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成り行きで異世界転生 〜チート能力、期限付き〜  作者: 乙坂創一
第一章『ありふれた異世界』

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番外編「クザキ・カイト①」

高校一年生。夏も終わりかけで秋に移行する季節。二学期初日の始業式を終え、クラスに戻る。


「───連絡は以上だ 最後に今日から新しい仲間が増えるぞ〜入ってこい」


担任の先生がホームルームの連絡を一通り終えてから言った。


扉をガラッと開け、チャラめの男が教室に入ってくる。


「親の都合で神奈川から転校してきた門松修也(かどまつしゅうや)って言います! 部活は小中高サッカーをやってます 前の学校ではエースをやってした 入部手続きを終えたらこの学校でもサッカー部に入ろうと思ってます みんなよろしくおねがいしま〜す!」


翌日。放課後の部活に、門松は来た。


今日は練習試合をするらしい。あの転校生が入れば男子部員は丁度二十二人となる。部内最下位で補欠の川邊(かわべ)


「やっとペア練出来る〜!!!」


と大喜びだった。この学校はリフティング数やPK練等の記録で部内最下位を取った人は主にペアでの練習が出来ないと言う制限を設けられる。顧問が言うには


「自主練で上手くなれ そうすれば補欠になんかならないはずだ」


と言っていた。顧問は三人で練習をさせようとはしない。誰か一人を見世物にし、部員の士気をあげる為だ。正直この学校のサッカー部ではペア練を基本としている。これが出来ないと他の部員と比べ大きく差がつく事になる。


始まりの笛がなり、試合が開始された。門松と俺は同じチームになった。


「なぁ お前さ わざと相手に軽くぶつかってさ 猛烈に痛がるふりしろよ」


試合開始時に門松が話しかけてきた。まさかとは思うがこいつ…狡をしてエースに上り詰めたのか?


「俺はお前みたいにセコいやり方はしない そんなくだらねぇ事考えてる暇にボールを取りに行ったらどうだ?」


「…ッ!?誰に口聞いてんだ隠キャ野郎が!!!」


俺は門松を無視してボールを奪いに行った。


試合結果は3-1でウチのチームが勝った。門松は試合中、俺に異様に執拗く妨害をしてきた。顧問の見えないところで。


試合終了後、休憩の時間で。


「おいテメェよ あんまイキんな 下手くその癖に」


「それはお前だろ …お前さっき俺に"陰キャ"って言ったよな? 陽キャ 陰キャ 明るめの人と暗めの人を区別するための言葉だよな その使い方なら納得だ でもよ お前 差別用語として使うんじゃねぇよ」


俺はこういったタイプの人間が大嫌いだ。こういう奴は日常的に人を傷つける。


「そうだぞ それにカイトは先輩達を差し置いてこのサッカー部のエースだ 前の学校じゃ上手かったのかもしんねーが この学校じゃお前は多分ビリケツだ 俺を差し置いてな」


同じクラスメイトの根賀が会話に割って入る。


「んな訳ねーだろ笑」


部活を終えた後───


「門松 工崎は俺より数段上手い」


「ッキャプテン…」


門松は情けない顔をした。




「カイト今日飯行こーぜ」


「あぁ 今日予定あってさ 悪いけどまた誘ってよ」


「彼女とデートか?」


「だから居ねぇって笑」


友人達と別れ、自販機に向かう。部活後のカフェオレを飲むために。


「工崎くーん」


前から手を振りながら太田 玄斗(おおたくろと)が向かってくる。 漫画研究部所属の俺の友達だ。


「転生したら米粒だった件見てくれたぁ?」


「全部見たよ 俺は面白いとは思わなかったけどね」


「そっか〜 残念… じゃあみどむり見てみてよ 面白いよ〜」


「分かった 今日は予定があるから明日見るよ」


「感想聞かせてねぇ あとさぁ 1つ聞きたい事があるんだけどいいかなぁ?」


「別にいいけど?」


「工崎くんってさぁ もし ()()()()()したら どうする? 漫研で明日議論会があってさぁ 是非意見を聞かせて欲しいんだ」


太田は興奮したかのように鼻息を荒立てる。


「うーん… まず異世界に召喚した奴に現実世界に戻してもらえるように頼むかな 異世界なんて見てるだけなら良いけどさ 実際行くってなると嫌だわ…」


「そっか…」


太田は期待外れの回答にしょんぼりとした。


「貴重な意見ありがとう! じゃあまた明日学校でね バイバーイ!」


太田が部室へと戻る。


自販機で買ったカフェオレを飲んでいると女子の話が聞こえてきた。


「工崎くんってなんでオタク(太田玄斗)なんかと一緒にいたんだろ…」


「それな〜 あんなキモイのと一緒にいるとかまじ有り得ない」


女子は太田を貶す話題で笑っていた。


太田は、太田 玄斗(おおたくろと)→おおたくろと→おおたく→おたく。と名前を切り取ってあだ名にされている。俺は嫌なら言った方が良いぞと忠告したが、太田は「別に嫌じゃないよ」と笑って言っていた。だが、太田の事が心配だし、俺は友達を侮辱されて苛立ちを隠せなかった。


壊斗は女子の元へと向かう。


「丸聞こえだ」


「お前らさぁ… 人の事馬鹿にして何か楽しい? お前らだって太田と似たような顔だろ」


太田ごめん。


「ひ、ひど〜い 行こぉ萌香(もえか)!」


「う、うん!京子(きょうこ)


太田は見た目や喋り方から主に女子から嫌われる傾向がある。


俺はそういうやつを見ると虫唾が走る。口では大丈夫と言っていても、内心相当傷ついている可能性が高い。俺はそういう奴を実際に見てきた。


壊斗はイライラしたまま家へと帰った。

壊斗という名前の由来というかなんでこんなキラキラネームかっていう話は元々第1話に書いていたのですが、自己紹介が長いと読者の方も飽きてしまうと思い削除しました。またの機会があれば本編で書くと思います。

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