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赤い服の少女

※グロ表現注意


古川公園という公園の近くのゴミ捨て場で昔、八歳くらいの女の子の変死体が見つかったそうだ。

その女の子は髪が短くて真っ赤なワンピースを着ていたらしい。

その死に方がかなり酷かったのだそうだ。

見つかったのが夏。

しかも、ゴミ捨て場にあった古い冷蔵庫の中だったようだ。

当然のごとく密閉された冷蔵庫の中はガスが充満し、女の子の体は隙間がないほどに膨れ上がって見る影もない。

充満したガスと女の子が腐って出た異臭は冷蔵庫の外にまで出てきて、おかしいと思った近所の人が通報した結果がこれだった。

中を調べた人の話では、冷蔵庫の中のいたる所に女の子が引っ掻いたのか、傷や血が無数に付いていたらしい。

その日から、夜な夜な一人の子供がそのあたりをうろついているという噂がある。



水城 麻衣はすっかり暗くなった家までの帰り道をトボトボと歩いていた。

今日は仕事が結構伸びてしまった。

時計を見るともう十時を過ぎている。

麻衣は三週間ほど前に古川公園の前のアパートに引っ越して来たばかりだった。

仕事からの長い、長い帰り道。

今日は遅くなったということで、いつもは昼間でもあまり通らない公園の近くのゴミ捨て場の横を通ることにした。

そっちの方が近道なのだ。


公園前のゴミ捨て場は結構広くて、今はその中ほど。

・・・ん?

五メートルくらい先に人が立っている。

子供かな?結構ふくよかな感じの・・・。

赤っぽいワンピースを着ていて髪はショートカット、顔は・・見えない。

ちょっとまってよ?

確か、ここで亡くなった女の子もそんな感じじゃなかったっけ?

・・どうしよう・・。

このまま突っ立っていてもどうしようもない。

かといって、女の子の横を通る勇気もない。

いっそ来た道戻って、いつもの道から帰ろうか・・。

五メートルくらい先にはまだあの女の子は居る。

どうしようかと後ろを振り返っても、かすかに光る電灯が果てしなく続く一本道を頼りなく照らしているだけだ。

麻衣が再び前を向いたとき。

「!!?」

思わず後ずさりしてしまった。

あの女の子が手の届きそうなところまで来ていた。

間隔が一メートルも無い。

ハッキリ言って怖い・・。

ど、どうしよう。

しかもこの距離だと、女の子の顔がはっきりと見える。

所々腐っていて、異臭凄い。

一瞬、女の子の口の端が釣り上ったのが見えた。

「ひっ・・!」

ど、どうすれば・・・。

誰か来て~(泣)。

想いが通じたのか、どこからか自転車のベルの音が聞こえた。

「・・え・・?」

その音に気を取られた瞬間、今まで漂っていた異臭が一瞬にして消えた。

見ると、女の子は居なくなっている。

今だ!と麻衣は一目散に走って行った。


無事にアパートに着いた。

「怖かった~」

あのベルの音のおかげだ。

「・・あれ?変だな・・」

あのベルの音、結構近くで聞こえたのに、自転車の姿が見えなかった・・。

「・・寝よう・・」

それ以上考えないことにした麻衣の恐怖の夜は終わった。


なんとなくで出来た妹の麻衣ちゃん・・・。

なんとなくとはいえ、ちゃんとキャラ設定はしてありますw

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