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社畜OLは、打倒邪神を目指す!  作者: もっけさん
ミスト領
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162.休憩のカラクリがバレました

 休憩時間に日本へ逃亡していた事がバレました。

 切っ掛けは、とっても簡単な話で留美生(るみな)が某幼女な戦争物の映画を見たい。

 グッズが欲しいという欲求を爆発させて、アベル相手に愚痴ったらしく、アベルがあっさり日本を頻繁に行き来していると喋ってしまったのだ。

 鬼の形相で面接会場に乱入してきたので、一旦面接が中断になった。

 で、今私は吊るしあげられてます(物理的に)。

「楽白ちゃん、お願いやから解いて~」

 私を楽白の糸で縛り上げ、そのまま神社の天辺に吊るされた。

「こんな屑の言う事は聞かんで良い。逆さ吊りじゃないだけ有難いと思え」

「逆さ吊りなんてしたら、頭に血が上る!! タロットカードやあるまいし、そんな鬼畜なことせんでもええやん」

「私らは、規定の時間で休みを取ってるのにお前だけズルいぞ」

「だって、椅子から離れられへんねんもん!! 書類仕事が続いたかと思えば、面接漬けの日々やもん。ちょっとくらい楽したってええやん」

 簀巻きにされた私は、ビチビチと身体を動かし糸から逃れようとするが無理だった。

 私の泣き言に、留美生(るみな)は聞く耳を持たなかった。

「お前が許されるなら、私らだって許される! 権利を主張するわ」

「別に仕事に穴開けてへんもん。ちゃんと仕事してるやん。何で簀巻きにされて神社に吊るされないとあかんのー」

 理不尽だと泣けば、山賊の手でバシバシ殴られた。

「黙れ屑! 職権乱用しやがって、暫く野ざらしになっとけ」

「アンナだって黙認してたから同罪やん」

 私1人責められるのは納得出来ないと暴露したが、

「アンナは関係ない! 今日1日は、槍の練習台になっとけ」

と無慈悲なお言葉を頂いた。

 私は事情を知る者から、槍で突かれることになった。

「ちょっ、マジ止めてぇ!! 痛っ、痛いから」

 えい、やあ、と可愛い声で槍を投げてくるイーリン達が怖い。

 目が、ね。

 座っているんだよ。

 笑顔なのに、目だけが笑ってない。

 アンナは槍突きに参加はしなかったが、面白そうに眺めていた事は気付いているぞ!

 代わる代わるに槍を投げられるので、ブランブランと身体を揺らして避けましたよ。

 幾ら激しく動いても全然切れない糸。

 糸の強度を変えられることは留美生(るみな)の報告から知っていたけれど、使う用途間違ってませんか?

 回転を加えて槍を弾き返す事を覚えた私だが、回転する事で三半規管がやられてしまい気持ち悪くなり、ゲロゲロと嘔吐しました。

 吐瀉物を被った人は居なかったけれど、流石にゲロをまき散らされるのは迷惑と考えたのか、槍攻撃は収まった。

 しかし、私はその日1日中神社の天辺に吊るされた状態で過ごすことになった。

 縛りプレイから解放された直後に、食事でも水を取るでもなく、真っ先に駆け込んだのはトイレだったとだけ記しておく。

 私の休憩の仕方については、契約(テイム)した面々が有効と判断し、私と同じ時間に休むという現象が起きた。

 直属の上司がこぞって居なくなるため、パンジーに私が日本に居なくても自宅の鍵を使い分けて移動が可能か試して貰った。

 パンジーを解せば問題なく行き来できると実証され、シフト制で休憩を取るように厳命した。

 アンナからは、

「レン様がするはずだった面接が出来なかったので、その分は給与から差し引きますね」

と良い笑顔で言われた。

 給与カット宣言に、私はリアルで地面に手をついて項垂れたのだった。

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