表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

転生お姫様、村を出る

ー、ーー!

ーー、ーー、ーー!

…………ん?なにか、聞こえる、何の声?

ず…ん、ちずさん、チズさん!

「はっ!」 

「チズさん!良かった…」

「ステラちゃん…?」

「はい!ステラです!チズさん、すごく危なかったんですよ!」

「危なかった…とは?」

「もう2分遅かったら、チズさん、死んでしまっていたんですよ!」

「えマジか」

「はい!」

「あっぶね…」

「もお!ご自分のお身体を大切になさって下さい!」

「ご、ごめん…」

あ〜…社畜思考出ちゃってたか…

「ステラちゃんが治してくれたの?」

「はい!治癒魔法は得意なので!」

「そっか。ありがと」

『ぷー!』

「あ、ぷぅ」

ステラちゃんの帽子の中からぷぅが出てきた。あんた頭の上好きね…

『ぷー!ぷぷー!』

「ちょ、そんな泣かなくても…」

「スライムちゃん、ずっとチズさんのこと心配してたんですよ?」

「え、ほんと?」

『ぷ!』

「…そっかそっか。ありがとう」

『ぷ?』

「ふふ」

「あ、あの、チズさん」

「んー?」

「あのとき、どうやってばば様に勝ったんですか?」

「あ、それは〜」

「ごくり」

「剣の鞘って剣と形似てね?って思ってさー気配だけなら鞘だってわかんないかなと。で、試しに振り上げてみたらうまく行ったってわけ」

「剣で攻撃しているように見せかけて本当はやったと思った時に油断するのを狙っていたんですね!」

「うん」

「すごいです!流石チズさん!」

「いやなんもすごくはないけどね…」

「いやいや!すごいです!あんな一瞬で思いつきませんよ!」

「いやいやいや…」

「ほっほっほっ見事見事」

「あ、ばば様!」

「村長さん」

『ぷ?ぷぷー!』

「なんかぷぅがドヤ顔してる…」

「そうじゃのう。たしかにお前の主人はすごい」

「え!?ぷぅの言ってることわかるんですか!?」

「ああ…」

『ぷ?ぷー!』

「「?」」

「チズよ。これからどうする?わしに勝ったのだから歓迎しよう。だが、その後の仲間はどうする。先代勇者も仲間を集め、魔王に打ち勝ったと言われるが…」

「仲間か…ぷぅ以外もいたほうがいいかな…」

「じゃろうな」

「あ…あの!」

「ん?」

「私も旅について行っていいでしょうか!」

「え!?」

「ステラ…」

「チズさんが怪我したとき治せる人がいないと困るでしょう?」

「あ確かに…じゃあお願い」

「以外とあっさり!?」

『ぷー!』

「ほっほっ。彼も喜んでおるわ」

「そ、そうですか…」


それからチズは数日間魔女の村で過ごし、戦いでの怪我を癒した。そして村を出る日になった。

「ステラちゃん、本当に行っちまうのかい?」

「はい!私、チズさんと旅をして、必ず魔女と人間の架け橋になります!それが密かな夢だったんです…!」

「いいじゃん!じゃあ魔王を倒したら私はその手伝いをするよ!」

「っ…はい!」

ステラは輝く様な笑顔で、村を出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ