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7、私の望むものは

丈治と会わなくってから、久しぶりにすっきりとした目覚めだった。

モヤモヤしていた気持ちも、嘘のように無くなっていた。


以前丈治の部屋に無理やり持ってこられたスーツを出してきて、昨日のスーツをクローゼットに閉まった。

洗濯をするのを忘れたので、今日もこっちに泊まるつもりで、パジャマをベッドの上にだしておいた。


出勤のため乗る予定の電車の時刻まで、まだ時間は充分にある。

駅前のセルフのコーヒーショップで、ゆっくりと朝食を食べて行こう。

そう思って、エレベーターに乗り込んだ。


4階で一度、扉が開いた。

私より少し若い、小柄な女性が乗ってきた。

小花の柄のフレアースカートを可愛らしくはいている。

その人は、チラリと私を見ると前を向いた。



1階でエレベーターを降りると、浜田が立っていた。


「綾乃ちゃん、早くねぇか?」


「え、朝食を駅前で食べてからと思いまして。」


何で浜田がここにいるのかわけがわからず、首を傾げると。


「綾乃ちゃんと、朝メシ食おうと思ってな。」


そう言うと、浜田は私と一緒にエレベーターから降りた女性に、モーニングもういいよな?と聞いた。




丈治の住むマンションの横に洒落たカフェがあり、エレベーターで一緒になった女性は、そこのウェイトレスだった。

早朝のせいか、私達が一番最初の客らしく、浜田はどんどん奥へ入って行った。

そして浜田と同年代のマスターに、モーニングを2つ、と言った。


「あ、モーニングでよかったか?」


気を遣ってくれているのだろう。

私は、ありがたく頷いた。


その店のパンはとても美味しく、私はペロリと平らげた。

つき合わせのサラダも新鮮で、ドレッシングも美味しい。

ゆっくりと食べるはずが、あっという間に食べ終えてしまい、もっとしっかりと味わうんだったと後悔していたら。

時間を計ったように、私の携帯が鳴った。


着信を見ると、高遠先生だ。

こんな早朝からの電話は、いい話じゃないに決まっている。

浜田が、客がいないから話していいと言ってくれたので、マスターに頭を下げてから電話に出た。


内容は、昨日のクレームの続きだった。

高遠先生じゃ対処できなくなり、午前中に先方に私も一緒に話をしに行く羽目になった。

この分じゃ、すぐにここを出て、鎌倉校で打合せをしないといけない。


「30分くらいで鎌倉校に着きますので、高遠先生打合せをしましょう。そんなに、気落ちしないで下さい。話し合いはこれからです。精一杯事にあたってダメなら、仕方がないことです。これで、命をとられるわけではありません。私が何のためにいるのかわかっていますか?こういう時のためです。責任者は私ですから。ただし、誠意は忘れないように。服装は大丈夫ですか?トラブルにばかり気をとられていませんか?身だしなみをもう一度確認して下さい。気持ちを少し、切り替えるように。それから、そのお子さんに対する今までのデータをそろえておいてください。目を通しますから。では、後程。」


問題の保護者は、クレーマー気質があるらしく、一向に納得をしてくれないという。

普段は明るい高遠先生も、かなり気落ちしていた。

とにかく、そんな精神状態ではうまくいくものもいかない。

私は、頭の中でこれからの事を考えながら、立ちあがった。


「浜田さん、すみません。仕事でトラブルがあって、早く出ないといけなくなりました。お先に失礼します。」


「いや、それはいいけどよ。俺、車あっから送ってくか?鎌倉だろ?」


浜田が親切にそう言ってくれたが。


「えええっ!?」


マスターが、腰を抜かす勢いで驚きの声を上げた。

良くわからないのでそれはスルーして、丁寧に辞退した。


カバンから財布を取り出して代金を払おうとしたら。


「いい度胸してんな、ゴラ。俺に恥じかかせんなよ。」


そう言って凄い勢いで睨んだ浜田は、私にサイフをしまわせ、逆に紙袋を渡してきた。


「サンドイッチだ。昼飯、絶対に適当だろ?」


ここのカフェで、テイクアウト用に作ってもらったらしい。

もう、言う事まで丈治にそっくりだ。


「なんで、丈治と同じこと言うんですか?」


「なんでだろうな、同じ理由だ。きっと。」


「・・・マヨネーズに走るからですか?」


自虐ネタで返してみたら、案の定爆笑された。






クレーマー気質の保護者は、話を聞いてみれば心配症が少し過ぎただけの事だった。

相手が、心配している点をこれからマメに報告させていただくと提案すると、途端に機嫌が直った。

しかも、出してもらっていた子供のデータを見たところ、問題行動が窺えたのでこちらから逆に報告をした。

その問題行動については、普段から保護者の方も気が付いていたらしく、反対に相談を受けた。

根気よく相談にのり、対処法を提案した。

また、今後これについてもマメに報告することを約束し、帰る頃には円満な状態になっていた。




「はあ。俺、全然ダメだー。ホント、氷室先生はすごいー。なんか、ちょっとへこんだし。」


鎌倉校へ帰る途中、高遠先生がそう言いながら下を向いた。


「何をいっているんですか。凄いことなんてありません。今日のクレームは、返っていいチャンスだったのですよ?マイナスのイメージが、プラスになることは。ただ、プラスのイメージを持つことより、インパクトが強くなるんです。人間だから行き違いがあります。だからこそ、誠意をもって当たるんです。ただ、それだけです。」


常々仕事に対して思っている事を、率直に述べた。

高遠先生は、私の言葉を聞くとすこし口をつぐみ。

そして、暫くしてから。


「ありがとうございました。」


と、いつもの口調とは違い、きちんと頭を下げると礼を言ってきた。






何とか仕事が終わり。

丈治の家へ戻った。

洗濯と掃除くらいはしておこうと、そう思いながらドアを開けた。



え・・・?


何故か。

今朝していなかった洗濯はされており、放ってあったパジャマはきちんとたたまれ、ベッドの上に並んで置かれていた。


一瞬、丈治が帰ったのかと思ったが。

部屋の中は、丈治のタバコのにおいはしていない。

丈治は私の前ではタバコは吸わないが、いないときは吸っている。


タバコのにおいの香りの代わりに、何故か。

柑橘系の甘いコロンの匂いがしていた。

この匂いには、覚えがあった。





夕食の時間になり、今朝のカフェへ行った。

この横須賀で初めに行った『みのり』でとも思ったが、なんとなく確かめたい気持ちもあり、自然と足が向いたのだ。


いらっしゃいと声をかけてきたマスターの顔が、私を見るなり輝いた。


「よ、よかったら、カウンターに座って!!」


勧められるまま、カウンターに座った。


あまりお腹がすいていなかったので、ピラフを頼んだ・・・のに。

何故か、サラダとか、唐揚げとか、ケーキとかが並びだした。


「あの、こんなに注文していませんが。」


そう言ったのに、サービスだと笑顔を向けられ。

非常に困った。


必死で出されたものを食べていると。


「俺さ、若い頃から浜田さんの舎弟みたいなことやってたんだけどー。いやー、今日の浜田さんはびっくりしたよー。」


「・・・・・・。」


いや、舎弟と言う言葉に、私の方が吃驚したけれど。

日常において『舎弟』という関係性をもつ人って、周りにいないし。

私が首をかしげると、マスターは堰を切ったように喋り出した。


「だって、あの浜田さんが女の子にあんなにやさしい口調で、しかもスゲー気ぃ使って?しゃべるなんて!いや、それよりもあんなに笑った浜田さん初めて見たしー。ねえ、お嬢さん、何者?今朝の電話で・・・あ、悪い。聞こえちゃったんだけど・・・仕事もバリバリやってそうだし。その上等のスーツも、そのきちんとしたしゃべり方も。俺達とは、まったく違うし。浜田さんが言ってたけど・・・本当に、あの丈治の彼女?」


まあ、色々気になる点はあったけれど、反論するのも、意見を言うのも、間違いを正するのも・・・全て、面倒なので。

最後の質問だけに、頷いた。

『あの丈治』というのが『どの』丈治なのかは不明だけれど。


すると。


「うぇぇぇぇっ!?」


自分で質問をしておきながら、マスターが変な雄たけびを上げた。

絶対にこの人。

『TOP OF YOKOSUKA』で働いていたら、蹴りいれられるだろうな・・・そんな感想を持った。


暫くマスターの変ったリアクションにつきあっていたけれど。

客からオムライスの注文が入ったので、マスターは渋々厨房へ入って行った。


私は、サービスとして出されたものに悪戦苦闘しながら、どうしてもたべられないケーキをテイクアウトしたいと申し出た。


ウェイトレスさんがすぐにホイルを持って来てくれた。

その人にお礼を言おうとしたのだが、先に耳元に口をよせられ、信じられない事を言われた。


「昼間、丈治の部屋に行ったら、だらしなくパジャマは投げ捨ててあるし、洗濯物も溜まっているし。びっくりしたわ。」


「え・・・?」


驚いて声も出ない。

そんな私に、彼女はにこやかにほほ笑んだ。


「あ、泥棒じゃないわよ?私、丈治の元カノなの。まぁ、未だに色々つきあいはあってね?それで、丈治が海外に行く時は、部屋の掃除とかしてくれって頼まれていて。鍵預かっているの。」


突然ショッキングな事を言われ、思考力が落ちた状態に追い打ちをかけるように。

先ほどの、柑橘系の甘い香りが鼻をついた――








丈治の部屋に泊るつもりだったけれど、横浜の自分のマンションに戻ってきてしまった。


リビングに入りカバンをソファーに投げ出すと、テーブルの上のメモに目が行った。

昨日のことで何かメッセージかと思い、慌てて手にすると。


『先月末に引っ越しました―――』と、母の字で住所が書いてあるだけだった。


やはり、わたしには関心がないのだろうか。

このマンションは、眺望の素晴らしい5LDKのデザイナーズ高級マンションだ。

最上階ではないがかなり高層階で、駅から近い立地条件ということもあり、値段もかなりする。


そして、私の通帳には両親から好きに使えと、毎月一方的に送られてくる多額の生活費。

社会人になってもそれは変ることなく。

いくら断っても、だ。


でも、それは決して・・・私が両親に望んでいるものではないのに。


溜まる一方の貯金額と、孤独を持て余した日々。


そんな中、丈治と出会った。

1人にまた戻ってもいいようにと、深入りすることを自分で制限したのに。

丈治のいない生活にまた戻る事に、今はもう・・・恐怖さえ感じている。


だけど、私の望むものと、丈治の望むものは違うのかもしれない。








空港から今着いたと丈治から電話が入ったが、仕事中で手が離せないからと手短に電話を切った。

今日は、本社のある本校で取締役会がある日だ。


私は、会議室で資料の確認をしていた。

油断をすると・・・柑橘系の甘い香りと、丈治の元カノという言葉がよみがえる。

それをリセットして、仕事に集中しようと深呼吸を繰り返した。


ありがたい事に鎌倉校は生徒数も激増して、模試結果も全校舎でずば抜けてよかった。

私自身からも、子供達や保護者からの信頼感はアップしていると見てとれた。

現状報告と今後の展開構想を述べると、どうにか高評価を得て、ホッとした。


会議の後、役員の懇親会になり。

そして、銀座のクラブへ連れて行かれた。


何故私が・・・とは思ったが、私以外の役員は全員男性なので仕方がないのかもしれない。


ホステスさん達の営業トークに鼻の下を伸ばす役員の方々に、心の中でため息をつきながら、いつになったら帰れるのだろうかと計算をしていた時。

丈治からの着信があった。

もうこれ以上無視できないと、周りに頭を下げながら鳴り続ける電話を手に店の外へ出た。


「はい。」


『おせぇ。今どこにいるんだよ?』


「えーと、銀座です。今日は取締役会があって、その流れで懇親会、それで今2次会で銀座のクラブにいます。」


『はぁっ!?何で、お前が銀座のクラブに行かなきゃなんねぇンだよ!?』


「私以外の取締役は、男性ですので。しかたがありません。」


舌打ちの後、丈治は大きなため息をついた。


『綾乃にあいてぇーーーーー!!!』


電話口で叫ばれた。

そんな事を言われても・・・。


困っていたら、お店のドアがあいて。


「氷室校長!何してるんだ、ホラ、専務とカラオケ入っているから!」


私と同じ平の取締役である横浜校の松崎校長が呼びに来た。

丈治にもこの声は聞こえただろう。

案の定舌打ちをされ。


『お前のマンションにいんだけど、グランドヒロセ銀座で待ってっから。終わったらそのまま来い!』


「え、マンションにいるなら、そのままでも―――『アホか!1分1秒でも早く会いてぇンだよっ!!』


そう言って、電話を切られた。







専務とのデュエットは、ベタに『銀恋』で。

私が子供の頃、お父さんがこの歌を歌う女優さんが好きで、よく聞いていたので戸惑うことなく歌えた。

そういえば、家で一緒に歌ったこともあったな。


専務はご機嫌で、歌い終えた後そのまま隣に座らせた私に、フルーツの盛り合わせをとってくれた。

いつも小難しい顔をしたおじ様と思っていたが、こうして話してみると意外に気さくだった。


「マンゴー多目で、作ってくれ。」


そんな注文を出したので、驚いた。

すると専務は。


「オヤジソングなら、『銀恋』はOK。フルーツならマンゴーが好き。子供の頃、1つ3千円するマンゴーを毎日、2つに切ってギザギザスプーンでほじくって食べてたんだって?」


「え・・・?」


何でそんな事、知っているの?

驚いて専務の顔を見ると、専務はにっこり微笑んでいた。


「大学の同期で、まあ・・・恥ずかしい言い方をすると、親友と呼べるたった1人の男なんだ、氷室秀は。」


「えっ、パパ・・・父と!?」


驚き過ぎて、それ以上声が出なかった。


「アイツは、不器用なやつでね?君の事が可愛くて仕方がないのに・・・あの事で、どう君に接していいかわからなくて。アホだよな?ちゃんと向き合えって言ったのに。今回の帰国だって、君が取締役の重責について、心配で心配で居ても立っても居られなくて、様子を見に来たのに。」


信じられない言葉の数々。


「でも、帰って来たって、ろくに私と話してもくれなかったです。仕事ばっかりで・・・。」


「まあ、無理やりスケジュール開けて帰国したからね?知ってる?アイツ、いまノーベル賞受賞の予想枠でダントツトップだけど?」


「え。」


「ハハッ、一番頑張っているのを認めて欲しい人に気づいてもらえないなんて、アイツも不憫なやつだよね?昔、小学校受験の親子面接の時に、お父さんのお仕事は?って聞かれて『私のお父さんは、大学の先生で、研究もしています。将来、ノーベル賞をとります!』って言ったんだって?・・・だから、アイツは今も頑張ってるんだよ。まあ、容子さんも同じようなもんだな?あの2人よく似ているから。」


注文したフルーツの盛り合わせがテーブルに届いた。

私の好物多目の盛り合わせをみつめて、オレンジ色が少し滲んで見えた。


勧められて口にした、マンゴーは。

少し、塩っ辛かった・・・。


私の望むものは――

素直に手を伸ばせば、近くにあったのかもしれない。





グランドヒロセ銀座へ急ぎながら、私はママに電話をかけた。

考えてみると、いつも電話はママの方からだった。

パパの電話が一方的だって不満をもつ私は、一度だって私から電話をしたことはなかった。

パパだって、もしかしたら、何を話していいのかわからないだけだったのかもしれない。


『綾乃っ!?どうしたの?何かあったの!?』


第一声のママの驚き様で、私が普段連絡もいれていない事が、今更ながら身に染みた。


「大丈夫。元気です。ママは?」


『えっ!?・・・だ、大丈夫よ。元気にしてる。まあ、パパは少し落ち込んで帰ったけどね?』


「すみませんでした。」


『ううん、私達が一方的だったわね。ただね、私達はどうしたって、あなたより・・・早く死ぬわ。そうしたら、あなた1人になっちゃうでしょ?やっぱり家族が必要だって・・・焦ってしまって。あなたの気持ちを考えなかったわ。ごめんなさい・・・。』


そんな風に思ってくれていたんだ。


「ママ・・・。」


『でも、よかった。あなたが、私達を初めて責めてくれたから。』


「え?」


『言い訳になるけど、私もパパも研究に没頭すると周りが見えなくなるから。まさか2人ともがあの日、徹夜で帰らないなんて思いもしなくて・・・どれだけ、後悔して。どれだけ、自分たちを責めたか。私達を待っていたあなたを考えたら、どんなだったか・・・後悔してもしきれない・・・。』


「・・・・・・・。」


『本当に、ごめんなさい。謝って取り返しのつくことじゃないけれど。だけど、あなたが、私達を責めてくれたから。やっと、謝れる。あなたの人生を変えてしまって・・・ご、めん、なっ・・・さいっ・・・。』


ママの声に嗚咽が混じった。


本当に、私の望むものは。

手を伸ばせば、近くにあったのだ。


だから、今なら、聞ける。

ずっと、聞きたいと思っていた事を。



「ママ、質問していいですか?」


『ん?』


「私は・・・私はっ、ママとパパにとって・・・必要、ですかっ?」


私の質問に、ママはヒュッ、と息を吸い込んだ。

そして。


『あっ、あたりまえっ、でしょう!!あなたは、私達の「宝物」よっ!!』



ああ――

何て、バカだったんだろうと。

電話の向こうから聞こえる嗚咽に、私は自分を責めた。


そして、これからは、きちんと向き合おうと・・・そう思った。


だから。


「ママ、私・・・ママとパパに・・・紹介したい人がいます。」



丈治とも向き合おう・・・・。







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