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血裂鬼戦 前編の続き
純粋魔力の集合体がイヴァンティアナに直撃した…かに見えた。
「甘いんですよ」
ただ一閃。彼女が腕を振るうと魔導砲は綺麗に二つに割れて、爆拡散した。
「ま、まじか…」
これ以上の手はない。頼みだった魔力が拡散したことで今の俺に出来る事は終了した。目の前には、二撃目の刃を振りぬこうとする彼女の姿。その口元には、大きな三日月が。そんなんだから、結婚できないんだよ。
「いやぁーー!!パパァーー!!」
アンの悲鳴が振り下ろされる刃の中、鮮明に聞こえた。そして、冷徹な目に変わった彼女の斬撃が俺の体を斜めに両断した。
「うん、痛い」
「なんかイラっとしたので少し強めに斬ってしまいましたが、これでは失態ですね。いえしかし、これなら血抜きも楽なのでは?針で綺麗に縫って、服を着せれば…今なんて?」
「この状態でも痛いって思えるほどの痛みはあるのか…」
「パパッ!!」
「おう、俺はこの通り生きてるぞ。まあ、見た目死んでるがな」
「な、ななな、なんですかソレは?!」
「あ?魔法に決まってるだろ?」
俺は斬撃を受けた後、半透明で宙に浮いていた。
マジで久しぶりに書いた。いつ以来だ。