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学園生活2週目ー生活魔法ー

 魔力感知の授業が終わって、家に帰ると早速姉様に聞いたけど…



「それくらいなら目立ってもいいじゃない。そんなに気にしないの!それに私も確か魔力感知に先生の補助はしてもらわなかったわよ?コツだけ教えてもらったらできたもの。だから、気にしなくて大丈夫よ」


「そうかなぁ…だってみんな驚いてたもの…」


「それで何か嫌なことでも言われたの?」


「そんなことは言われてない!ただ、すごいねって、褒めてくれただけ…」


「それならいいじゃない!魔法の才能があるのは素晴らしいことよ?妬まれたのならまだしも、褒められたのなら気にしなくて大丈夫!だてに首都の学校じゃないのよ?魔法の才能が豊かな人は今までだって、たくさんいたんだから!」



 姉様にそこまで断言されると、気にし過ぎだったのかなと少し安心できたのだった。それと、魔力感知や最初に覚えた魔法については、授業も印象に強く残ってるから覚えているけど、それからも色々な魔法を学んだので、初等科の頃の細かいことを覚えていないらしく、姉様からこれから私が学ぶ魔法の授業のことについては、詳しく聞けないのだった。



 翌日からは魔力感知のスピードをあげることに費やした。徐々に集中を要する時間も短くなり、今度は手の平だけではなく目に魔力を集めるということも練習した。手の平へ集めることに成功していたので、目に魔力を集めることも、そう時間をかけることなく成功させることができた。


 ちなみに魔力を目に集中させると、他者が魔力を練っているのが見えるようになる。この方法でスミス先生は初日に私が魔力感知に成功したのを見ることができたんだ!


 試しにスミス先生に魔力を足に集めて貰って、スミス先生の足下を見てみると…ぼんやりとした光が足だけを包んでいるのがわかった。ということは、スミス先生が今の私を見たら目だけが光っているということで…目から光だなんて…


 目から光線?!と、また雑念が入ってしまい、見えていた光が消えてしまうのだった…。



 ちなみにジェシカちゃんは学び始めて2日目に、リラン君とアリーネちゃんも3日目には魔力感知を成功させたんだって。今は3人とも魔力感知のスピードをあげる練習中らしい。



 そして、魔力感知の授業を受け始めて4日目、私は魔力感知の授業については合格が認められ、次の生活魔法習得の授業へと進んでいった。


 生活魔法は火を起こす魔法、光源を起こす魔法、水を生み出す魔法だ。どれも生活に必要なガス、電気、水道の代わりとなるもので、創り出す量が限られているからか、属性関係なく使える無属性魔法だ。


 ちなみに生活の場では、調理の時は竈に火を起こし、夜になるとランプに光を灯し、お風呂やトイレに必要な水は貯水槽に水を生み出すことで使用している。



 私も生活魔法を使えるようになれば、これらのお手伝いもできるようになる!ニィにお水を上げる時も、新鮮なお水を直接出してあげれる!そんなことを考えながら、魔法練習場に向かうのだった。



 スミス先生がまず教えてくれたのは光源を起こす魔法だ。目の前にはランプも用意されている。



「まずはいつもの魔力感知の練習のように、手の平に魔力を集中させてください。そして、頭の中でいつも家で使用しているランプを想像するのです。そして、ランプに向かって【光よ灯れ】と唱えてください。うまく発動すれば、ランプに光が灯りますよ。まずは私がやってみるので、アンさんは目に魔力を集中させて、私の魔法を見ていてくださいね」



 そう言うと、早速スミス先生はランプの前に移動する。私は急いで目に魔力を集中させると、スミス先生をじーっと見つめるのだった。


 スミス先生は手の平を前に出すと、そこにかすかな魔力の光が見えた。そして、【光よ灯れ】と先生が唱えると、手の平の光が明るくなり、ランプに向かっていくのが見えた。そして、次の瞬間にはランプに光が灯っていた!


 生活魔法を覚えていない子どもの前では、不用意に真似をしては危ないため、大人は魔法を使わない。だから、実際に魔法を見たのは初めてだ。その光景に感動していると、スミス先生が次は私の番だと促される。


 一旦、光が消されたランプの前に立つと、先生と同じように手の平に魔力を集中させ、ランプの光を想像する。そして……


【光よ灯れ!】


 すると、手の平の光が明るくなり…って!これは明る過ぎない?!眩しいくらいの光が現れる!その光の眩しさに動揺した為か、光はランプ届くことなく…消失した…。私が呆然としていると…。



「少し力み過ぎたようですね。魔力を込める量が多かったのです。アンさんは年齢の割に魔力が豊富なので、そうなってしまったのでしょう。しっかりランプの通常の光を想像して下さい。多少、失敗しても生活魔法で魔法が暴発して危険なことはありませんし、先生が防御しますから、アンさんは安心して、ランプに光を灯すことだけに集中してくださいね。では、また挑戦してみてください」



 先生の言葉で呆然としていたところから立ち直り、やはり先生の言葉に安心して、再びランプに向き合う。


 それから出した光は今度は小さかったり、またまた大きかったり。最初ほど大きくて眩し過ぎることはなかったが、中々ちょうどいい大きさの光が出せない。それでも、集中を切らさず頑張れたのは、その合間にスミス先生がアドバイスをくれたり、励ましてくれたからだ。そして、十何度目かの挑戦でようやく…最初に先生が灯したのと同じような光をランプに灯すことができたのだった。



「光を起こす魔法は成功ですね。よく頑張りました。最後の感覚をよく覚えていてくださいね。また次回の授業で復習してもらいますから」



 なんとか光を起こす魔法は覚えることができたみたいだ。明日は休日なので、来週の授業でまたしっかり習得しなくちゃ!


 そう、明日は休日だ!明日はジェシカちゃんとアリーネちゃんの一族が経営しているという商店に遊びに行くことになっている!今から楽しみで仕方ないアンなのだった。


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