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【シャーク王国】ー闇の守護を持つ者ー

闇の神や【シャーク王国】については書き足りていないので、おまけの話を投稿しました。

 ここは【シャーク王国】。闇の神や精霊の守護を持つ者達が、他の属性の守護を持つ者達との無用な争いを避けて興した国である。


 それは、今より遥か昔のこと。現在よりは神話の時代に近い頃の話である。先祖達が新大陸に移り住み、この国を興してからは、他の国々とは【不干渉】の取り決めを貫いてきた。


 といっても、国の国の間の取り決めだ。民まで、この取り決めを守り抜こうとしたわけではないのだが。



 大陸間の海には多くの難所があり、今の航海技術では大陸間を行き来することは難しい。例え最新鋭の技術と船を駆使しても、途中で引き返す判断を迫られるだろう。果敢にも航海に挑む強者も現れたが、ことごとく失敗に終わった。近年では挑戦者も現れていない。挑戦者には勇気だけではなく、莫大な費用も必要なのだ。失敗するとわかっている挑戦に支援する者も、年々少なくなっていった。



 大陸間を隔てる大海を渡る方法はただ一つ。闇の守護を得た者が【闇の神】に請い願うこと。闇の神は自らの守護を持つ者がこれ以上苦しまないように、海を鎮め大陸間の航海を可能にした。かつて大陸への移住を成功させたのは、神の力なのだ。


 光・火・水・風・地神は、闇の守護を持つ者達が望まない間は、自らの守護を持つ者達が海を渡るための手助けはしないと決めた。神々の助力が得られない以上、どう頑張っても航海は成功しないのだ。



 ただし、神々は決して難破させたりはしない。不思議な事に難破しそうになると、【シャーク王国】にはたどり着くことはないが、安全なところに誘導されるのだ。この不思議な現象も、徐々に挑戦者がいなくなった理由の一つだ。


【神々は我々が大陸を渡るのを望んでいない】


 そういうことなのだろうと、船乗り達は判断した。船乗りも信仰深いのだ。



 闇の神も、その守護を持つ者達も平和を望んだ。大陸を分けて住んでさえいれば、守護の違いによる争いは起こらない。この国で産声をあげたものには、闇の神や精霊が守護を与えたから、闇の守護を持たないものはいないのだ。



 だが闇の守護を持つ者達も、まったく動きを見せなかったわけではない。遥か昔に祖先が住んでいた大陸にも、時折闇の守護を持つものが生まれる。まだ闇の神への偏見が残っているか否かを確認し、闇の守護を持つが為に生きにくい思いをしている同朋を救う為に、時折元の大陸を訪れているのだ。



 ・・・ごく少人数で、極秘に。



 そして、闇の守護を持つ同朋に、闇の神や精霊達が決して他神と争っていないということ、光と闇は共存し得るということを説いた。


 また、闇の魔法の使い方を指南。少しでも生活が楽になるように、支援もした。その上で、その者達が【シャーク王国】への移住を望めば、その望みを受け入れて【シャーク王国】へと共に連れ帰って、それからの生活の基盤を整えた。移住は望まなかった者の中には、【シャーク王国】の支援を受けながら、この大陸のどこかで自分達と同じように悩んでいる人達を探す旅に出た者もいた。占い師となって、闇の守護を持つものを見出す者もいた。



 こういった視察は数年おきに行われていた。祖先が【シャーク王国】を興したのは、遥か昔。かなりの年限が経っているが、いまだこちらの大陸の思想は変わらない。そのことに嘆きながらも、闇の守護を持つ同朋の支援以外は【不干渉】を貫いた。



 そして、また数年に一度の視察の時がやってきた。その視察は【オスラン皇国】も訪れた。そこで、小さな小さな変化を。しかし、自分達にとっては大きな変化を知ることになる。時の皇太子の婚約者が、闇魔法の研究をしているというのだ。



 ごく少人数ながら、いや少人数だからこそ、一人一人の能力は飛び抜けている視察員達だ。彼らの目、彼らの耳はどんな小さな変化も漏らさない。闇の守護が関わることに関しては。



 そして、さらに知ることになる。皇太子の婚約者は闇魔法の研究をしているだけではなく、闇の守護を持っているということを。アンを占った、かの占い師からの情報だ。


 今はまだ公表はしていないようだ。だが、闇魔法の研究すら憚られていたようなこの国で、それらをスタートさせたのだ。いつかはこの国、この大陸でも闇の守護への理解が広まっていくのかもしれない。



(そうなればいい。)



 そう願って、闇の守護を持つ者への支援を行い、今回の視察を終えたのだった。



 この視察のことをアンはもちろん知らない。知ることになるのは、まだ先の話だー・・・。

読んでいただき、ありがとうございました。

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