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社畜OLは、打倒邪神を目指す!  作者: もっけさん
アトラマント帝国 ロッド領
198/295

195.簡易社で治癒院始めました

 ログハウスが完成しました!!

 二階建てだと思っていたら、三階建てを作ってた。

 だから、大量の木材が必要だったのね。

「おお! 拠点(仮)が出来たな」

 内容を見ると1階は、キッチン・集会場・風呂場になっていた。

 2階と3階は住居区間になっている。

 完全個室の一人部屋である。

 新しい鍵を渡され、ウハウハである。

「神社の方は、どうなってんの?」

「社務所は出来たが、本殿はまだだな」

「簡易の社でも作って、本殿が出来たら移す方法もあるけど。どうする?」

「それで良えんちゃう? 薬師と治癒師がおらんしな」

「OK。じゃあ、私がやるわ。どっちも本職やしな」

 鑑定しながら良さげな人物がおったら根こそぎスカウトしよう。

 危険人物には、マークを付けておけば良いだろう。

 紅唐白(べにとうきよ)を引っ提げて、まだ建設途中のお社に突撃した。

「レン様、どうされたんですか?」

「本殿が出来るまでの間、社務所を簡易社にして治癒院として働くことにしてん」

「はぁ……」

「怪我や病気したら、社務所においで。見たるから」

「お金がないのですが……」

「金が無い奴から金を取るほど非道やないで。ある程度安定した収入が入ったらお金取るけど、今はタダでやったるわ」

「え? タダですか?」

 ポッカーンとする村人に、私は首を傾げた。

「金より今は労働力が欲しいしな!」

 そう宣言すると、拝まれた。

 拝むなら神様でも拝んでくれたまえ。

 留美生(るみな)が作った折り畳み神社を横に置いて、紅唐白(べにとうきよ)を膝の上に乗せながら人を待った。

「あの…タダで治療して貰えると聞いたんですが」

「なんや怪我したんか?」

 早速お客さんが来た。

 腕が赤黒く腫れている。

「どうして、こんな傷を負ったん?」

「立てていた木材が崩れて頭を腕で庇ったら、こうなってしまって……」

 木材の置き方も要チェックが必要だな。

「ほい、heel(治癒)

 パァッと男の身体を包み込み一瞬で怪我を治した。

「木材は地面に置くように。立てて置いたら今みたいな怪我に繋がるからな。命あっての物種。瀕死の状態やと私でも治しきれるか分からんから、十分注意して仕事に励むように」

「はい。でも、本当にお金は要らないんですか?」

 疑り深いなぁ。

「アーラマンユみたいに、後から高額な金を請求するとかせんわ。タダが不満なら、労力で返してや。本殿が完成せんと、雨ごいも出来んねんからな。分かったら持ち場へ戻り」

 シッシッと犬を追い払うような仕草をする私に、お礼を言って持ち場に戻っていた男。

 それから、ちょくちょく人が社務所に集まるようになった。

 肉調達部隊に混じって戦闘訓練もしてるよ。

 長時間座っていると、肩がこるしね!

 久しぶりにやりたい放題していた気がする。

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