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異能園〜いのえんへようこそ〜  作者: あみるニウム
第六章「異能決戦」
51/67

6−4

「ぐっ……!」

 ポロニアスがナナの攻撃を受け、落下を開始する。

 落下地点では、赤林がトドメを刺さんと剣を握り、待ち構えていた。

「ちっ、仕方ねえか」

 落下しながらポロニアスが呟く。

 すると、ポロニアスの身体から蒸気のようなものが吹き出した。

 その蒸気は、ポロニアスの身体を離れると、一直線にナナへと駆ける。

 空中で為す術もないナナは、瞬く間に蒸気に包まれ、姿が見えなくなった。

「なんだ……?」

 驚いた赤林とジンは、そのまま呆けてしまう。

 ポロニアスの身体は地面に落下し、そのまま動かなくなっていた。

「あ、ああ……、ああああ……!」

 蒸気に包まれたナナから呻き声が聞こえる。

 その瞬間、赤林は我に返り、大きな声で叫んだ。

「あんな! あの蒸気を吹き飛ばせ!」

 同じく少し離れた場所で呆けて状況を見ていたあんなは、赤林の叫びで我を取り戻す。

 そして、弓を創出して、光の矢を番った。

 目一杯引かれた弦から光の矢が弾かれ、蒸気に包まれるナナへと向かう。

 ナナの目前で、その蒸気だけ吹き飛ばさんとして、光の矢は複数に割れた。

「ざーんねん、ちょっと遅い♪」

 だが、光の矢が手刀に一閃され、消滅する。

 そして、蒸気が消えていき、ナナが姿を現した。

 ナナはゆっくりと赤林たちから数歩の距離に降り立った。

 そして、邪悪な笑みをたたえた。

 明らかにその表情はナナのそれではなかった。

「てめえは、誰だ?」

 赤林が尋ねる。

「いやだなあ、ほら……、あれ、誰だっけ、こいつ? まあ、いいや」

 ナナはまともには答えなかった。

 だが、赤林は今のやり取りで確信した。

「てめえ、ポロニアスだな」

 赤林が再度尋ねる。

 ナナは、にやりと笑って、今度こそしっかり答えた。

「ぴんぽーん、大正解でーす」

 自身をポロニアスだと認めたナナは、おちゃらけるように言った。

 赤林とジンが戦闘態勢を取り、ナナと対峙する。

「あれ、あれあれ? やっちゃう? やっちゃうつもり?」

 ポロニアスは尚も巫山戯たように振る舞う。

 赤林は剣を握り締めながら、様子を伺っていた。

「言っておくけど、もちろんこの身体を傷つけたら、ナナだっけ? 彼女が傷つくからそのつもりで」

 ポロニアスは少し声のトーンを落として言った。

 赤林はギリと歯を噛みしめた。

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