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とある休日②ーお菓子作りー

 さて、なんのお菓子を作ろうか。明日、3人の友達が来ることになったことを姉様に伝え、一緒に何を作ろうか案を出していく。


 カップケーキ、クッキー、パイ…石窯を使いたいから焼き菓子じゃないとダメだし…。あとは…?


 そして、クッキーならそんなに難しい手順もないし、初めてでも失敗しないだろうと、明日はクッキーを作ることになった。アンとしては初めてのお菓子作りだが、前世の【杏】は結構お菓子をよく作っていたのだ。慣れてきたら、他のお菓子作りにも挑戦していこう!


 甘さ控えめなのも作ったらニィでも食べれるかも。私がお菓子を食べていると、たまに欲しがるからね。でも、あまり甘いものはあげられないから、今回はせっかくだしニィ仕様のお菓子も作ろうっと!


 クッキーは皆でいろんな型抜きをしたりしたら、きっと楽しいはずだ。リラン君も参加出来るだろうしね。


 たくさん出来たら学校に持って行ってジョッシュ先生やクラスメイトにも食べてもらうのも良いかもしれない。お菓子を持っていくのはオッケーな学校だし。


 あとスミス先生は…甘いものはどうだろう?でも、どうせならスミス先生にも持っていってみよう。食べてくれたらいいなぁ。


 そんなことを考えながら明日の準備を整え、ニィと眠りにつくのだった。



 翌朝、暖かな陽射しで目が覚める。良かった、今日はいい天気みたい。そう思いながら、ニィにおはようと言い、朝の支度を済ませる。


 居間に向かい、家族揃って朝ご飯を食べる。今日は父様も母様も仕事はお休みで家でゆっくり過ごすらしい。お菓子が出来上がったら、一緒に食べる約束だ!


 ニィもいつもと違う気配を察してるのか、今朝はいつものように出掛けようとしない。ニィも今日は家に居るつもりなのかも。そうしたら、ニィも揃って皆でお菓子を楽しめるかも!


 あっという間にお昼になりお昼ご飯の片付けも済んだ後、机の上にお菓子作りの道具や材料を並べていく。エプロンも用意してある。皆の分も裁縫が得意な母様と姉様が用意してくれた。私も習ったら裁縫が出来るようになるだろうか。今度、教えてもらおう!



 準備が整って少し落ち着いた頃、3人がやって来た。



「「「こんにちは!今日はよろしくお願いします!」」」



 家族揃って皆を出迎えると、揃って挨拶を返してくれる。皆、すごい揃ってるなぁと笑顔がこぼれる。皆も満面の笑みだ。


 早速、お菓子作りを始めようと居間に向かう。姉様も含めて5人での作業なので、居間の机が作業台だ。3人にエプロンを手渡し、自分もエプロンを身につける。手を洗って、準備はバッチリだ、


 粉を計る役、粉を振るう役、バター混ぜる役など、皆が何かしらの作業が出来るように役割分担する。私の最初の役割は石窯に火を起こすことだ。これを実際にしようというのが自分の中ではメインだし!


 まだアリーネちゃん、ジェシカちゃん、リラン君は火を起こす魔法の練習に入っていない為、3人の前では魔法は使えない。だから、姉様と2人で石窯の前まで行き、早速取りかかる。



【火よ起これ】



 そう唱えると、火が生み出される。思い描いた通りの大きさだ。これで、石窯に火は起こせた。これから、クッキーの生地を作って、型抜きが終わった頃にはちょうどいい温度になっているだろう。



 居間に戻ると、火はちゃんと起こせたよと報告し、皆でクッキーの生地作りにかかり始める。バターをよく混ぜて、そこに砂糖を加えていく。卵を加えて更によく混ぜ、小麦粉を少しずつ加えて、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせると生地の完成だ。


 生地を少し寝かせたら、平らに伸ばして型抜きだ!母様が動物や花の型を用意してくれていたので、どんどん型抜きをしていく。手で形作ったりもした。ハートや四つ葉、猫の形も!思った通り、リラン君も型抜き作業が1番楽しそうだ。


 手で形作ったものはどこかいびつだったり、個性的だったりで面白い。皆で盛り上がって作業していると、あっという間に生地はなくなってしまった。もうちょっと生地があってもよかったなぁと思ったが、次は生地を焼くという大事な作業が残っている。


 天板に生地を並べ、石窯に様子を見に行く。ここからは姉様にお任せだ。石窯の温度は良さそうとのこと。生地を並べ終わった天板を石窯にいれてもらう。火を起こすことはさせて貰えても、石窯を扱うのはまだしばらく許可が降りなさそうなのだった。



 皆でおしゃべりしながら焼き上がりを待っていると、クッキーの焼けていく良い匂いがし始めてきた。もうちょっとで完成だ!


 その頃には、作業中は邪魔だろうからと居間を出ていた父様や母様にニィもやってきて、姉様が石窯からクッキーを取り出してくれるのを、見守っていた。


 取り出されたクッキーは…ちょうど良い焼き具合!すごく美味しそうだ!粗熱を取り、お皿に盛り付ける。半分は学校に持っていく為に残しておく。


 その間に母様がお茶を淹れてくれていて、お菓子作りの道具を片付けた机にクッキーを持っていく。


 さぁ、皆で揃って「いただきます!」


 味はどうだったかって?もちろん皆で作った初めてのクッキーはすっごく美味しかったよ!お菓子作りは大成功だ!

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