6−9
「でやっ! そりゃ!」
息をつくまもなく赤林が斬撃を繰り出す。
「……!」
ジンも負けじとそれに合わせるように打撃を放っていた。
「ほらほら? どうした?」
だが、ポロニアスはいとも簡単にそれらの攻撃をいなす。
あんなから距離を取らせることには成功したが、勝ちの目は全く見えなかった。
「はあ……、はあ……」
しばらくして、赤林の息が上がり始める。
ジンも、無言ながら肩で息をしており、体力は限界のようだった。
「飽きたな。この世界では時間制限もあるし、君たち二人との戯れは終わりにしよう」
ポロニアスはそう言うと、両の手を大きく振りかぶった。
そして、虚空に対して振り下ろす。
刹那、赤林とジンの胸元から血が噴き出した。
何が起こったのかわからない二人は、その場に膝をついた。
「ふむ、足りないか」
ポロニアスが呟きながら、片手を横に薙ぐ。
すると、ジンがその場に倒れ込んだ。
赤林は何が起こったのかわからず、倒れるジンに視線を送る。
ジンが横たわる地面には、血だまりができていた。
「てめえ……!」
赤林が剣を杖にして立ち上がる。
そして、フラつきながらも、剣を構えた。
「おや、まだ立ち上がれたか」
ポロニアスが意外そうに言った。
「だが……」
ポロニアスの姿が消える。
赤林は驚き、周囲を見渡す。
「ここまでだ」
その声は背後から聞こえた。
次の瞬間、背中には鈍痛を感じ、赤林は倒れた。




