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中級回復魔法ーポーション作成ー

 中等科の回復魔法の授業では、ポーション作りを学ぶ。まずは学園内の薬草園で、薬草を育てるところからだ。中等科では回復効果のある薬草と、毒消し効果のある薬草を育てている。高等科の薬草園では、魔力の回復効果のある薬草も育てているそうだ。魔力の回復効果のある薬草は扱いが難しいんだって。



 薬草園には専用の庭師さんがいて、薬草のことや、手入れの方法をわかりやすく教えてくれる。中等科に入学してすぐに、土を耕し種を蒔くところから始めた。


 毎日の水やりは、授業の無い時は当番制だった。水属性魔法が使えれば水を雨のように降らせることができるけど、水属性魔法が使えない場合は生活魔法で水を生み出して水やりをしていくので、結構大変なようだ。だから、水属性を持たない生徒は数人単位で当番が当たるようになっている。



 春に蒔いた種も順調に育って、今では青々とした立派な薬草畑だ。今日はその薬草を摘み取って、実際にポーション作りを学ぶ。


 回復効果のある薬草をいくつか摘み取り、すり鉢で丁寧にすり潰す。すり潰した薬草に水を適量加え、鍋に移し替えて煎じていく。これをそのまま冷ましたら、普通の回復ポーションは完成だ。


 その回復ポーションに初級の回復魔法を付与すれば初級回復ポーションが、中級の回復魔法をかければ中級回復ポーションが、上級の回復魔法をかければ上級回復ポーションの完成である。


 初級の回復魔法は初等科で学ぶので、初等科までが義務教育のこの世界では、ほとんどの大人は簡単な初級回復魔法は使える。なので、初級回復ポーションの需要はあまり無い。子ども達が手軽に擦り傷とかを治すのに飲むくらいかな。手軽に使える点では、重宝されているのかもしれない。


 ポーションの需要の関係で、ポーション作りを学ぶのは中等科からで、最初に作るのも中級回復ポーションだ。中級回復ポーションは、初級回復ポーションよりもかなり効果が高く、その割に値段はお手頃なので需要は高い。上級回復ポーションは効果も高いが、それなりに値段もするから、中級回復ポーションに需要が集中するのだ。


 学生が作ったポーションは、先生のチェックを受けて、養護院などに寄付される。薬屋さんで売られているポーションは治療魔術師さんが作ったものだ。



 さぁ、回復魔法の付与だ。回復ポーションの入った容器に手をかざす。呪文はこうだ。



【光神の寵愛により、薬液に回復の力を与えん】



 すると、ポーションがキラキラと輝きを放つ。輝きが収まり、熱が冷めたら中級回復ポーション(光)の完成だ。ポーションはまだ少し煌めきを残している。付与する属性によって、ほんのり色が違うらしい。なのでよく見たら、何属性の回復魔法を付与したポーションかわかるのだ。


 完成したポーションを計量しながら、小瓶に詰めていく。それらは、箱に入れられ先生のチェックを受ける為に、先生が回収していく。



 さて、次は毒消しポーションの作り方だ。ポーション自体の作り方はほとんど変わらない。ただ、毒消し効果のある薬草は苦味が強い為、飲みやすいように少し甘味を加える。完成したら、魔法の付与だ。今度は水属性の回復魔法を付与してみる。呪文はこうだ。



【水神の寵愛により、薬液に浄化の力を与えん】



 青色の粒子に纏われたポーションは、粒子が見えなくなった後も、ほんのり青く色づいている。毒消しポーション(水)の完成である。


 毒消しポーションは、うっかり毒のある植物を食べてしまったり、毒蛇なんかに噛まれてしまった時など、毒に当たってしまった時は、どんな毒でも浄化できる。中級毒消しポーションなら、中級魔法での毒消し可能な範囲内でだが。でも、上級毒消しポーションなら、今までに見つかっている毒は全て浄化できるらしい。単独で上級の回復魔法で浄化するよりも、毒消しの薬草の効果がプラスされるので、効果が高いのだ。


 日常生活を送るだけなら、中級毒消しポーションを常備しておけば安心といわれている。旅人などであれば、上級毒消しポーションも備えておくべきなんだって。知らない植物や動物などの毒に当たってしまうかもしれないしね。


 うちにも確か中級回復ポーションと中級毒消しポーションは常備してあったはず。最初に作った記念じゃないけど、1瓶ずつは持って帰っていいんだって。持って帰ったら、常備品に加えてもらえるといいな。



 こうして、ポーション作りは習得したのだった。中等科の間は、薬草園のお世話とポーション作りは、続けるんだけどね。ポーション作りの精度を増す為にも、ポーションを待っている人達の為にも。



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