第19話 口が悪い人だな!(挿絵有り)
「何か建物の中も『どよ~~~ん』としてるわねぇ?」
「ほ、ほんとだな。『運動部』とは全然違う雰囲気だよな……」
『別館』の中は薄暗く複数の『文化部』が部活の勧誘はしているが、活気が全然無く、見学に来ている新入生もまばらであった。
そしてそんな中、入り口を入って直ぐにあるホールの片隅で一人の『金髪少女』が机の前に座っている。
「おっ、オイッお前等!! アレ見てみぃ!! 『外人さん』がおるで!!」
「 「 ほっ、ホントだっ!!??」 」
「日本語、話せるんかな?」
「そっ、そりゃあ、話せるだろう? じゃないと、ここで学園生活なんて出来ないと思うぜ!!」
「お前等!! 俺は向こうにある『美術部』の見学に行って来るから、俺はここで分かれるぜ!! ヒトヤン! 後で俺の部屋に絶対来いよ!?」
「おぉぉ!! 絶対行くから、ゲキゲキの自信作を直ぐ見れる様にしといてや!!」
「オッケー!! そんじゃ、また後でな!!」
ゲキゲキはそう言うと小走りで『美術部』のある部屋に向かって行くのであった。
「で、どうするの? あの『外人さん』の所に行ってみる? 何か机の上に『水晶玉』みたいなのがあるから、もしかしたら『占い部』みたいな部じゃないのかな?」
ロミロミはやっぱり女の子という事で『占い』には興味津々である。
「うっ、『占い部』なんてあるわけないだろっ!!」
「もし、あの人……日本語を話せなかったらどうするの? ぼ、僕は話せないよ……」
「別に日本語が話せなくてもええやん。そんなの『ジェスチャー』で何とかなるで!!」
「なっ、ならねぇよっ!!」
四人は、ああだこうだと言いながらも少しずつ、『金髪少女』に近づいて行く。
しかし、建物の中にいる新入生は少ないので、四人が一緒に動くと目立って当たり前。
当然、その謎の『金髪少女』はヒトヤン達に気が付いた。
というか、とっくの前から気付いていたかもしれない……
そして彼女からヒトヤン達に声をかけてきたのである。
「オイッ!! そこの坊主三人とお嬢ちゃん!! 私に興味があるなら、そこでモタモタしないで早くこっちに来い!!」
「ぼっ、坊主だって!?」「お、お嬢ちゃん……?」
「なぁぁんや、日本語ペラペラやんかぁぁ」
「良かったというか、何か見た目と話し方が全然違うから驚いたというか……」
各々が思っている事を口に出しながらも、何か引き付けられるように四人は『金髪少女』の前まで行った。
「入学おめでとう!!新入生共!!」
「新入生共って……」
「あっ、有難うございます……」
『金髪少女』は相変わらず口が悪い。
「お前達四人はめちゃくちゃラッキーな奴等だなっ!!」
「えっ、そうなんですか?」
「そうだ、ラッキーとしか言いようがない!!」
「ほぉぉ、ほんで何がラッキーなんです?」
「先程、この『水晶』で占ってみたんだが……」
「あっ、やっぱり此処は『占い部』何ですか!?」
「黙れ、お嬢ちゃん!! 私の話を最後まで聞けっ!!」
「ヒェェェ!! すっ、スミマセン……」
ロミロミは『金髪少女』に一喝され、ショボンとしてしまった。
「お嬢ちゃん、別にショボンとする必要は無いぞ!! お前も『超ラッキー娘』なんだからなっ!!」
「だから早よ、何で俺達が『ラッキー』なのか教えてくださいよ~っ!?」
ヒトヤンは理由が早く知りたくてソワソワしながら『金髪少女』に問いかけた。
「おぉぉ、悪い悪い……。実はな。私の所属している『部』は現在私一人しか部員がいないんだよ。で、学園からも今年、部員が揃わなかったら『廃部』してもらうと言われていてな。そして先ほど占ってみたら、な、な、何と!! お前達四人がうちの『部』に入部すると、この『水晶玉』が教えてくださったのさっ!! どうだ? 『ラッキー』だろっ!?」
・・・・・・・・・・・・
「 「 「 どっ、どこが『ラッキー』なんだよっ!!?? 」 」 」
ヒトヤン以外の三人の大きな声が『別館』の中に鳴り響くのであった。




