第17話 部活動しようぜ!
さてと、今から部活の見学でも行こかな……
ヒトヤンはそう呟くとタイタイに声をかける。
「オイ、タイタイ!! 今から部活の見学行かへんか?」
「えっ? ぼ、僕はいいよ。部活に入るつもりもないしさ……」
「え――――――っ!? そうなんか!? 何でやねん!? 俺でも今回は入ろうかと思ってるのに!! タイタイ、入ろうや? 一緒の部活に入ろうな?」
ヒトヤンはまさかタイタイが部活に入らないと言うとは思わなかったので少し焦り気味の口調でタイタイを説得した。
「いっ、嫌だよっ!! どうせ僕が部活に入ったって、迷惑をかけるだけだから……」
「ヒトヤン、諦めろ。太一郎は昔から『運動音痴』なんだよ。どの部活に入ったって付いて行ける訳ないんだからさ……。逆に太一郎が可哀想じゃないか」
ケシケシがヒトヤンに諦める様に促したが、ヒトヤンはケシケシが思ってもいなかった返事をするのであった。
「二人共、なんか勘違いしてへんか? 誰も『運動部』に入るなんて一言も言うてへんで!!」
「えっ、違うの……?」「えっ? 違うのか!?」
タイタイもケシケシもヒトヤンからの返事が意外だったので少し驚いた表情をしている。
そして三人の会話を聞いていたロミロミがヒトヤンに話しかける。
「へぇぇぇ、そうなんだ。ヒトヤンって見た目、運動神経が良さそうだから、てっきり『運動部』に入部すると思ってたよ」
「ロミロミ、俺は別に『運動音痴』でもないし、『スポーツ』が嫌いでもないんやで。ただ、今やりたい『スポーツ』が無いだけやねん。それに『運動部』やったら皆、前から頑張ってきた人達が大勢集まるやろぉ? そんな奴等に俺が今から太刀打ち出来ひんやん……全然目立たれへんやん!!」
「めっ、目立ちたいのかよっ!?」
ケシケシが突っ込みを入れるがロミロミは続けてヒトヤンに質問をする。
「えっ? じゃぁ、ヒトヤンは中学の時は何も『部活』に入ってなかったの?」
「そやで!! 俺もコメコメもずっと『帰宅部』でいつも暇してたわ」
「そ、そうなんだぁ……」
「で、ロミロミは高校でも『新体操部』に入るんか? 入るんやったら毎日、ロミロミのレオタード姿見に行くで~」
「ヒッ、ヒトヤンのエッチ!! 『新体操』はやらないわよ!! っていうか、この学園には『新体操部』は無いのよ。残念だけどさ……」
「ゴ、ゴメンね、ヒロミさん……。僕からお父様に『新体操部』を創って欲しいって前からお願いしていたんだけど……」
「別に良いのよ。太一郎君が気にする事じゃないわ。最初からこの学園には『新体操部』が無いのを分かって入学しているんだから……」
「まぁ、そんな事よりもタイタイ、どうすんねん? 俺は『文化部』に見学行くけど一緒に行こうや!!」
「そっ、そんな事って言うな!! ヒロミに失礼だろっ!!」
ケシケシが突っ込みというより、本気で怒りながらヒトヤンに怒鳴ったが、ロミロミがケシケシを制止した形になりロミロミが……
「別に良いよ、タケシ……。ヒトヤンには関係の無い事だから……」
「ほんならロミロミも一緒に『文化部』に見学に行こうや!? 『新体操部』が無いんやから別に見学くらい行ってもええやろ? それとタイタイも一緒に行くで!!」
「別に良いわよ。何か面白そうだし……」
「わ、分かったよ……。とりあえず僕も行くよ……」
「おっ、俺は……」
「あっ、ケシケシは別に付いて来なくてええで!! 『サッカー部』とかに見学行ってくれて良いから」
「仲間外れにするなっ!! 俺も行くよっ!!」
こうして四人一緒に『文化部』がある『別館』に行く事になるのであった。
「おーい、ゲキゲキ? あとで部屋行くからなぁ?」
「ん? ああ、待ってるぜ。でも俺も今から『美術部』に見学に行くけどな……」
「そうなん? ほんなら『別館』までは一緒に行こか!?
お読みいただきありがとうございました。
これからドンドン面白くなっていきますよ!! 多分......(笑)
ある意味この小説は『ネガティ部!~美男美女ばかりなのに『普通?』の俺が入部しても大丈夫なのか!?~』の伏線回収小説にもなっております。もし宜しければそちらの作品も是非、読んでみてくださいね。ダブルで面白いですよ!!
あと面白ければ『ブックマーク』『評価』をして頂ければ感謝の極みでございますm(__)m