無人島生活4日目〜決意と困惑
お久しぶりです。
どうぞよろしくお願いします。
ということで俺は不本意ながら、未踏のジャングルに向かうことになった。
本来、自堕落な俺は生命の危機というものを感じるまで無駄に動くことはない。自分にとって意味の無い、価値の無いことはしたくないのだ。絶対に、断じて。
だが、これは反則だと思う。
「ぼうけんだぁー!!わーい!」
目の前をちょろちょろと動き回る天使。出会ったときから着ていた汚れた白いワンピース?というか布は生活魔法『クリーン』で綺麗にしてあるので、頭の上にわっかでも飾って羽でも付ければ、俺の心は完璧に爆死するだろう。
「あんまり遠くに行くなよー。何がいるか分からんからなー」
「はーい」
とは言いつつも、俺はアンに結界魔法『防御結界』、その名の通り防御専門の結界を張る。これは、術者の魔力と生命エネルギーを糧としており、術者が強ければ強いほど防御力が増し、己の削られる力も少なくなる。
故に、心の弱った人間、魔力の低い人間には扱いが難しい代物になっているのだ。
え?俺?
そりゃ、天使がいるから心なんか玉鋼並みだよ。もとい、鍛え上げればもっと頑丈に出来るが。
魔力の方は・・・そう言えば最近一つも気にしてなかった。
そこで、俺はふと最初に一度見たきりでまったく確認していなかったステータスの存在を思い出した。
気にする余裕も無かったし、特に必要性も感じられなかった。
しかし、今思えばそこは男子としてオタクとしてこの異世界での自分の成長は楽しみの一つとも言えただろう。
きっとそれにきずかなかったのは、すでに他人の成長ばかりに目がいっていたということなのだと思う。
俺にはとってアンの存在は大きい。
彼女が居なくなったら、今度こそ俺は孤独に耐えられないだろう。泣きじゃくって、泣きじゃくって、後悔して、最後には空っぽになる。
この短期間で俺とアンの距離は、信頼としては充分近づいたと思う。恋愛としては断固として俺が近づかないが、そのうち何かしらの進展はあると思う(期待はしてない)。
日に日に成長するアン。しかし、俺がいつまで彼女の面倒を見てあげられるかも分からない。
この世界は未知だ。
何が起こるかは分からない。
その時のためにも、俺はもっと彼女を守れるように成長し、彼女自身の成長も促さなくてはならない。
俺は拳を握り、一人改めて決意した。
ステータスを開く。
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広瀬樹人level 42
称号 《パパ》《玉鋼の心》new
・攻撃力382
・防御力403
・俊敏力290
・魔力量1009
〈スキル〉
完全暗記能力
サバイバル
〈魔法〉
全属性魔法 《上限level5》
・無属性魔法 《シェルブレイク》
・空間魔法 《インベントリ》《セレクション》
・火属性魔法 《ファイア》
・水属性魔法 《ウォーター》
・風属性魔法 《ウィンドカッター》
・回復魔法 《キュア》
・結界魔法 《殺戮結界》《防音結界》《防御結界》new
・生活魔法 《クリーン》
・生成魔法
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やっぱり、凄さがよく分からかった。
読んでくれてありがとうございます。
最初の時の樹人のステータスです。
広瀬樹人level1
・攻撃力80
・防御力100
・俊敏力80
・魔力量150
〈スキル〉
完全暗記能力
サバイバル
〈魔法〉
全属性魔法 《上限level5》
いきなり成長し過ぎですね。
まあ、何があったかはのちほど本編で話します。
それでは、また。