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異能園〜いのえんへようこそ〜  作者: あみるニウム
第五章「異能実践」
38/67

5−4

「ああ、もうっ、キリがないっ」

 キリエが幻魔生物を斬りつけながら叫んだ。

『本当に、どれだけいるんだろうね』

 杖から風を起こし、幻魔生物に攻撃を加えながらリオが同意する。

「わかんねえがやるしかないだろうが」

 赤林も言いながら別の幻魔生物へと走り込み、斬撃を放つ。

 ジンとあんなも、それぞれの武器で、別の幻魔生物戦っていた。

「それより、ナナ! あんたまだ出せないのっ?」

 戦っていた幻魔生物を屠ったキリエが、大きく飛んでナナの横に降り立った。

 ナナは地に手をついたまま、うんうん唸っていた。

「うう、ごめんなさい、ごめんなさい」

 ナナは何度も地に手を押しつけるが、先の戦いのようにめり込まない。

 開戦当初は大太刀を手に取っていたが、数撃を放っただけでそれは消失してしまった。

 そのあと、ナナは地面との睨めっこを余儀なくされていた。

「どうにもならなかったってのはこのことだったのね」

 キリエが歯をギリと噛みしめた。

「はい……」

 対して、ナナが申し訳なさそうに応えた。

「悪いな。理事長から扱えるようにしてやってくれとは頼まれていたが、流石にあの期間だけではなんともならなかった」

 ナナの横に立つマリアが周囲を睥睨しながら言った。

 キリエははあとため息を吐くと、同じように幻魔生物に向き直った。

「まあ、出せないものは仕方がないわ。ナナは一刻も早く出せるようにがんばって。マリア、ナナのことは頼んだわよ」

 キリエは言い終えると再び幻魔生物の渦中に舞い戻った。

 ナナは泣きそうになりながら地に手を押しつけていた。


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