122.後任を育成します
天照大御神様の像を神社に設置するのは簡単だったが、それまでにひと悶着ありました。
神社を管理する神主と助手の巫女さんが足りなかった!!
似非神主代行をしていた留美生に、作法を教えてやれと強要……げふんげふん、指導をお願いした。
聖魔法の素養がある者がスラムの住人にいたので、スカウトして留美生に丸投げしたYO!
治癒院としても活動するので、薬師になれる素養の者も募集した。
そっちは、私が指導したさ。
傍には紅唐白がいるという異様な光景で、スパルタで教育した。
勿論、護身術も身に着けて貰う必要もあるのでパワーレベリングもした。
スライムやゴブリンなんか出ません。
初っ端からレベル30前後のモンスターを狩らせました。
狩り方は、主に毒を使ったものです。
私が足場を固めて身動きを取れなくして、遠くから毒を投下するという方法を取り、慣れてきたらショートソードを使っての攻撃方法を教えた。
最初の頃は、皆目が死んでいたんだけど最近は無表情でサクサク倒してくれるようになりました。
調合レベルも同時に上がっているし、レベル60くらいならゴロツキにあっても1人で対処出来るだろう。
脱落者の心配をしたけど、皆根性があったので全員残ったのは嬉しい収穫だ。
この調子で、どんどん調合スキルを上げて薬師になって貰いたい。
そして、早く私を楽させてくれ。
料理・調合・戦闘の3つを重点的に上げたので、炊き出し隊にも参加できるようになったのは嬉しい誤算です。
神社を設立した事で教会よりも鑑定も安く出来ると評判になり日々神社は繁盛しているようだ。
邪心を持った者にはキッツイ天罰が喰らうので欲の亡者は蹴散らされているらしい。
流石、留美生特製の像だね。
変な機能が盛り沢山だよ。
恐らく契約カルテットたちが、提案したのも採用されているんだろうな。
紅唐白を抱っこ紐で抱っこしながら、バッサバッサと書類の山を裁いていく。
Cremaの納品書や留美生印のバングルの納品書。
新商品の宣伝にかかる費用や、売り上げの計上などの書類が盛り沢山あって泣きたい。
日本の会社の分もあるので、ファイリングしながら分けて仕事をしている。
一番大きい部屋にベッドと執務用の机が置かれ、本棚には書類関連が綺麗に整頓されている。
因みにこの部屋に入れるのは、パンジーとアンナのみである。
いずれ、Cremaはアンナに全権を譲る予定だ。
彼女なら上手くしてくれるだろう。
薬師の後任になる子も育成中だし、こちらも問題なければ任せたいと思う。
パンジーの差し入れに一息吐いていたら、ドォォオンッと大きな音がした。
その音を聞いて、嗚呼またかと思った。
最初は慌てて現場を見に行ったりしていたが、今では見に行くことすらしてない。
どうせ、不埒者がご神体の怒りを買ったのだろう。
殆どがアーラマンユ教か貴族・豪族の馬鹿なので、無様な姿になって追い出されていると思うと顔がにやける。
お守りの売れ行きも順調らしいし、良いことしたなーと轟音がなった神社を眺めた。




