表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
0を司る者  作者: 理外
9/23

第8話 魔境の樹海




遂に魔境の樹海へと足を踏み入れた零。


とりあえず出れないものかと後ろを振り返り

進んで見た所、見えない壁に阻まれた。


「へぇ〜、これがマーリンの言ってた壁か

本当に見えないんだな、触れるのに。


そういえばこの壁に鑑定使えんのかな?」



見えない壁に向けて鑑定と念じてみる。




・・・反応なし。




クラスメイトの月浪さん相手に念じる

だけで鑑定が発動する事は確認している

ので、発動はしているが見れないか。

まぁ確かにかの壁見えないもんなw



さて、何から始めますかなぁ。


壁の向こうは草原。


内側は奥が薄暗いせいか禍々しさすら

感じる。


いきなり森で死んでこいか・・・

う〜ん、こんなラノベあったかな??

悩んでも仕方ないでしょう!



とりあえず第1目標!!


『 生きる 』


これでしょう!!


第2目標!!


『 強くなる 』


強くなれば万事解決!!


第3目標!!


『 アースに帰れるのなら帰る 』


まぁ高校に入り落ちぶれてしまったが・・

それでも妹と弟には会いたいしな。

今の同級生の事なんざどぉでもいいが、

両親なんかもどーでもいいが。

妹は花純 6歳のピカピカの1年生

弟は浩也 11歳の小学5年生である。


花純はにぃちゃん大好きと言ってくれるし

浩也は会うたび死ねとか言ってくるけど、

何だかんだ可愛いからなぁ…



第4目標!!


『 無理せず頑張り睡眠はきちんととろう 』



んー、何だかんだこれが一番大事かも

知れない・・・

かれこれバースに召喚されて7時間も

寝ていない。眠いかどうかではない!!

寝たいのだ!!!寝ていたいのだ!!


召喚された事も追放された事に対しても

特に思う事はない。家に居るよりも

100倍マシである。

リアーナ王国に復讐できるならしても

いいのだがやはり優先順位は高くない。



よし、では快眠を得る為の異世界生活!!


スタートっ!!





ぇ?テンションおかしいて??

いいじゃん。

ラノベの世界だよ?

ちょっとワクワクしてんのよww



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




生きていく上で必要な物。


空気、水、栄養。


まずはこれがないと人は生きられない。


ということで。


空気は問題ないな。

深呼吸して見たが可もなく不可もなし。



次、水。


今最も解決すべき問題がこれだ。

人は水がないと3日で死ぬと言われている

くらいに水は大事だ。


サバイバル番組で海水を使って〜とか

ヤシの実ジュースとか色々やってたが


ここは森だ海などある訳もない。

周りを見ても明らかに実などなっていない。

探索すべきかと考えたがファンタジー的な

魔物も恐らくいるんだろう。

となれば無闇に動くのはリスキーである。

ステータスを見る限り戦闘に向きそうな

スキルも無かった・・・。

今よく知らない魔物に襲われでもしたら

100%に近い確率で死ねるだろう。


さてどうしたものか・・・


ここで気付く。

受け取ったあの袋。

確か食料なども入れていると言っていた。

飲みものもあるんじゃないだろうか??


だが今になって見て見ればこの袋

かなり‘‘小さい‘‘。

コンビニの一番小さいビニール袋くらいの

大きさの茶色い皮袋だ。

開ける部分には同じく皮製の紐で

締められる様になっている。


紐を解き袋を広げて中を見る。



「えっ!?」



なんと中は暗くなっていた。


内面が黒く見えるのならば

なんらおかしくないのだが、袋の中は

暗い。そう暗いのだ。


何も見えないので恐る恐る手を入れて見る。



手を入れた瞬間また驚かされる。




今度は頭の中に文字が浮かんだのだ。




《麦パン》20

《干し肉》20

《金貨》5

《銀貨》30

《銅貨》100

《鉄剣》2

《鉄のナイフ》3




頭の中に物の名前と個数が浮かぶ。


試しに麦パン1個と念じると麦パンが

1個出てきた。


目の前に麦パンが現れ、驚いていると

普通に地面に麦パンが落ちる。


それを慌てて拾うと麦パンは薄い透明の

膜に覆われており、手に取ると抵抗もなく

膜は消えた。


食べて見た感想は、

やや硬い麦パン。

美味しくはない・・・



これはアレだな。

アイテムボックスだな。


結構貴重な物なんじゃないか??

流石は魔法師団団長マーリン様々だわww

俺の人生の中でお目に掛かれるとは

思わず涙が零れ・・・

零れないね。泣いてる場合じゃない。


水。


入ってないね。


調子乗って麦パンなんか食べたせいで

口の中パッサパサになったし。

もーマーリンさんよぉ、

パンなんかより水入れよ〜よ〜。



ごめん。マーリンのせいじゃないね。

思わず命の恩人に対して愚痴って

しまった。


喉乾いたな。


昨日の夜から水飲んでないし。



後約2日半でライフリミットを迎える

訳か・・・

まずいな。



探索・・・するしか無いか。


心無しか辺りも暗くなって来た気がする。






よし。寝よう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ