無人島生活3日目〜ロリコンでは無いからな
てことで、数時間ぶりです。
三連続です。ほんとは、こんなことやってる暇は無いのですが、息抜きに書いてます。
短いですが、どうぞ。
「んがぁ・・・あ・・・?」
目覚めた時には、すでに日がおちかけていた。あたりは、薄焼け色に照らせれ、潮の匂いが鼻を伝ってくる。
ふと、右横を見てみるとそこには気持ち良さそうに夢を見ているアンが手を上に向け、何かを捕まえる仕草をしていた。そして、それを胸の側まで抱き寄せ、ほおずりをしながら、気持ち良さそうに笑顔を作る。
「天使や!ここに天使がおる!」
気づくと俺は抑えきれなくなった感情を声に出していた。するとアンは、俺の声に反応してか仰向けの状態からうつ伏せの状態に寝返りをうった。
(おっと、危ない。もう少しで、起こすところだった)
俺はそっとソファーから起き上がり、床で寝ている彼女を起こさないようにしながら、自分の寝ていた場所に彼女を寝かし移した。
(やっぱり、可愛いな)
間近で見て改めて思った。青緑色の髪の毛といい、白い肌といい、その感情を引き出す才能を彼女は最初から備えている。だが、それだけではない。
純粋でまだ染まっていない無邪気な性格。多少大人びたところもあるが、あどけなさの方が断然強いので逆にいとおしく感じてしまう。
奴隷だといっていたが、想像していたよりも心は清らかだった。ひどい仕打ちを受けていたと聞いたが、全くをもって腐りきっていなかった。
きっと、俺はそんな彼女の芯の強さすら可愛いと思えてしまうのだろう。いや、思っている。
(まあ、将来どうなるかが少し楽しみでもあるな)
これだけのアピールポイントがあるなら、さぞ美しい女性に育つに違いない。まあ、俺は今のところ保護欲しか芽生えていないから関係無いんだけどね。
「さて、寝過ごした分ちょっと頑張って飯作りますか」
俺はそっと台所まで移動し、自分の周辺に《防音結界》を張った。これで、料理音が漏れる心配もなく、ご飯が出来るまでアンを寝かしていられる。これからも重宝しますよ。
「んじゃ、さっそく。昨日の狼系の魔物の肉を取り出して《インベントリ´狼系の肉2キロ´》」
俺がそう唱えると、目の前の一部の空間が裂け、そこからちょうど2キロ分くらいの肉が現れた。《セレクション》を使って素材を選り分けているので、変な部分の肉は必然的には出現してこなくなっている。固有名詞で唱えた場合は別だが、通常時ではより良い物を選定してくれるのだ。
俺はその肉を《クリーン》で綺麗にしてから、ちょうど良く手頃に食べられるサイズに《ウィンドカッター》で器用に切った。味がないとあれなので、塩を肉に揉み込む。
そして、新たに生成魔法で作った『砂のフライパン』の上に肉を乗せ、簡易コンロの上で下から火魔法で焼いていく。火が通るか分からないので、様子を見ながら、威力を調節することを忘れない。生物は危ないからね。
〜〜それから1時間後
「ようやく、出来た。火通らね。ダメだこりゃ」
結局、砂のフライパンでは思うように火が回らず、時間がかかってしまった。やはり、鉱物資源は重要だということであろう。
「アンー、ご飯出来たぞー。起きろー」
と《防音結界》を解いた俺は、アンを起こしに行こうとしたが
「もう、起きてるよー匂いで分かったー」
というアンの発達した嗅覚により、その手間が省けた。
そして毎回のごとくご飯に目を輝かせているアンを見た俺は、アンに対する感情を改めて認識した。
「さあ、食べようか。今夜は肉だよ。思う存分たべてね」
「うんっ!」
言っておくが、決してロリコンでは無いからな。
近いうちにまた上げます。
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