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名ゼリフから読み解く 大東亜・太平洋戦争  作者: 佐久間五十六


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マキアヴェッリ

 「天国への道を知る最良の方法は、地獄への道を探究する事である。」  マキアヴェッリ

 マキアヴェッリは、平和を知る最良の方法として、戦争と言う真逆に位置するものは何か研究する事の重要性を説いている。確かに平和平和と、唱えるだけでは平和にはならないし、誰も苦労はしない。

 平和とは何かと言う人類不変のアンチテーゼに対して明確な答えをマキアヴェッリは示している。

 戦争がどういうメカニズムで起こるかも分からないし、それを知らなければ平和のメカニズムも分からない。

 このマキアヴェッリのセリフから分かる事は、「逆もまた真なり」と言う事である。全く関係なさそうな対称的なものであっても、比べてみると、案外見えて来るものもあると言う事だ。誰も地獄に等行きたくはない。行きたくはないけど、天国への行き方も分からない。そう言う時にマキアヴェッリは、まず先に地獄への道を調べなさい。という。そうするとどういうメカニズムか分からないが、自然と天国への道も分かると言う。

 本当にそうなるかは分からないが、方法論としては決して理にかなっていない訳ではない。人は平和というと、どうやって戦争を回避する事が出来るか、という事にばかり考えてしまう。しかしながら、現実には戦争と言う事象を回避する事が出来るどころか、避戦のエネルギーが次なる戦争を引き起こしてしまっている。それはひとえに地獄への道を研究する事が不充分であると言う、何よりの証である。

 天国に行きたかったら、まずは地獄を知るべし。というマキアヴェッリの警告は、現代人にも充分に通用する理論であるはずだ。そして、100点を取りたければ0点になってしまう原因を考える。人生で成功したければ、失敗してしまう要因から考えてみる。株で大儲けしたければ、大損するリスクヘッジから考えてみる。マキアヴェッリのこの言葉は多くの事を我々に考えさせてくれる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 「天国への道を知る最良の方法は、地獄への道を探究する事である。」 私が未だにこの言葉の真意を理解できないのは俗物に染まっているからでしょうか(泣) [気になる点] 「戦争を知りたければ平和…
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