転生お姫様、村長と戦う
5話目かな?時が立つのは速い。
ビュッ
「!」
『ぷ!』
ばくっ
「ぷぅ!?」
「スライムちゃん!?」
「……人間がなぜスライムを?」
「いや旅の仲間だし?」
「仲間…?」
「すごい!スライムちゃん!」
『ぷー!ぷー!ぷぷぷ!』
「今それが飲み込んだのは毒の矢…まあスライムなら平気じゃろう。スライムは一度食べたものは全て溶かし尽くすからの」
「へ〜中からの攻撃は聞かないんだ」
「まあ外部から攻撃すれば死ぬがな」
「ばば様…なぜ…?」
「なぜ?戯けたことを。其奴、見るに人間の中でも特に頭の悪い連中…王族じゃろう」
「……え?」
顔を青くしたステラがチズを見る。嘘だろうという目で。
「そうだけど…なんで頭悪いのよ?」
「王族は、自分の為なら何だってやる…そんな連中じゃ。お主の魔力の流れ…ラカルス国の者と聞いたが、その国の王妃…いや、王女か?」
「………はい。今まで隠していて、本当に申し訳ありません。私は、ラカルス国第一王女、チズ・ラカルシス。魔王を倒すことのできる聖剣を抜き、勇者となった者です」
「ほう…?今世代の勇者と言うわけか…興味深い。お主の勇者としての腕前、見せて貰おうか」
「え?」
「わしに一太刀でも浴びせれば、お主の勝ち…勇者としてこの村で歓迎してやろう」
「!」
「ばば様…」
「だが!わしの攻撃に三度当たればそちらの負け…口封じで死んでもらう」
「おっけー。わかった。んじゃ、始めましょう」
「うむ…」
「リヴァリド・エスペル!!」
ヒュンッヒュンッヒュンッ
「!」
なんとか矢を避ける。今回はぷぅの助け無しでこの矢を攻略せねばならない。だが、相手の矢には毒が仕込んである。最悪、かすっただけでも死ぬかもしれない。だが、攻撃としては、単調な飛ばし攻撃だけだ。一太刀浴びせればいい。なら、避けながら進んでいくしかない。
「……よし」
「わしを見くびったな?」
剣を振り上げようとしたその時、チズの体に異変が生じた。
「かはっ」
チズが吐いたのは、血だった。
「は…?」
「お主はわしの結界に触れたんじゃよ。毒の結界にな」
「かひゅっ…毒の…けっか……い?」
「ああ。これで一度目。さあ勇者よ。どうする?」
毒の攻撃を受けてしまったチズ。絶体絶命!
次回に続く!
ちょっと長かったかも…読んでくださりありがとうございました!