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異能園〜いのえんへようこそ〜  作者: あみるニウム
第六章「異能決戦」
61/67

6−14

 怒りを露わにしたポロニアスがこちらに向かってくる。

 そして、自分の胸元に左腕を突き刺した。

 だが、ナナは何とも感じなかった。

 確かにポロニアスの腕は自分を貫いているのに、恐怖は疎か、痛みすら感じなかった。

「その程度の攻撃が私に通用するとでも?」

 自分の意を介さず、口が開く。

 明らかに自分ではない何者かが、自分の口を使って話していた。

「お前……、まさか……!」

 ポロニアスが怖じ気づいたように手を抜いて後ずさる。

 ナナはぽっかりと空いた胸元を一瞥すると、ポロニアスに向き直った。

「ガヴラウル……!」

 ポロニアスが名前を呼ぶ。

 ナナの肉体に向かって、ナナのものではない名前を。

「久しぶりですね、ポロニアス」

 再び自分の口を何者かが使う。

 だが、不快感はなかった。

 むしろ、どこか懐かしいものを感じた。

「武器に力を与えているだけかと思っていたが、本体がいるとはな」

 ポロニアスが言った。

「だが、その身体は不便だろう? 何せ、あまりにも弱……」

「そうかしら?」

 気がついたときには、自分の身体がポロニアスとの距離を詰めていた。

 そして、そのままポロニアスへと掌底を放った。

「がっ……!」

 ポロニアスが呻き声を上げながら吹っ飛んだ。

 ナナの身体はその攻撃を放つと、再びゆっくりとポロニアスに向かって歩いた。

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