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異能園〜いのえんへようこそ〜  作者: あみるニウム
プロローグ「それぞれのはじまり」
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0−4

「ふぅん……、やっぱりすごいなあ、この学園は……」

 目を閉じ、ベッドに横たわりながら黙り込んでいた少年は、感慨深げにつぶやいた。

「ここなら、あるいは……」

 続けて何かをブツブツと言っていたが、

「……あれ?」

 と突然つぶやき、閉じていた目を開いた。

 だが、そこはいつもと変わらない、自分が物心ついたときから過ごしてきた、自室という名の牢獄に相違なかった。

 何も変わったところはない。

 物の配置一つ変わらず、相変わらず人の気配すらなかった。

「おかしいな……、急に遮断されるなんて……」

 もう一度目を閉じ、何かに集中する。

「あ、見えた見えた。なんだったんだろ?」

 目を閉じたまま、少年は疑問を口にする。

 だが、それに応える声はなかった。

「あ、もしかしてこれかな? まあ、詳しくは追々調べよう。とりあえずは、式を見守らないとね」

 少年は目を閉じたまま、何かに集中するように、再び黙り込んだ。

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