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社畜OLは、打倒邪神を目指す!  作者: もっけさん
ジェリダン共和国
184/295

181.仕方がないので指南してみた

 2時間経過したが、未だ倒せていない。

 宣言通り死ぬ前に回復させたり、死に直結しそうな攻撃は紅唐白べにとうきよが攻撃している。

 今は、魔力枯渇による行動阻害でへばっている。

 仕方がない。

 足を潰して動けない状態にして戦わせるか。

 ゲルドの前に立ち、ゴーレムが振り下ろした腕をいなしつつ、HPとMPポーションを渡した。

「それ飲んだら再開すんで」

「は、はいぃぃ」

 ゲルドの襟を掴み、後ろに飛び距離を取る。

 腰を低く落とし、足に力を入れてゴーレムに向かって飛び出す。

 丁度、刀がゴーレムに届くかというところで抜刀した。

 豆腐を切る感覚で、スパッとゴーレムの足が切れた。

 勿論、切り落とした部位は回収済である。

 ゴーレムが体制を崩したので、取敢えず私の出る幕は終わりかな。

「動けんようにしたから、攻撃するなら今やで~。後、自分の魔力残量はちゃんと把握出来るようにしいや。1割切ったらマジでヤバイから」

「そんなの出来るのは、あなたぐらいですよぉぉおお!」

 半泣きでロッドを振り回しているゲルドを無視して、観客席に戻る。

「……普通は魔力残量なんか把握出来ねえよ」

「あ? 何か言ったか?」

 ギロッとリオンを睨んだら黙った。

 私が化け物か何かのような目で見るのは止めろ。

 コーヒーを片手に啜っていると、

「流石に、あれ1人で倒すのは可愛そうじゃないか?」

「なんや、イスパハンも参加したいんか? あんな雑魚倒しても経験値なんて知れてるから、もっと大物1人で倒させたるで」

 イビルドラゴンが良いかな~。

 それともエンシェントドラゴンでも良いかも~。

 と呟けば黙った。

「大体、レベル40程度の魔物くらい一撃で倒せるくらいにならんと」

 耐性は耐性であって、無効ではないのだから即死させるくらいのダメージを与えれば良い。

「レベル差は大したことないのに、何でこんなに苦戦すんのかな?」

 首をひねる私に対し、

「普通はパーティー組んで討伐するんだが」

「イスパハンに教えたる。うちはうち、他所は他所っていう格言があんのや。大体魔法ってイメージの問題やん」

「そのイメージが難しいんだよ」

 特撮やアニメで魔法のイメージがあるから、簡単だと思っていたけど異世界では難しいのか。

 それなら仕方がない。

「おーい、ゲルドさん。一度手本見せたるから、その通りにやってみて~」

「わ、分かりました!!」

「じゃあ、ちょっと下がってや~」

 ゲルドを下がらせ、私がゴーレムの前に立つ。

水剣ウォーターブレード

 細長い棒状の水を出して、サクッとゴーレムの左腕を切り落とした。

「え?」

「え? やないわ! ちゃんと見とれ。水圧を利用して切ったの! ほれ、真似してみ」

 ゲルドが一生懸命に水を棒状にしようとしているが、形は崩れまくっている。

「魔力操作も出来んのか! あんた、魔法メインとか言ってたけど魔力操作は基礎中の基礎やで。良い機会や。この戦闘で魔力操作もついでに覚え」

 両手足を奪って、的になったゴーレムに魔法の指導をした。

 その間、二人はお茶を啜り菓子を食っていた。

 やっと水剣ウォーターブレードが出来るようになり、威力はまだまだだがゴールドゴーレムはちゃんと倒せたので良しとしよう。

 大量の金の延棒にウハウハしながら、ゲルド達を連れて11階へと進んだのだった。 

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