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修学旅行5

続き。


十一時一六分

麻衣は闇雲に森の中を進んでいた。

すると、急に『カサ』っと草の動く音がした。

「!?」

な、なんだろう。もし人なら、誠であってほしい。

そう心の中で思いながらじっと音のした方を睨んだ。

・・・・。

何も出てこない、良かったと安心しかけた時、不意に肩に軽い重みを感じて麻衣は自分の肩を見た。

そこには明らかに手がおいてある。

心臓が止まりそうになった。

「き・・」

思わず叫びそうになったがあることに気づき、変なとこで止まった。

おいてある手は暖かい。しかも男の人の手だ。

「水城か?こんな所で何してるんだ」

この声は・・・。

麻衣は後ろを振り返って続けた。

「稲木先生・・・?」

そこには誠の大嫌いな陸上部顧問の稲木先生が立っていた。

そういえば、最初に探しに出たのはこの人だ。

・・・すっかり忘れてた。

「お前も渡辺を探しに来たのか?」

渡辺は武志の名字だ。

「はい、心配でじっとしていられなくて」

元々怒られ覚悟で捜しに来ている。こうゆう時はホントの事を素直に言うに限る。

「・・・そうか・・・まぁ捜すのは多いに限るからな、説教はバカ辺(渡辺)を見つけてからだ」

やっぱ有るのか、説教。

「・・・ん?」

稲木が不意に耳をすまし始めた。

「?」

麻衣も耳をすましてみた。

「すぐ助けるからなぁ~」

人の声だ、しかも

「お兄ちゃんだ」

声からして結構近い。

「行くぞ!」

「はい!」


十一時二四分

「お~も~いぃ~」

誠は必死にロープを引っ張りあげようとしていた。

陸上部で足には自信がある誠だが腕の力はいたって標準だ。

実はちょっと小太りの武志を一人で引き上げるのは、はっきり言って無理がある。

誠が頑張っても半分引き上げるのが精一杯だ。

雪が降っているくらい寒いので手がかじかんでしまってロープを掴んでいるのがやっとという状態になりかけているのだ。

放すわけにはいかない。

左手にロープを2度3度巻きつけて持ち直した。

だが足元は雪が積もっているので結構滑る。

手元は良いけど足元はヤバいな。

そんな事を考えてたら後ろから

「お兄ちゃん!」

という聞きなれた妹の声と

「水城!」

というなるべくなら一生聞きたくなかった稲木先生の声が聞こえてきた。

「麻衣!稲木先生!」

麻衣と稲木にも手伝ってもらい武志をやっとの思いで持ち上げた。

(あぁ手にロープの跡が・・・)

誠はその事と安心感で、ため息をつきながら座り込んだ。

それにつられたように麻衣も誠の向に座った。

上がってきた武志を見ると寝間着姿だ。

そのためか、少し凍傷になりかけている。

雪女を追いかけるために無我夢中で飛び出して行ったため仕方ないと言えば仕方ないのだが。

見ていて寒いので誠はリュックに入っていた毛布を出してかけた。

「あ、ありがとう・・ございます」

誠は苦笑いで返した。

そのあと、稲木の方を向いて。

「先生、お久しぶりです」

と一礼。

そのまま横にいる麻衣に

「家に帰ってからだ」

と一言。

稲木と武志にはなんの事だか解らなかったようだが麻衣にははっきりと解った。

(稲木先生だけで十分なのに・・・)

麻衣は心の底からため息をついた。

「お前ら、のんびりしている暇ないぞ。森の外は吹雪だ。急いで戻るぞ」

いつの間にか武志をおぶって立っていた稲木が言った。

「はい!」

と言った誠と

「吹雪!?」

と言った麻衣が同時に立った。



ここら辺では最後をどうしようか悩んでたあたり・・・?wwww


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