だな。まぁ、私はこういう性格だから逆に無いものねだりでお前みたいな『地味』で『目立たない』奴は結構好きだぞっ!!」
タイタイはトランに『好き』と言われた事で顔を真っ赤にし、何も言い返せずうつむいてしまう。
だがそれでもトランは話し続ける。
「おっかしいなぁ……。今日の私の『水晶占い』では、お前達四人は必ず『入部』するって出たんだがなぁ……」
「そっ、そうなんですか!?」
占い好きのロミロミはトランの言葉に興味津々の表情で問いかけた。
「ああ、そうなんだ。それに私の『水晶占い』は今まで外れた事は一度も無いんだよ!! だからお前達の姿を見た瞬間に『ああ、今日も私の占いはバッチシだったなっ!!』って思ったもんさ」
「フン! じゃぁ今日初めてアンタの『占い』が外れるって事だよな!! ハッハッハッハ!! ざまぁみやがれ……です……』
「タケシ、『ざまぁみやがれ』に『です』を付けるのはおかしいんじゃないの!?」
「うっ、うるせぇよ、ヒロミ!! 『突っ込み師』の俺を突っ込むなよ!!」
「何よ、タケシ!! アンタ、もう自分が『突っ込み師』って自覚があるのね!?」
「『突っ込み師』と言っても俺は『常に前向き、超ポジティブ野郎』のヒトヤンの『専属突っ込み師』だけどな!! 他の奴まで突っ込む気は全然無いぞ!!」
「でもアンタさぁ……。毎日、誰かれ無しに突っ込んでるわよ!!」
「えっ!? そっ……そうなのかっ!?」
「そういう事かっ!?」
「 「 きゅっ、急に何だよ、ヒトヤン!?」 」
二人が言い合いをしている中、ヒトヤンはずっと『ポジティブ』という意味を思い出そうとしていたが、ケシケシのセリフでようやくコメコメが自分に言っていた言葉を思い出した。
「ケシケシ、有難う!! お陰で、やっと思い出したわ!!」
「なっ、何を思い出したんだよ!?」
「いや、俺の性格は『ポジティブ』って事をやん!!」
「 「 「 そんなの出会った頃から分かってる事じゃん!!」 」 」
ヒトヤンはタイタイも含めた三人に同時に突っ込まれる。
「そうやってんなぁ……。前にコメコメにも『お前はポジティブなんや』と言われたけど、言うてる意味が全然分からへんかってん。でも今のケシケシの言うてた内容で俺の性格がなんとなくやけど分かったわぁ……」
「それでも、何となくかよ!?」
「まぁ、ええやんか、そんな事は……。それよりも……」
ヒトヤンはトランの方に顔を向ける。
「『トラトラ部長』!! 俺、『ポジティ部』に入部しますわぁぁ。これからどうぞ宜しくお願いします!!」
「 「 「 え―――っ!? 入部するのぉぉ!!??」 」 」
「ああ、入部するでぇぇ……」
「でっ、でもヒトヤン!? この『ポジティ部』がどんな部活動をするのかも知らないんだよ!! それでも入部するのかい!?」
タイタイが心配した表情でヒトヤンに問いかけた。
「あ、そやで。別にどんな部活動をするのかは、俺はどうでもええねん。まず部の名前が俺にピッタリの名前やし、それに俺はこの『トラトラ部長』の事が気に入ったしなぁぁ……」
「ヒッ、ヒトヤン、お前は『珍しいもの好き』かよっ!?」
「ほぉぉ……やはり『寝ぐせボーイ』は最初から見どころのある奴だと思っていたんだ。どこかの『二流野郎』とは訳が違うな!!」
「にっ、『二流』って言うな!! いや、言わないでください……」
「それと早速、私に『トラトラ』という、強そうな『あだ名』までつけてくれたのも嬉しいかぎりだ。フフフ……、これからよろしく頼むぜ、『ヒトヤン』……」
お読みいただきありがとうございました。
遂に謎の金髪少女の名前が分かりましたね!
『トラン・カンガーエ』......
何も『考えとらん』私です(笑)
でも、この名前にはまだまだ伏線が盛り込まれているとは誰も知る由も無かった......(笑)
次回もお楽しみに~(*^▽^*)




