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成り行きで異世界転生 〜チート能力、期限付き〜  作者: 乙坂創一
第二章『フロウザー家捜索』

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番外編「クザキ・カイト④」

「全員集まったか? 休みは?」

金村(かねむら)先生は生徒たちにそう問いかけた。

真人(まさと)が休みでーす」

「真人?」

「先生、木村っすよ」

「あー、木村か…それ以外は居るな。じゃあ、号令」

体育委員の号令で、体育の授業はスタートされた。いつも通り体育委員が先頭を切って体操をし、再び召集がかけられた。

「今日からは、バスケをします! まずはボールに体を慣らす為に……五分間。前後ペアになってパス練して。賢太(けんた)、頼んだ」

「俺っすか? …了解っす」

バスケ部の賢太にそう言い残し、金村先生は忘れ物を取りに教官室へ戻った。

この学校の体育は、主にサッカー、バドミントン、バレー、卓球、バスケの順で春から冬まで一年間を通して行う。これに加え、生徒たちのやりたい科目を一つ追加する。

卓球は、元々は柔道だった様だが、五年前に種目から消えたらしい。大きな怪我人が出た影響で。



金村先生は、試合を組むにあたりバランスの取れたチームにするべく、一人ずつチーム分けを(おこな)っていった。壊斗ら一年生は男バスが五名なので、金村先生はチームを5つ作り、各チームに一人づつバスケ部が居る状態に組み分け、五つのチームで総当たり戦をしようと考えた。毎回(ひと)チームは審判を行い、その他の四チームは試合を行うという形で。


「初めッ!」

先生が鳴らした笛の音と共に、青ビブス"対"黄ビブスのジャンプボールが始まった。ジャンプボールはバスケ部同士がやるのがお決まりだ。ボールは、青ビブス、壊斗のチームに渡る事になった。

「清人ナイスッ!」

壊斗は落ちてきたボールを両手で掴み取り、ドリブルしながらゴールまで攻めた。

しかし、壊斗は直ぐに囲まれ、ゴールまでの道を塞がれてしまった。

壊斗は誰かにパスを出そうとすると、右斜め前から霊園の声が聞こえた。

「壊斗パスッ!」

バスケ部の霊園清人(れいえんきよと)は、ゴールまでの道のりを作ろうと待機していたが、壊斗が三人がかりで封じられた為、パスを要求した。

壊斗もそれに応じ、オーバーヘッドパスで霊園にボールを渡した。

霊園は敵のディフェンスを流れるように華麗に交わし、セットシュートでゴールを決めた。

「ま、霊園だし、しゃあ無し」

(つぎ)挽回すりゃ良いっしょ」


二本目はリアム・テイラーのスローインから始まった。バスケ部で焦げ茶色の髪が似合う日本とアメリカ人のハーフだ。リアムは暑いからか、ビブスの下の体育着を捲りあげ、白い肌を露出させた。

「リア!」

リアムの手から放たれたボールは、パスを貰いに行った川邊がキャッチした。そのままディフェンスを交わしながら突っ走って行く。

ゴール前、死角から現れた壊斗に、川邊は取り乱し、焦りでボールのコントロールを失った。

「川邊、トラベリング!」

「…くそッ! しくったッ!」

「ドンマイッ!次行こ次!!」


ゴール目前からのスローイン、壊斗たちにとって圧倒的有利な状況からのスタート。壊斗は、比較的フリーな状態にあった山田にボールを投げた。

しかし、パスが高すぎた。山田の身長ではあと一歩で届かず、微かにボールに触れてしまったせいで、ボールは思いもしない方へ飛んで行った。

しかし、へんてこな方向に跳ねてゆくボールを、霊園は(のが)さなかった。コート外ギリギリのボールを弾くようにしてコート内に戻した。

壊斗は霊園が繋いでくれたボールを抱え込むようにキャッチし、3P(スリーポイント)シュートを放った。

「───惜しいッ!」

が、惜しくもシュートは外れた。

壊斗は即座にリバウンドを取ろうとしたが、敵チームの駒澤(こまざわ)にリバウンドを奪われた。壊斗は駒澤に、背の高さと腕の長さで劣っていたからだ。

「リアムくん!」

そう言って駒澤はオーバーヘッドでパスを繰り出した。

駒澤のパスはあと一歩の所で飛距離が足りず、壊斗チームの真咲に奪われてしまった。だがリアムはすぐに真咲からボールを奪い返し、


しかし、壊斗たち青チームは控えに残しておいた。最強のディフェンダーを。

というのも、人数の都合上、壊斗たちのチームだけ六人チームになっていたのだ。だから、時間経過で交代するということになっており、その通りに真中(まなか)と交代で、太田玄斗を出場させた。

玄斗は、フィジカルの強さでタックルを仕掛けてきた奴を逆に吹き飛ばした。

だけれど、残念ながら審判の判断によって玄斗がファールを取られてしまった。

「え、僕タックルしてないんだけど」

が、審判は絶対だ。審判の目にはそう見えたのだろう。黄色ビブスから試合続行された。


壊斗は黄色チームのパスを奪い取った。

「うおぉぉぉ! ナイスゥッ!!」


壊斗はボールをバウンドさせながら進むが、すぐさま黄色チームが壊斗の前に立ちはだかった。数的にはさっきより少ない二人のディフェンス、ただ、相手のうちの一人はバスケ部のリアムだ。簡単には抜けない。

壊斗はボールをバックビハインドパスで確実に霊園に託した。


が、横から現れたリアムによって霊園の手からボールが奪われた。


リアムは数々のディフェンスを掻い潜り、レイアップでゴールを決めた。

「くそぉ、同点かぁ…」

「まだいける」

壊斗はあと数分しか残っていない時間を見ても、まだ諦めていなかった。


青チームからの始動。パスを回しながらどんどん上がっていく。


霊園はスコーピオンパスでボールを川邊に渡した。川邊はキャッチ出来なかったものの、直ぐにボールを取りに行き、ドリブルに移した。


ボールが壊斗の手に渡った時、リアムが目の前に出現した。

壊斗とリアムとの一騎打ち。壊斗はすぐに仕掛ける。

壊斗はテクニカルな動きでリアムを翻弄し、何とか抜く事に成功した。

「何でバスケ部がサッカー部に抜かれてんだよw」

「ごめん、リカバリー宜しく!」

壊斗はどんどん調子が上がっていき、最後はフックシュートで勝利を勝ち取った。


残り時間は後二秒、リアムからのスローインが行われようとした瞬間に試合終了の笛が鳴った。が、既にリアムは思いっきりボールを投げていた。これがゴールに入れば同点。だけど、そんな単純にはいかず、シュートは惜しくも外れてしまった。


壊斗たちは互いに喜びを分かち合った。


初戦は勝つことが出来たが、後には門松が待ち構えている。壊斗たちは次の試合の準備を始めた。

そういえば、総合型選抜で大学受かりました。ラッキー。

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