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社畜OLは、打倒邪神を目指す!  作者: もっけさん
ハルモニア王国王都
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78.奴隷を買いました

「顔は綺麗なんやけど、死んでるさかいなぁ」

とパンジーを見ながら、突然留美生(るみな)が何か言い出した。

 お前、美的センスだけは良いのに。

 自分じゃなく人を着飾らせるの好きだもんね。

 特に美人!

 アンナやイザベラの顔が好みなのも知っている。

 パンジーも美少女って感じだから、留美生(るみな)の好みにド直球なのも知っている。

 でもさ、地縛霊…じゃなかった。今は精霊か。その相手に言う事じゃないと思う。

「飯が出来たから持ってって!!」

の号令にワラワラと各自椅子に着席する。

「合掌、頂きます」

「「「「頂きます」」」」

 ご飯を食べ始めるなか、留美生(るみな)は律儀にパンジーの分も作っていた。

「姉よ、パンジーの実体化をスキル取得してーな」

 飯でも食わせるんか? と思ったが、取敢えず聞いてみる。

「実体化して何するん?」

「屋敷の掃除とかもさせたいし、ふよふよされるだけだと勿体ないやろ?」

 確かに体力∞だし、四六時中働かせても問題なし。

 化粧品セットの詰め替えも手伝って貰えて一石二鳥!?

 よし、是非とも取得して貰おうではないか。

「OK」

 私は、パンジーのステータス画面を出して実体化のスキルを取得させた。

「これで実体化出来るで!」

「パンジー実体化してみてーな」

「はい! やってみます!! ふんぬーーーーーーー」

 何か残念な感じで気合を入れるパンジー。

 美少女なんだから、ちょっと気にしてよ。

 実体化出来たようだが、もっとましな実体化して欲しい。

「あ、出来ました! あのぉ、このご飯って食べても良いんでしょうか?」

 パンジーは、私に向かって目の前に置かれている食事を食べて良いか確認してくる。

「ええよ、お代わりするなら留美生(るみな)に聞きや」

 食べ盛りが沢山いるから、留美生(るみな)が許可しなければお代わりはない。

「ありがとうございます! 頂きます」

 パアッと顔を明るくさせ、スプーンでオムライスを掬って一口。

 たまらないと目をつむって身体を震わせて一言。

「美味しいです! こんなに美味しい料理は初めてですv」

 美味しい、美味しいと言いながらガツガツと食べるパンジーを見て、いつもの通過儀礼だと思った私は悪くない。

 一通り食事も終わった所で留美生(るみな)に本題を話した。

 食事中に言ったら、絶対嫌がらせ飯にされるもん。

「イザベラになバッドステータスが凄いねん。不幸666やねん。不幸値が高くてなぁ、何とかするアイテム作ってくれへん?」

「無茶ぶり振んな!!」

 留美生(るみな)たん、オコになりました。

 まだ、激オコじゃないから大丈夫。

 多分作れるか、それに近い物を作ってくれるだろう。

「好きな素材使って良えから宜しくなぁ」

「へいへい」

 渋々といった感じで了承してくれた。良し、本当に使われたくない素材は隠しフォルダに入れておこう。




 食事が済んだ後、私はアンナと仕事の打ち合わせをしていた。

 留美生(るみな)の装備品や服の卸しと化粧品セットの販売拡大だ。

 こうして家も手に入れたので、奴隷を買い付けに行くことにした。

 ぶっちゃけ私だけでは分からないところがあるんだよね。

 アンナから聞くと、借金奴隷と犯罪奴隷、違法奴隷の3種類がある。

 今回のような闇市は、違法奴隷に該当するが国は見て見ぬふりをしている。

 多分、売り上げの何割かが国に納められているんだろう。

 腐っているな。

 国そのものなのか、それとも国の中枢にいる奴なのかは分からんが、ロクな事はない。

 一ヵ所にとどまる気はないので、パンジーを置いて色んな国を巡る予定である。

 化粧品の卸などもあるので、パンジーを筆頭に奴隷を上手く使って回していこう。

 ワウルによる比較的善良な奴隷商会イレカレーヌを訪れていた。

「いらっしゃいませ」

 ビシッとした燕尾服姿の美麗な男性に迎えられた。

 イケメンは良いね。

 眼福だけど、三次元でドキドキする事はないのが残念だ。

「奴隷を買いに来ました」

「どのような者をお探しですか?」

「犯罪奴隷以外で全て見させて下さい」

「えっ? ……畏まりました」

 まあ、驚くわな。何人いるか分からないが、それなりに繁盛しているみたいだし、掘り出し物もあるかもしれない。

 鑑定もあるし、個々のステータスをのぞき見させて貰って面談してから考えよう。

「良いんですか? 大まかな指定をした方が手間も省けますよ?」

 相手に聞こえない程度に忠告してくるアンナに、

「ステータスを見て候補絞るから、後は面談して買うか決める。イザベラのような例もあるさかい。まあ、見ててや」

と答えると、彼女はなるほどと納得してくれた。

 通されたのは、鉄格子に区分けされた奴隷たちの部屋だった。

 トイレもベッドもあるので、まだ奴隷としては良い扱いだとアンナは言った。

 私からしたら座敷牢に閉じ込められた人を連想したわ。

 1人ずつ鑑定していく。気になった者のナンバーをシステム手帳に書いていく。

 一通り見終わって、戻ろうかと思ったら、私の感が待ったをかけた。

 奥の部屋がやけに気になる。

「済みません。この奥の部屋にはいないんですか?」

「ああ、そこの部屋には処分する予定の奴隷たちしかいません」

 美麗なお兄さんから衝撃的な言葉が返ってきた。

 処分とか平気で言えちゃう神経が怖い。

「見せて貰えますか?」

「構いませんが、病気持ちだったり死にかけの者ばかりなので良い者はいないと思いますよ?」

 本当に見るのかと再確認され、

「見せて下さい」

と返した。

 奥の部屋を開けると、ウッとすえた臭いが鼻についた。

 衛生が悪い上に、臭い。

 表面上は良い商会なんだろうが、こういう闇を抱えている部分を目にすると何とも言えない気分になる。

 中に居たのは、ザッと20人ほど。

 鑑定すると病気や怪我の悪化でバッドステータスになっている人ばかりだ。

 しかし、チェックしていた人たちよりも突出したものを個々に持っていた。

 元々、私の契約(テイム)チームがステ振り縛りプレイなステータスなので気にならない。

 寧ろ丁度良い。私のポーションやサクラのエクストラヒールでなんとかなるだろう。

 ならなかったら、それは私の見る目が無かったって事だ。

「この部屋にいる人全員と話をさせて下さい」

 私の言葉に、お兄さんビックリしているよ!

 でも気にしないぜ!

 私が欲しいのは、労力兼特殊技能だからね。

 暫く別の部屋で待たされ、欠伸をしていたら奴隷たちを連れてきた。

 5人ずつ面談スタート。

 1人に2~3問質問し、自己アピールして貰った。

 皆、一様に自己アピールは控えめ。

 使い潰しだと諦めているんだろう。

 投げやりに吐き捨てるような自己紹介をした人もいる。

 別の部屋に家族がいるので、一緒に買って貰えないかと懇願されたりもした。

 その言葉に、急遽家族も呼んでもらい面談。

 ギャンブルでの借金奴隷はパスし、病気や怪我、ギルドの違約金が払えずにやむを得ない状況で借金奴隷になった者を残したら13人になっていた。

 うち病人もしくは怪我人が9人。半分以上である。

「決めました。この13人を買います」

「本当に良いのですか? 特にこの9人は、思うような働きは出来ないと思いますよ」

 普通に仕事をすることもままならない者を買うのかと聞かれた。

 まあ、普通に考えたら欠陥品なのでお断り案件だろうが、その程度の病気や怪我なら何とかできる自信があるので安い状態で買えるなら良しだ。

 何よりスキルが美味しい。

「買います。返品することはありませんから、大丈夫ですよ」

「9人は処分する奴隷だったので、全員合わせて金貨9枚で良いです。4人は、突出した特技があるわけでもありませんし、容姿も普通ですので1人金貨40枚になります。〆て白金貨1枚と金貨69枚になります」

「分かりました。では、これでお願いします」

 白金貨1枚と金貨69枚支払い、13人と奴隷契約を結んだ。

 取敢えず、動ける人は動けない人に肩を貸して奴隷商会から少し離れたところで中級ポーション(劣)を飲ませて、全員にheel(治癒)cleaning(清掃)をを掛けた。

「体が楽になった」

「動ける……動けるぞ」

「傷が治ってる」

 それぞれワッと歓声が上がった。

「はいはい、ちょっと静かにな。今から移動するさかい。動けへん人は手上げて」

 パンパンと手を叩いて、奴隷たちを静かにさせた。

 うん、取敢えずは動けない者は居ないようだ。

「まだ、しんどい人もおるかもしれんけど。後ちょっとやし、頑張ってや」

 15分ほど歩いて拠点に戻ってきた。

 出迎えてくれたパンジーに、サクラがどこにいるか聞くと留美生(るみな)のアトリエにいると教えてくれた。

「パンジー、この人らをリビングに通してお茶を入れたって」

「分かりました。皆様こちらへどうぞ~」

「アンナ、少し席を外すからこの人らに予備の服と化粧品・お風呂セット渡したって。使い方とかも教えといて。私は、ちょっと留美生(るみな)のところに行ってくるわ」

「畏まりました」

 それだけ言い残して拡張空間ホームの留美生(るみな)のアトリエに消えた。




留美生(るみな)、サクラそっちにおらへん?」

「おるよ。丁度、例のやつが出来たところやで」

 渡された巫女の耳飾りを鑑定したら、ヤバイことになっていた。

 巫女の耳飾り改:会心+60%・運共有化・バッドステータス無効化・回避+50%・電光石火(移動加速)・バーストストリーム(20連撃)・冥府の癒し手(HPとMP全回復/永続)

「何なんこの鬼仕様なチートアイテムは!!?」

「仕方ないやん。悪運を帳消しにする為に全員の運を統合、再分配する為のアイテムやもん。別にこれを売るつもりは無いんやし。これ見てみ」

 巫女の耳飾り:物防25700 魔防31000 スキル(豪運+1000)

 なるほど、失敗して作り直したんか。

 頭が痛い。

「どういう経緯でこうなったん?」

「皆の身体の一部を混ぜて作ったらこうなった」

「ふぁっ?」

 変な声が出たよ! 巫女の耳飾りだけでもチートなのに、それ以上って契約(テイム)カルテットは破格過ぎでしょう!!

 これ、表に出したらヤバい代物だよ。

「奴隷買ったし、その子らの分も追加で作って。13人分な。後、サクラはちょっと借りるで」

「えええーっ! これ以上作んの? 勘弁してやぁ」

「全員の運を均等にするんやから、頑張れ。労働力欲しいんやろう。MPポーション必要なら置いていくから作れ。サクラは用事が済んだらお前のアトリエに戻したるさかい。作れるところまで作れ」

 有無を言わさずサクラを掴んで留美生(るみな)のアトリエを後にした。


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