第1話 はじまりのはじまり
初投稿で未熟ですがよろしくお願いします。
私 主人公 卓球部 アニメとゲームオタク
運動能力皆無で毎日悩んでいる
あの子 女子バレー部 ピアニスト
「常識とは、18歳までに身に付けた偏見のコレクションである。」(Common sense is the collection of prejudices acquired by age eighteen.)アルベルト・アインシュタイン
義務教育を受けていく段階で1度は聞いたことはある言葉である。この言葉は歳を重ねていくごとに理解をしていくものであるが、私の場合は21歳である程度理解することができたのではないかと思っている。これはそんな私が13歳の時の話である。
少し肌寒さを感じるも今年もまた散りゆく桜を見ながら悲しみと不安を抱いていた。風が強く普段の私ならとても気持ちがいいと思っていただろう。今日この日、中学生として入学する私は何故こんな所に行かなければならないのか憤りを感じていた。
「入学式は11時からだから、それまでにおじいちゃん達に制服姿を見せに行きなさい。」本当に面倒なイベントだった。嫌々私は自転車を走らせて祖父の家まで自転車で会いにいった。脳卒中で倒れて寝たきりの祖父は最初は喜んでくれていたが途中からは私を邪魔のように扱い出した。そして時間だからと言って私の写真だけがない祖父の家を後にする。
道中に近くでよくバーベキューをしていた家を横切る。そこでその家の玄関が開く。すると見慣れたあの子がこちらを見ていた。目と目があい静止した2人は向こうが玄関を閉めることで終わった。彼女の胸元には私と同じ「祝・入学」と書かれた名札がついてあった。(あ、あの子は同級生なのか。同じクラスだといいな。運命のいたずらだったりして)そう思いながら帰宅した。
そして中学校の入学式。私は1ー3へと向かう。これまでは15人しかいなかった小学生のクラスとは違い、いきなり増えるクラスの数に緊張がでかかった。
これまでとは違う環境。硬直して動かない生徒達。
横を振り向くとそこにいるのはあの時のあの子。私は何かの悪戯かと思った。
「ハエーッ!ハエーッ!ハエがいるー!」
急に場を和ませるためかそこにいるわけもないハエがいると1人の男子が叫び出す。
これを機に和む空間。それからは時間の問題でどんどんと仲良くなっていった。
同小の松岡がいたこともあり、私は松岡と前と変わらずにギャグ漫画やアニメ、ゲームで身につけた知識で笑いあっていた。この頃の私はともかく笑うのが好きな少年だった。クラスの班分けがはじまり私は誰となるのか怖がったが、私はなんと班もあの子といっしょになったのであった。この時の男子というものはとにかく騒いで遊んでいるばかりで母方の祖母と祖母の姉に真面目に生きろと言われたのでそんな彼達を許せないところがあった。「これからよろしくね。」自己紹介で話しかけてきたあの子。「あの時会った子よね!よろしく!」と言えていたら良かっただろうが私は言えなかった。