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0を司る者  作者: 理外
13/23

第12話 リベンジマッチ!!




ゴブリンを無事倒し、レベルも上がった零は

倒したゴブリンを食すかどうかで悩んでいた



目を閉じ眠りながら思考する。



食べたくはない。

だが食べてみるべきなのは明白。



焼いて食べて見るか。



早速作業を始める。


5体も食べられないので、取り敢えず

一体だけ処理する。


先ずはマーリンに貰ったナイフで首と足を

切り血抜きをする。


その後雑に皮を剥ぎ取り肉の端の方を

切り取る。



そこら中に落ちている枯葉や折木など

を集め、靴紐を使い弓切り式で火を起こす。


この樹海は基本的に朝から晩まで暖かい。

夜も眠りながら気配察知ができる為、

今まで火を必要として来なかったが、

肉を焼く為に火を焚いたのだ。



適当な長さの木の棒をウォーターで濡らし

ゴブリン肉に刺して肉を焼く。



出来上がり!


ちょっと焦げ目が付くくらいやいた。

生は不安じゃないですか・・・。



齧ってみる。


・・・






食べられない。







コレは食べられないよ・・・。



いや本当に。

マズい?うん、マズいね。

あと臭い。今までの人生の中でいっちばん

マズい。



その後の零の行動は早かった。



ゴブリン5体。 焼却。



一応、血の匂いに釣られて色々来ても

困るので、綺麗に焼いておいた。



あとアイテムボックスの死体入るかな??

の検証もしたところ普通に入った。


血とかが他のものに付いたりしないか

不安だったが問題なかった。


ゴブリンの死体5体分一応全て

アイテムボックスに入ったので、


容量は割と大きいのだろう。

上限はわからないが。

まぁ全然入らないよりよっぽどマシである。



もう2度とゴブリン肉は食べないと決めた。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





ゴブリン肉との決別を果たした頃には

だんだんと光が消え始めていた。



睡眠状態に入りそのまま探索を続ける事、

5時間くらいたっただろうか?


魔力感知に反応があった。


探索を始めて直ぐに魔力感知の範囲がどの程度まで行けるのか検証してみた所、

魔力感知 LV1だと半径200mが限界で

あった。それから5時間。

魔力感知はLV4まで上がっていた。

LV2で300m、LV3で400m、

LV4で現在500mまで感知できる様に

なっている。




反応があったのは零から見て左の方角に

500mの場所である。

先程同様魔力の気配だけで何がいるのかは

分からない為近いていく。

近いて行こうとして、躊躇う。


今は恐らく夜なのだ。

暗くて何も見えないのである。

もちろん気配を感じる事は目を閉じて

眠っていてもできるのだが、視覚なしに

明確なウォーターショットを撃てるだろうか

いや、恐らくできるだろう。


だが見えないと言うのはやはり少しばかり

恐怖を煽ってくるのだ。


本来人間は目が見えなければ真っ直ぐ

歩く事すらままならないのだ。


ここは森である。

更に敵の正体も分からず、行おうとしている

事は戦闘なのだ。命のやり取りである。


微塵も恐怖を抱かない者などいないだろう。



近くかどうかは一旦保留にして、

反応の後をつける事にした。



一度目を開けてみる。

やはり何も見えない。あれだけ沢山あった

木が一本も見えない。



なんとかならないだろうか??

松明でも持つか??

いや、戦うなら手は潰したくない。

そんな事を考えながら目を開けたり閉じたり

していると、



・夜目を習得しました



頭にに文字が浮かんだ瞬間数本の木々が

視界に映った。



おぉ、見える!!

こいゆうの便利だなぁ!



よく考えてみれば今まで暗い時間帯は

ずっと眠っていて見ようとしていなかった

事に気がつく。



まぁ睡眠しながら移動もできるし、

気配も探れるので必要性を感じていなかった

のだが。

戦闘となれば別だ。視界も欲しい。



ただ今見えているのはほんの数m。

それにあまり明瞭でもない。

できれば最低でも30mくらいの

明瞭な視界は確保しておきたい所である。



そして、500mの間隔を維持しながら

夜目のレベルを上げる為に頑張る事

2時間。



・夜目のレベルがあがりました



これで夜目のレベルは現在5まで上がった。


最大で50m程先まで見え、

目標だった30mは明瞭に見えるように

なっている。



魔力の気配へと近づく。


残り200mという所まで来て、


先日感じた狼と同じ様な気配である事に

気付く。

数は5体。


どうやら魔力感知のレベル上昇で一定の距離

から詳細も分かる様になっていたらしい。



「これは、先日のリベンジだな。」



別に戦った訳ではないが、あれは敗戦と

言っても過言ではないだろう。



狼の方もこちらに気が付いたらしく、

一旦動きを止めこちらに近いてきている。



こっちはスキルがあるから分かるが、

200m先から気配を察するとは流石は

野生の狼である。(狼であるかは知らない)




お互いが近づき、狼(仮)は横に広がる

隊列で近づいて来ている。

恐らくは回り込み挟む魂胆なんだろう。



もちろんやりたい様にはやらせない。

こうゆう戦いにおいて、勝利のカギは

いかに此方のやりたい事をきちんとやり

いかに相手のやりたい事をやらせないか

だと、いつかのTVで言っていた。



でかれば、此方のやりたい事は遠距離から

ウォーターショットによる各個撃破。



相手のやりたい事は恐らく、挟撃。



ならば俺のやる事はこれしかないだろう。




距離は残り50mまで近づいた所で正体が

分かる。

やはり予想通り狼である。

両端の狼が回り込み始める。


回り込み始めたその隙を狙い、

一気に右側へと走り出す。



狼の隊もそれに合わせて付いて来る。


だが動き出したタイミングが功を奏したのか右側の狼まで後10mまで近づいた

所で狙いを定め、撃つ。



「ウォーターショット」


先ずは足。


「キャンッ!」


盛大に倒れ転がる。倒れた狼に近づき

確実に頭に撃ち込む。



「ウォーターショット」


「キャウンッ」



・レベルが上がりました



その声音を最後に狼は動かなくなる。

だが油断はできない、後4体もいるのだ。



後ろから追いかけて来ている狼達から

逃げる様に後ろに下がりながら、

アイテムボックスから徐に鉄剣を取り出す。



そして前の木に刺す。登る。刺す。登る。

枝に辿りつく。



そこに追いついて来た狼を木の上から撃つ。



・レベルが上がりました


・レベルが上がりました




ぇ?卑怯?

何故正々堂々戦う必要があるんだろうか?



プライドはないのか??

そんなものが必要なんですか?ww



佐賀和牛でも持ってこい。


そのプライドとやらと一緒に受け取って

やるよ!!




狼とのリベンジ戦は呆気なく幕を閉じた。



「さぁて、狼肉は美味いかなぁ〜♪


っと、その前に取り敢えず狼のステータス

見ておこう。」



鑑定。



ステータス

ナイトウルフ LV. 4

HP 0/70 MP 20/20

STR 20

VIT 10

DEX 20

AGI 35

INT 10


スキル

夜目 LV4

意思疎通 LV3


ハイスキル


ウルトラスキル


称号




ナイトウルフですか、カッコいいやない

ですかww

意思疎通か、これで声も出さずに連携が

出来てた訳ですな。

速さもそんなに変わりないし、

いや〜怖いですねぇ〜。w



「では早速ナイトウルフの肉頂きますか!」



ゴブリンの時と同じ様にまずは一箇所に集め

アイテムボックスの中に入れ、一旦その場を離れてから、今回は期待出来そうなので3匹ほど血抜きと剥ぎ取りを行なった。


いや〜、アメリカ旅行の際のキャンプ経験

がこんな所で役に立つとは人生何があるか

分からないものですなぁ。


火を焚き、肉に気を刺し、焼く。


いぃ匂いである。…ジュルル・・・。

早よ食べたいなぁ〜


テレテテンッ♪テレレッテ♪

テレテテンッ♪テレレッテ♪

テレレンテレレンテンテンテンテン

テッテッテレテンッ♪

バンッ!!

上手に焼けました〜〜♪♪


【こんがり肉を】・・・もういいよ。

ありがとうね。




こんがり焼けたナイトウルフの肉に齧りつく




あぁ




なんか微妙だ。



良くも悪くも普通。

飛んだ期待外れだわ。

わざわざ歌ったのに。とあるゲームの

肉を焼くシーンの真似事までしたのに。

しかもあの激マズのゴブリン肉を食った

後なら大抵、何食べも美味く感じれる筈の

この状態で普通。

恐らく召喚された初日に食ってたら

マズイと評価してただろうなぁ・・・

高まった期待と相まって更に評価が下がる。

ゴブリン肉に10段階評価下すなら、

間違いなく1。

でもこのナイトウルフ肉は2。正直

これくらい低い。しかも1に近い2。


この世界の飯は基本マズイのだろうか??

理想がダラダラ無理なく生きるの俺にとって

それはかなりの問題である。


まぁ食えない事は無いので、取り敢えず

胃の中に押し込む。


ナイトウルフ4体。 焼却。




ナイトウルフを焼き終えた頃には辺りは

光を帯び始めるのであった。


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