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成り行きで異世界転生 〜チート能力、期限付き〜  作者: 乙坂創一
第二章『フロウザー家捜索』

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第六十九話「決着」

モンストのチョイスガチャみたいなやつでヤクモでた。モンストって飽きてる時ほど良いキャラ出るよね

「んだこれ……まさかこいつ、能力者か……?」

男は突発的な出来事に狼狽えた。この状況になるまで能力を使わなかったトパーズに、恐怖すら感じた。

「《貫……盾ペネトレイト……シールド》」

「───ッグ!!!」

その一言で瞬時に発せられた光線のような攻撃は、男の脳天を貫くのにあと一歩のところで防がれた。が、攻撃を受け止めた男の手を貫き、空いた穴から血が流れだした。


貫盾(ペネトレイトシールド)》は、直線上を攻撃するものだった。

弊害は男の手に留まらず、建物をも貫いた。男は、手で防ぐ事で攻撃の無効化を測ったが、嫌な予感がした為、間一髪首を傾けて躱す事に成功した。もし、左手だけで受け止めようとしていのなら、確実に脳天を貫かれていただろう。

───こいつッ!! 腕を掴んだのは確実に頭を狙うためかッ!?

「……ゔぅッ!!!」

貫かれた手に走るあまりの激痛に、男は冷静さを欠き、思わず顔を顰め、目を瞑った。

だが、幸いにもあれがイタチの最後っ屁だったようで、トパーズは車にもたれかかったまま完全に気を失った。

───くそ……血がやべぇ……

男は、異常なほどに出続ける血を止めるべく、破れたタンクトップを脱ぎ傷口に何重にもキツく縛り付け、止血した。そして、代わりにトパーズの服を脱がし、着用した。



それから数分もせずに、壊斗とエメルが車に戻ってくると、車は大破し、周りには血溜まりが出来ている光景を目の当たりにすることになった。

その中でも、フロントガラスを突き破り、血塗れのまま上半身裸で両手を広げているトパーズの姿に目がいった。

「なんだよ、これ」

「ひ、ひどい……」


エメルは、思わず口を抑えて自然と涙を流し、すぐにトパーズの回復を行った。

「良かった……息してる……!」

エメルが能力を掛けること十数秒後、傷が完治したトパーズの呼吸を確認した。息はしていたが、すぐに目を覚ますことは無かった。


壊斗は、ゆっくりと地面に目線を向けると、血文字で「Come to the roof(屋上に来い)」とだけ書かれていた。


「……エメル。トパーズを抱えてすぐ近くにある女子トイレの個室に閉じ篭もっておけ。誰が来ても絶対に開けるな」

「え……? 待って、カイト……!」

壊斗はそう言い残し、恐ろしい顔で屋上へと向かって行った。



エメルは、言われるがままトパーズを引きずって近くの女子トイレに閉じ籠った。

その少し後に、トイレ掃除のじいさんが男子トイレに入っていった。

「相変わらず汚ったねぇな」

床には、赤黒い汚れが靡いた跡が微かに残っていおり、小言を言いながら男子トイレの掃除用具入れを開けた。すると───

「う、うわああ゙あ゙あああッ!?」


そこには、血まみれの結輝。悟。昌幸。円香。乱子の順に雑に積み重ねられており、床の血を拭いたであろう血に塗れた男の紫色のジャンパーが脱ぎ捨てられていた。

じいさんは、慌ててその場から逃げ出した。

───何、今の声……!? 怖い……ッ

状況が分からず、ただじいさんの叫び声だけが聴こえ、怖がっていたエメルだったが、壊斗の忠告通り個室から逃げ出す事はしなかった。



屋上へと向かう途中、防火扉が閉ざされ、車が通れないようになっていた。だが、壊斗は人が通る為の小さな扉を開け、中に入った。


「来たか……工崎」

壊斗が屋上に着くと、男はフェンスの上であぐらをかきながら嬉しそうに笑った。

「こっち来な」

そう言うと、男はフェンスから飛び降り、クイクイと指で壊斗を手招いた。壊斗は、歩み続けた。


男は、壊斗との距離が数メートルになった瞬間、「《1/10(ワンテンス)》」と唱えた。すると、壊斗は身体に異変を感じた。

「俺だって、こんな卑怯な真似ァしたくねぇんだ。分かってくれよ」

そう吐き捨てると、男の方から壊斗に接近し、目一杯の抗力を拳に込め、壊斗の顔面を殴り付けた。

「ぶっ飛べや。……って」

───こいつ、なんで立ってられ……


壊斗は、耳が聞こえずらく、視界がぼやけ、息が吸いづらく、呼吸が早くなり、頭も回らない。あの一瞬で何かされたという事だけは理解していたが、壊斗にはそんなことより優先すべきことがあった。振りかぶった拳を男に命中させた。その衝撃波で、建物全体が揺れた。


男は、高速のダンプに轢かれたかのように、回転しながら海老反りになって吹っ飛び、フェンスを越えて数十メートル先で円を書くように落下していった。


それを見届け、壊斗は地面に倒れた。

コーンロウ男の名前、草原彰人(くさばらあきひと)って言います。一応上位四讃會の武術部隊に身を置いて居ますが、能力者である事をひた隠しにしてきます。もし彼が能術部隊に所属していたら、確実に三本の指には入ったでしょう。

彰人は、エマルカ人の母とジャーバル人の父とのハーフ。齢四歳の時に父が出張に出てしまい、しばらく母親と二人暮しを続けます。

母親はヒステリックで、幼い頃からよく暴力を受けていました。ある日、他愛もない出来事で激高した母親に花瓶で頭を殴打され、死の淵を彷徨い、能力に目覚めました。

次に、彼の能力について。能力名は《1/10(ワンテンス)》。スザンの能力と似ていますが、スザンのものとは違い相手のレベルを変えるのでは無く、相手の身体の能力値を"全て10分の1"にしてしまうという恐ろしい能力です。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚は勿論のこと、思考力や免疫力等の元々人間に備わっているものや、相手の能力の性能までも10分の1にしてしまいます。それにより、壊斗は彰人を撃破後、すぐに倒れてしまったのです。

ただ、この能力には欠点があり、まずは対象一人にしか効果が無く、尚且つこの効果は一時的なもの。数秒経てば元に戻ってしまいます。そして一度能力をかけた者には二度能力をかけることは出来ない。彰人はその数秒の間に片をつける必要があります。

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