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名ゼリフから読み解く 大東亜・太平洋戦争  作者: 佐久間五十六


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堀栄三②

 「一部の学生達は、自己を忘却し、いたずらに教官に迎合して、成績本位に走る傾向が、見られた事も事実であったが、それはどこの社会にでもある事だろう。しかもそれが、優等生と言う者に、それが多いのはのは皮肉だが…。」

 堀栄三(陸軍情報参謀)

 堀栄三陸軍情報参謀は、「軍刀組」が必ずしもその人格まで、保証された者では無い事をはしなくも証言している。陸軍大学校卒業者は、左胸下に楕円形の銀台に金色の星のついた微章をつけていた。それが"天保銭"に似ていた為、陸軍大学校卒業者は、「天保銭」そうでないものは「無天」と称された。

 しかし、これはエリート主義を蔓延させて、組織をおかしくすると言うので、昭和11年に廃止されるのだが、逆に「天保銭」組への嫉妬や「天保銭」組の専横があった事を裏付ける様な措置であった。「軍刀組」は中でも選りすぐりのエリートで出世間違いなしの、陸軍大学校卒業者上位5人の事を指す。

 陸軍大学校卒業時に天皇陛下から恩賜の軍刀を授けられる事からその名がついた。陸軍士官学校、海軍兵学校、海軍大学校にも同じ様な「軍刀組」の制度はあり、出世は間違いなしとされていた。陸軍大学校も海軍大学校も、元々はエリートの中のエリートを選りすぐった上のトップ5であるから、気が遠くなるような神的存在であった。

 エリートがノンキャリアを指揮する傾向は明治以降の日本のスタイルとなっていた。帝国陸海軍も例外ではない。机上の筆記試験の結果だけで人事を、決めてしまう事は、異論があるかもしれないが、このやり方は平時には友好的に作用していた。人事を司る陸海軍省としても、卒業席次による人事、所謂「軍令承行令」にそって、人事を行う事によって、配置に頭を使わなくても良いと言うのは、大きなメリットでもあった。その一方で、柔軟な人事が出来ないと言うデメリットもあった。結局、日本軍が米国に破れたのは、この組織の柔軟性がなかった事が原因の一つであると言われている。このやり方では柔軟性は欠けていた。

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