加護乱れ打ち
しかし、ラーガンはただでは済まさない。
「神威あれ、龍神の怒よ」
放たれた攻撃と同等の破壊力が、そのまま宮内純へと跳ね返った。
「きゃあ」
鮮血を吐き出しながら、純の意識が遠のくが、アルシャードが力を貸して、ブレイク状態に陥った。
しかし、古藤三平は動じず、次の支援を繰り出す。
「神威あれ、芸術女神の美よ」
その旋律に鼓舞され、剣菱将が破魔の女公を振りかざした。
「進化せよ、光の刃よ」
死闘の中で武具もまた覚醒する。巨剣の刀身がまばゆい光の奔流と化した。
「落ちろーヘビ野郎!」
全身を弾丸のようにぶつけ、将が突撃する。光 of 刃はラーガンの胴を半分まで一気に断ち切った。だが、まだトドメには至らない。
「神威あれ、龍神の怒よ」
再びのカウンターが将を吹き飛ばす。しかし、将は無傷であった。
「ーー神威あれ、処女軍神の盾よ」
満身創痍の純が放ったアテナの加護が、間一髪で彼を守り抜いた。
純が最後の一歩を踏み込み、必殺のサンダークロスを浴びせる。雷を帯びた拳がラーガンの胴を粉砕したが、死に際のラーガンの牙が将の胸を貫いた。
「ーー神威あれ、剣神の刃よ」
回避不能の牙が心臓を抉るが、アルシャードの加護が生命を繋ぎ、ブレイクで踏みとどまる。
「ーー神威あれ、不動明王の炎よ、これでカンバンだ」
将の放った炎がラーガンを焼き尽くし、藤拓人が追い打ちの魔法を放つ。
「落ちて散れ、ストームブレイド」
竜巻から放たれた真空の刃が、ついにラーガンの首を落とした。
三平と純がイドゥンの加護で傷を癒やし、アルシャードの戦訓を共有する。純のガイアでミネルバとラーガンの呪わしきリンクを破壊し、さらにミネルバの中に残留していた奈落汚染を、将のガイアで完全に取り除いた。
「加護ーー残っているか?」
拓人が仲間たちに問いかける。ミネルバは現在の日付が一月九日であることを告げるべきか躊躇していた。彼女の召喚は、時空をも超えてしまったのだ。
その時、侵入者を告げる警報ベルが、耳障りなメロディーで鳴り響き始めた。




