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カラオケ

この話は僕が実際体験した話を肥大化して書いたものです。

読んだからといってどうこうなるとは限りませんが。


3年、1学期中間テスト結果発表翌日。

麻衣は家族を連れて「テストで3位になった祝!」と称してカラオケに向かった。

「そんな事でいちいちカラオケなんかに行くなんてどうかしてんじゃないのか?」

と、兄の誠がブツブツ言っているが、きれいに無視してカラオケまでの線路沿いの道をしばらく進んでいたら、線路の上に女の人が立っているのが見えた。

「?」

お母さん達は気付いていないのか、何を歌おうかと楽しく談笑している。

誠に聞こうと横を見ると、オレなんか麻衣より上だったのに、とまだブツブツ言っていた。

「お兄ちゃん、線路に・・・」

そこまで言ったところで誠が目だけをこちらへ向けてきた。

その目は明らかに「言うなよ」と訴えている。

「・・・」

麻衣が首を縦に振ると誠はお母さん達の話の中へ入っていった。

麻衣は気になってもう一度線路を見たがそこにはもう女の人はいなかった。


しばらくしないうちに目的地に着いた。

最近出来たばかりのカラオケでなんとフリーで一人750円と格安!

定員さんの案内で5番の個室に通された。

早速お母さんたちは歌の予約を入れている。

誠は歌う気は無いらしく飲み物の方のメニューを開いて、何がいいかな、とどうでもいいとこでブツブツ悩んでいる。

まぁ、元々お母さんが無理やり連れてきただけなので乗り気じゃないのは分かるが。

「お兄ちゃん歌わないの?」

と一応聞いてみたら

「何でわざわざこんな場所に来てまで歌なんかを歌いたいんだ?」

と聞き返された。

答えになってない。

「・・・お兄ちゃん自分が音痴だからって変な言い訳しないでよ」

「だ、誰が音痴か!お前だって家庭科ダメじゃん!」

「あ、今認めた!」

「あ・・・」

「それに家庭科の技術点、少し上がったもん!」

「1から2になっただけだろ!」

「お兄ちゃんなんか3年中間ずっと音楽の技術点1だったじゃない!」

誠が口を開く度に立場が悪くなっている。

本人がそれに気付いたときにはすでに遅く、この口論の勝敗は決まっていた。

「それに高校を間違ったのだって自分の方向音痴とアホのせいでしょ!あと運も悪いしね」

「アホってゆうな!それにちゃんと高校は合格したし上手くやってはいる!運は良い!絶対!」

(方向音痴は認めるわけね)

「でも志望校も志望科も違うじゃない」

「う」

しばらく睨み合っていたが元々立場の悪かった誠はすぐに根負けした。

(久々に勝った!)

「麻衣 歌わないの?」

すでに5曲以上歌っているお母さんが誠と麻衣の口論が終わるのを見届けて話しかけてきた。

お父さんは喉が乾いたのか誠の持っていたメニューを覗き込んで一緒に飲み物を決めている。

麻衣はお母さんから勧められた歌を2曲3曲歌ううちにノってきたらしくお母さんやお父さん達とデュエットまでし始めた。

誠は頼んだ飲み物(と食べ物)を受け取るとカラオケに来たにも関わらず、ポケットから出した小説を読み始めた。

(お兄ちゃん、小説持って来てたんだ・・・どうやって入れてたんだろ・・・)

 

カラオケに来て一時間ほどたった。

度々、誠が気分転換と言って外に出ていた。

今もついさっき出たばかりだ。

麻衣はその事は特に気に止めなかったが、それより気になったのは時々妙な黒いモノが部屋を通っている事だ。

しかもそれが出だしてから気持ちが悪くなってきた。頭も痛い。

お母さんに「黒いものが通ったよ」と言っても「え?どこを」と返されるだけだった。

見たところお母さん達は何の体調の変化は無いようだが、麻衣は頭痛が酷くなる一方だ。

誠が部屋に帰って来た。

麻衣を見るなりひどく嫌な顔をしたのはなぜだろう?

「・・・麻衣、もう帰ろう」

麻衣と向の席に座った誠が珍しく真面目な顔で言った。

「何で?ここ来てまだ一時間だよ?お母さん達だってまだまだ歌うみたいだし」

「そうは言ってもお前、これ以上ここに居たら倒れかねないぞ?」

「・・・・・」

誠は麻衣の体調不良に気付いていたようだ。

「あ、でも、このまま帰るのはまずいかな・・・母さん達も」

(このまま帰るのはマズイ?・・・もしかして・・・)

「・・・お兄ちゃん、まさか・・・あたし何か憑いてる?」

「・・・・まぁ・・憑いてるっちゃあ憑いてるけど」

(やっぱり・・・)

前から幽霊を引き寄せやすかった誠に対し、麻衣はかなり引き寄せにくい体質のようで、憑かれていても気付かない事が多い。

一応霊は見えるが、憑かれている時は見えにくいようだ。

「何人くらい憑いてるの?」

落とさなきゃいけないし、一応聞いておかねば。

だが聞かれた誠はかなり答えにくいようで数秒ほどしてやっと口が開いた。

「・・・5人・・・」

「え」

5人も・・・?

そんなに沢山に憑かれたのは初めてだ。大体が誠に憑いていたし。

体調が悪くなるのも頷ける・・・。

「・・・1人がこのカラオケが出来る前からいた地縛霊かな。これは此処を出れば離れるだろ、で3人がお前をからかいに来た浮遊霊これは塩まけば取れるかな、・・・あと1人が、自分に気付いた麻衣に付いてきた霊だな」

半ば独り言のように誠が言った。

「自分に気付いたって?」

「ほら来るとき線路に居ただろ?女の人」

「え!あの人付いてきたの?」

「みたいだな。こっちは離すのはちょっと難しいけど、まぁ何とかなるだろ」

「なんで今回に限って私に憑くのよ、いつもはお兄ちゃんなのに・・・」

誠は「ひでぇな」と呟きながら、自分の上着のポケットから小さな袋を出した。

「最近の俺の必需品だ」

「なにそれ」

「お清め用の塩だよ。」

「ずるい」

「自分の身は自分で守れ」



その後、結局出ることになった。

外に出ると2人落ちたらしく、少し体が軽くなった気がした。

誠の持っていた塩をまいてもらったが落ちたのは2人だけ、問題の女の人は落ちなかったらしい。

「・・・麻衣」

「何?」

「ソレ自分で落とせるか?」

「・・・無理じゃないかな」

「だよな~・・・仕方ないかな」


しばらくして家についた。

「麻衣、お前部屋に戻っていていいぞ」

「でも、連れたまんま部屋行きたくないし」

「大丈夫だよ、じゃあ俺今からこの人下ろしてくるから」

「え、そっちに憑いてんの?」

「うん、さっきこっちに来させたんだよ」

(・・・いつしたの・・・?)

「んじゃ、行ってきまーす」


帰ってきた誠は、無事女の人を下ろしてきたらしい。

あとで誠に聞いた話だけど、あの人はほんの少し前に麻衣と同じでカラオケに行こうとして線路を通り、運悪く電車にひかれて亡くなったのだそうだ。

しばらくして、もう一度あの線路沿いに行ってみると、もうそこに女の人はいなかった。

また、誰かに憑いてカラオケに行っているのかもしれない。


以外と長い・・・。 元は友達と行ったんですwその子少しばかり霊感がある子で・・・。 黒いモノ・・・通りました。びっくりして友達に聞いてみると目の錯覚じゃなかったようです。頭痛くなりました。友達は気分が悪くなったみたいで元気もじょじょになくなっていきました・・・。 ここには書きませんでしたが、友達がお手洗いに行っている時、扉が一人でに開きました。・・・何かが出ていくのが見えました・・・。    長くなりましたが今日はこの辺でノシ

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