37.溜まってた物を吐き出してきました
<花令、夕食までに帰るから外でモンスター狩ってきても良い?>
妹、まずはCランク昇格試験合格おめでとう。
でも、いきなりモンスター狩りに行きたいって止めてよ!
<はぁあああ!? 何言ってんのあんた。この街初めてでしょうがっ!>
<宿の店とギルドの場所は把握したから大丈夫。そろそろ魔石も補充したいし、外のマッピングもしてくるよ!?>
マッピングは、地図をスクロールしてからじゃないと出来ないに決まってるでしょうが、この阿呆!
<危ないって! 止めなよ!?>
取り敢えず止める。
ただでさえトラブル体質なのに、これ以上のトラブルは背負いこみたくないでござる。
絶対ダメ! 許さない!! と大きくバッテンを作った。
必死に止める私を無視して、いつ移動したのか脱走蛇ちゃんズが、留美生の足元からスルスル登っている。
おっふぅ……フリーダム過ぎるだろう。サクラも留美生の足元でピョンピョン飛び跳ねていた。
君、一番弱いのよ? プチッと踏みつぶされたらどするの。
私の心の声は、契約した3匹+1人には通じなかった。
<大丈夫、大丈夫、蛇ちゃんズもいるし、サクラちゃんも足元で跳ねてるよ。この子達の実践もしてみたいし、レベルの高い所には近づかないから!>
と一方的に念話を切りやがった!!
捕まえようと手を伸ばしたが、一歩遅くハハハハッと馬鹿な高笑いをしながら行ってしまった。
帰ったら全員〆る。
仕方がないので折角冒険者ギルドにいるのだから、アイテムボックスに眠っているドロップ品を吐き出してお金に換えるか。
夕方と呼ぶにはまだ早い時間帯だけど、18時まで後2時間半と言ったところだ。
買取コーナーが空いていて良かったわ。
「すみません。買取お願いします」
「じゃあ、出してくれ」
蜂の羽×1068枚
蜂の子(死骸)×302匹
ロイヤルゼリー×102個
毒針×534個
黄色の魔石(小)×32個
青い魔石(小)×28個
赤い魔石(中)×3個
赤い魔石(大)×1個
女王蜂の心臓×1個
赤い魔石(大)
グレートウルフの毛皮×31個
ホーンラビットの毛皮×51個
ブルーオーガの眼×1個
ブルーオーガの睾丸×2個
ブルーオーガの皮×1個
スピアベアの皮×3個
ウルフの毛皮×21個
ワーウルフの毛皮×5個
キラービーの羽×31枚個
キングホーネットの腕×3本
キングホーネットの羽×2枚
毒針×1個
黄色の魔石(小)×22個
青い魔石(小)×13個
紫の魔石(中)×1個
緑の魔石(大)×1個
キングホーネットの心臓1個
次々とテーブルに出していったらストップをかけられた。
「ちょっと、待った! まだあるなら、別室に移動してくれないか。ここでは手狭だ」
「分かりました」
確かにちょっと量が多いか。出したものをアイテムボックスに戻す。
連れて行かれた場所は、結構広いところだった。
大きなテーブルに出してくれと言われたので、吐き出しました!
素材が山盛りになってます。
アイテムボックスに入れると分類されるので、取り出す時に分けなくて済むのが良い。
「おいおい、ブルーオーガってBランクだ。それにキングホーネットはAランクのモンスターだぞ」
Oh! 妹よ、お前の武器はAランクモンスターをオーバーキル出来るくらいの火力なのかよ!!
チート過ぎるじゃねぇか! 私は、原始的に包丁で戦ってたのに!!
「いや~、うっかり縄張りに入ったというか……(向こうから来たんだけど)。出くわして逃げられなかったんで、死に物狂いで殺しました。人間死ぬ気になれば何でも出来るんですよ……」
死んだ魚のような眼で悟りを開いた言葉を進呈したらドン引きされた。酷くね?
「お前さん、Cランクの昇級試験受けに来た問題児だろう? 推薦されたランク間違ってないか?」
「登録したてのヒヨッコですから、最初から高ランクにするわけにはいかないでしょう。地道に頑張ります。で、買取額はどうなりますか」
冒険者ランクなんて、ぶっちゃけどうでも良いから早く買い取ってくれよ。
留美生達が戻ってくる前に終わらせたい。
「キラービーの羽は金貨10枚・銀貨6枚・銅貨8枚。蜂の子は、金貨30枚・銀貨2枚。ロイヤルゼリーは金貨102枚。毒針は金貨21枚・銀貨3枚・銅貨6枚。黄色の魔石(小)は金貨33枚・銀貨8枚。青い魔石は金貨41枚。赤い魔石(中)は金貨15枚。赤い魔石(大)は金貨50枚。女王蜂の心臓は金貨13枚。グレートウルフの毛皮は金貨24枚・銀貨8枚。ホーンラビットの毛皮は金貨1枚・銀貨5枚・銅貨3枚。ブルーオーガの眼は金貨1枚。ブルーオーガの睾丸は金貨25枚。ブルーオーガの皮は金貨11枚。スピアベアの皮は金貨2枚銀貨3枚。ウルフの毛皮は金貨4枚・銀貨2枚。ワーウルフの毛皮は金貨3枚。キングホーネットの腕は金貨12枚。キングホーネットの羽は、金貨2枚。キングホーネットの心臓は金貨18枚。キングホーネットの毒針は金貨1枚。紫の魔石(中)は金貨50枚・緑の魔石(大)は金貨210枚。合計金貨686枚、銀貨4枚、銅貨7枚で手数料2割引くと金貨549枚・銀貨1枚・銅貨7枚・青銅貨6枚になる」
凄い大金(゜∀゜)キタコレ!!
「金貨30枚以外全て預けます」
「分かった。ギルトカードを出してくれ」
ギルドカードを渡して、数分後にはギルドの預金額が凄いことになった。
冒険者ギルド預金:金貨564枚・銀貨1枚・青銅貨3枚・青銅貨6枚と表示されている。
凄いね! 一気にお金持ちだよ。
所持金が金貨123枚・銀貨472枚・銅貨1497枚・青銅貨1965枚だから、これは薬師ギルドに預けても良いかも。
ギルドカードを仕舞い、
「ありがとう御座いました。当面、ここを拠点にするので宜しくお願いします」
と挨拶したら、
「今度はもっと大物を狩って来てくれよ。期待しているぜ」
と言われた。いや、ボチボチ稼ぎたいだけなんで、そんな死亡フラグは要りません。
適当に会釈して、冒険者ギルトを後にした。
ところ変わって薬師ギルドに訪れている。
セブールだから賑わっているかと思ったが、始まりの町よりも賑わっているけど、やっぱり閑散としている。
受付嬢がいるだけまだマシか。
「すみません。お金を預けに来たんですけど」
「ギルドカードの提示をお願いします」
私は、アイテムボックスからギルドカードを提示する。
「Cランクのレン様ですね。今日はいくらお預けされますか?」
「金貨93枚・銀貨472枚・銅貨1497枚・青銅貨1965枚です」
目を見開き絶句された。うん、銅貨と青銅貨が異様に多いものね。
「……失礼しました。確認させて頂きます」
それぞれの巾着袋をテーブルに乗せていく。硬貨毎に巾着の柄も変えてある。
受付嬢二人がかりでコインを数えている。
数え終えるまでに40分かかった。それまで私は、ずーっとカウンターの前でそれを見続けて疲れたわ。
「確かに確認出来ました。ギルドカードをお預かりします」
ギルドカードを確認すると、金貨156枚・銀貨3枚・銅貨3枚・青銅貨5枚と表示されている。
思わず顔がにやけてしまう。
用事は済んだので帰ろうとした時に、留美生から念話が入った。
<もう宿なんだけど、今どこよ?>
<薬師ギルドにいる。これから宿に戻る>
<りょ>
留美生は、すでに宿に戻っているようだ。
るんるん気分で薬師ギルドを後にした。
所持金:金貨30枚
冒険者ギルド預金:564枚・銀貨1枚・青銅貨3枚・青銅貨6枚
商業ギルド貯金:金貨180枚
薬師ギルド預金:金貨156枚・銀貨3枚・銅貨3枚・青銅貨5枚




