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「それじゃ、祝勝会を始めるぞー」
学生たちを前にしたマリアが気だるげに言った。
そして、会を始めんとしていた。
「待ちなさいよ」
だが、それをキリエが制した。
肩を震わせながら、何かを堪える様子を見せていた。
「ん? なんだ? 早く始めないと、鮮度が落ちるぞー? それともなにか? タクゥーは不服か?」
マリアがうにょうにょと動く生物を鷲掴みにして見せる。
その奇妙な動きと形にキリエは怯えるように一歩引いたが、頭をブンブンと振って正気を取り戻した。
「それを食べるのは百歩譲って許すわ……。そんな奇妙なものおいしいとは思えないけど……。でも、まだ納得できないことがあるわ。……なんでまた私たちは水着を着させられているのよっ!」
キリエは威勢良く不満をぶちまけた。
マリアは呵々大笑してから、急に真剣な表情になって続けた応えた。
「実はな……、これは、正装なのだよ。タクゥーを食すときは、水着になるというのが、古来よりの礼儀なのだ……!」
あまりの真剣なマリアの物言いに、キリエは息を呑んだ。
「そ、そうだったの……、そんなことも知らずに私は……」
「いや、嘘だぞ」
キリエが納得しかけたところで、半裸、もとい、水着姿の赤林が嘘であることをバラした。
「マリアああああぁぁぁぁ!」
キリエは堪忍袋の緒が切れたと言わんばかりに顔を真っ赤にしていた。
マリアはキリエを指差しながら、馬鹿にするように大笑いしていた。
ナナやリオが、そんなキリエを宥めていた。




