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異能園〜いのえんへようこそ〜  作者: あみるニウム
第四章「異能試験」
24/67

4−2

「作戦を立てるわよ」

 幾つかのクラス、その代表となる五名ずつの集団が一堂に会した控え室で、キリエが声を潜めながら言った。

 各クラスが固まりとなり、各々が何かの話し合いをしているようだった。

「まず、リオを先頭にするわ」

 キリエが言う。

 対して、ナナが驚きの声を上げた。

「え、リオさんは大将じゃないんですかっ?」

 キリエがキッとナナを睨んだ。

「バカっ、声が大きいわよっ。ここは既に戦場なのよっ」

 小声ながらも、キリエの声には威圧感があった。

 ナナは口を抑え、周囲を見回した。

 幸い、他のクラスも話に集中しているようで、こちらを気にする様子はなかった。

 ナナはホッと胸をなで下ろした。

 キリエも同じように周囲を窺っていたが、気にしなくて良さそうだと判断し、話を続けた。

「相手はまさかのS組よ、学年内最上位クラスの。幾らマリアに特訓をしてもらったとはいえ、真っ向から挑んだら負けるに決まってるわ。元々の実力が段違いなんだから。そこで、順番を入れ替えるのよ。まずリオが最初に出て勝ちをもぎ取る。リオなら誰が相手でも、絶対に勝てるわ。そこからジン、あんなと続く。二人とも異能の力は相手に負けてない。勝ち目はあるわ。できればそこで勝ちを決めたいところだけど、もしどちらかが負けても、そのあとの私が何とかするわ」

 キリエの話にナナ以外の全員が首肯する。

 だが、ナナだけは疑問が残っているようだった。

「あの、ナナは……」

「あんたは大将よ」

「ええええっ」

 ナナは再び声を上げてしまった。

「だから声が大きいってば!」

 キリエが再度窘めると、ナナは慌てて口を抑えた。

「ぶっちゃけてしまえば、ナナには申し訳ないけど、あんたは捨てゴマよ。相手の大将は絶対に赤林だわ。学年内トップのあいつに、勝てるとは思わない。だからそこは捨てて、他で勝ちに行くのよ」

『うん、良いと思うよ。ナナくんには申し訳ないけど……』

「ごめんなさい、力不足で」

 ナナが項垂れた。

 ジンが肩を叩き、慰めていた。

「仕方ないわ。補習期間ではなんともならなかったってマリアも謝ってたし。とにかく、これで勝ちは狙えるはずよ。W組……、廃棄物組だってなめてる奴らの鼻をあかすわよ」

 キリエが小さく拳を前に突き出す。

 それにあわせて、他メンバーも拳を突き出した。

「勝ちに、行くわよ」

「「「『おーっ』」」」


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