第2話 変なオーラが出てきたぞ!
「ねぇねぇ、君等~、どこから来たん? みんな美人さんばかりで、どこか『品』もあるから東京から来たんとちゃう?」
早っ!
あ、あいつ、メチャクチャ行動早過ぎるやろ!?
マジでたまに付いていかれへん時あるもんなぁ……
コメコメはそう思いながら呆れた顔でヒトヤンを見ている。
「えっ? 私達ですか? ええ、あなたが言う通り私達は東京から『修学旅行』に来ましたけど……」
いきなりヒトヤンに声をかけられた少女達は、少し戸惑った表情でヒトヤンにそう答えた。
「やっぱり、東京からの修学旅行生かいな! そうやと思ったわ。どう? これから俺等と一緒に京都観光せぇへん? 俺等地元の中学生で今日は学校が創立記念日で暇やからコイツとブラブラしててん」
「え~っ!? 急に言われてもなぁ......今、出会ったばかりの人達と......ねぇ......?」
「う、うん......。でもこの人達、そんな悪い人には見えないけど......」
「それに、もう一人の子さぁ、凄くイケメンで背も高くて凄くカッコよくない?」
「そ、そうよね。せっかく京都に来たんだし、どうせ観光するならイケメンと観光したいわよね!?」
彼女達の意見が割れ欠けたが最終的にはヒトヤンが言っていた通り、コメコメの『イケメン』の魅力には勝てなかったみたいである。
「うん、いいわよ。一緒に観光しましょう。でも二人はなんで創立記念日なのに学生服を着ているの?」
「えっ? ああ、これね。これはコイツが平日のこんな時間に中学生がブラブラしてたら補導されるかもしれんから学生服を着て『修学旅行生』に成りすまそうって考えてくれたんやわ」
「へぇ、そうなんだ~面白~い!! とても良い作戦ね? なんだかアナタ達、とても面白いわ。京都ってなんか地味で嫌だったけど、アナタ達のお陰で楽しい京都観光ができそうだわ」
「そう言ってもらえて嬉しいわ~っ! よしっ! ほな、早速行こかっ!」
話がまとまり、全員歩き出そうとした途端、後方から大きな叫び声が聞こえてきた。
「ちょっ、ちょっと待て――――――っ!!」
んっ?
ヒトヤン達がその声の方に振り向くと凄く険しい顔をした少年達がヒトヤン達を睨んでいる。
「お前等、ちょっと待てって言ってんだよっ!!」
「何? 俺達に何か用なん?」
「うわっ、タケシ達に見つかっちゃったわ……」
彼等は彼女達と同じ学校の少年達みたいである。
「お前等、ヒロミ達とどこに行く気だっ!?」
「えっ? 京都観光やけど、何か?」
「京都観光だと―――っ!? 京都観光は俺達がヒロミ達とする事になってるんだよ!! 全然関係の無いお前達が割り込んでくるんじゃねぇよ!!」
「えっ、そうやったん?」
「ゴ、ゴメンね......。本当は私達は男女四人ずつの八人の班で京都を観光する事になっていたのよ。ホント、黙っていてゴメンなさい……」
「オイ、ヒロミ! 『する事になっていた』って、なんか『過去形』みたいな言い方するんじゃねぇよ!!」
「だ、だって私達、この子達と京都観光する方が楽しそうだなぁと思ってさ……」
「ヒロミ、何バカな事を言っているんだ!? 学校で決まっている規則を勝手に破ろうとしてるんじゃねぇよ! 先生にバレたらヤバイだろっ!!」
二人のやり取りを聞いていたヒトヤンだったが、ある事に気が付き、怒り心頭中の少年に質問をする。
「それよりもアンタ? さっき八人で観光するって言うてたけど、どう見ても女子四人、男子三人しかいてへんように見えるんやけど……」
「えっ? ああ、もう一人は向こうで俺達全員の荷物を持って、こっちに向かって歩いてきている『デブッチョ』さ!! オイッ! 『タイチロウ』!! 何、グズグズしてんだよっ!? お前が早く歩かねぇからヒロミ達が、こんな奴等の口車にはまったんじゃねぇかっ!!」
「ハァハァハァ......ゴ、ゴメンよぉ……。ハァハァハァ……」
ハァハァハァ……なんで、いつも僕ばかりみんなの荷物を持たないといけないんだよ……
「タイチロウ!! 今なんか言ったか!?」
「ハァハァ......いや、何も言ってないよ......ハァハァハァ......」
「・・・・・・」
ムワ―――――――――――――――ンッ
タイチロウと呼ばれる少年の姿を見たヒトヤンはさっきまでの笑顔が消え、身体から何かが発せられている様な雰囲気をかもしだした。
そしてその様子を見たコメコメは心の中でこう叫ぶ......
ヤ、ヤバイぞっ!!
ヒトヤンの体からいつもの『何かようわからん変なオーラ』が漂っててきたぞっ!!
これは何かが起こる事、間違い無しやっ!!




