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「……という感じで考えて、オーダーを弄ってくるじゃないかな?」
選抜メンバーを前にした赤林が告げる。
「なるほど、それじゃ……」
メンバーの一人が頷くと、赤林は答えた。
「うん、先発は僕だ」
「でも、そこまでする必要あるか? 相手はW組だぜ?」
別のメンバーが疑問を呈した。
それに対して、赤林は笑顔で答えた。
「これは先生に聞いた話なんだけど、実は……」
赤林はメンバーに小声で話す。
その話を聞いたメンバーたちは驚きの表情を浮かべた。
「というわけで、油断してはいけない相手なんだ。とはいえ、総合力としては、僕らの方が圧倒的に上なはずだ。だから、相手の作戦さえ潰せば、恐るるに足らない」
赤林は真剣な表情になって続けた。
「とにかく、一番の強敵は先発だ。そのあとは徐々に実力が落ちていくはず。つまり、初戦さえもぎ取れば、勝ったも同然だ。そのためにも、僕が先発の方が良い」
赤林がニヤリと口元をゆがめる。
だが、それに気がつくものはいなかった。
「うん、赤林くんがそこまで言うのならそうしよう」
「そうだね、きっと間違いない」
周囲の学生が全員賛同する。
赤林を疑う者は、もういないようだった。
「さあ、僕らの初陣だ。華々しく勝利しようじゃないか!」
赤林の言葉に、残りのメンバーが士気を高める。
拳を天に突き出し、各々がやる気を表していた。




