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社畜OLは、打倒邪神を目指す!  作者: もっけさん
ハルモニア王国王都
117/295

115.龍爆誕

 クリスマスが大成功を収めた翌日に、産まれましたww

 何がって?

 そりゃ、卵が孵ったんだよ。

 生まれたのは龍だった。

 ドランゴンじゃないんだ。

 龍なんだよ。

 ちゃんと宝玉も持っていたし、逆鱗も確認した。

 キューと鳴きながら、私のお腹の上に乗るのは止めてくれ。

 君、大型犬並みに重いから。

 おばちゃんの腰が崩壊寸前でヤバいから!!

 成人女性1人を乗せてるみたいな重さだ。

 名前は紅唐白(べにとうきよ)ちゃん。

 通称キヨちゃんです。

 白龍なんだが、逆鱗が紅唐桟の織物の色のような黄みがかった渋い赤色だったのでピッタリな名前だ。

 目は紅なのは、うちの蛇ちゃん達と一緒だね。

「まずは、ステータスチェックやね。ステータスオープ~ン♪」

---------STATUS---------

名前:紅唐白(べにとうきよ)

種族:龍神(幼体/オス)

レベル:0

年齢:0歳

体力:20000

魔力:80000

筋力:100

防御:10

知能:100

速度:5

運 :100000

■装備:なし

■スキル:雷∞・雨ごい∞・豪雨∞・干ばつ∞・浮遊∞

■ギフト:雷雲操作・豪運・拡張空間ホーム

■称号:天照大御神の神使見習い・花令(かれん)の息子

■加護:天照大御神

■pt統合

-------------------------------

「ブフォォッ!!」

 ちょっ、待っ……待ってぇぇえい!

 何か凄いもんが見えた気がする。

 ごしごしと目をこすり二度見したが、表示されているステータスは変わらない。

「Oh……、私の子になっているよ。お前、男の子だったのね」

「キュー」

 ベシベシと尻尾で太ももを叩くのは止めてくれ。

 無駄に痛いです。

 防御と速度はカスなのに、それ以外が凄すぎて母ちゃんビックリたんだよ。

 取敢えず、紅唐白(べにとうきよ)のお披露目をしにいこう。

「皆のところに行くから付いてきてくれるかな?」

 紅唐白(べにとうきよ)を腹から退かして、立とうとするがゴスッと腹に頭突きを食らわされ引っくり返った。

 ガンッと床に頭を打ち付けた。

 床がフカフカの絨毯じゃなかったら、たんこぶ作っていたわ。

「キヨちゃん、浮遊能力があるんだから浮いて付いてきて頂戴。私の細腕では、キヨちゃんを抱っこ出来ないのだよ」

 嘘です。

 出来ます。

 が! 腰に負担がかかるので抱っこしたくないでござる。

 私の言葉が理解できないのか、それとも自力で動くのが嫌なのか腹に陣取る紅唐白(べにとうきよ)に、私は何度も言い聞かせて退かす作業を20分間続け、根負けした紅唐白(べにとうきよ)はやっと浮遊してくれた。

 こんなに人の話を聞かないって、私の影響受け過ぎじゃね?

 生気吸い取っていたが、変なところまで似なくて良いのにと心底思った。

 紅唐白(べにとうきよ)を引き連れてリビングに行くと、既に朝食を食べている面々と出くわした。

「レン様、遅かったですね」

「卵が孵化したからな」

 アンナに指摘され、孵化したばかりの紅唐白(べにとうきよ)を見せたら留美生(るみな)が発狂した。

「ギャァァアア! むっちゃ可愛いやん。見た感じ龍に見えるんやけど」

 はぁはぁと変態じみた息遣いをしながらジリジリと紅唐白(べにとうきよ)に近付こうとして雷を落とされている。

「ギャーッ!! いた…痛いっ…。可愛い見た目に反して、むっちゃ狂暴やん」

「その子は天照大御神様の神使見習いやからな。んで、私の息子たんなのですよ。名前は紅唐白(べにとうきよ)です。キヨちゃんと呼んであげて」

 雷に打たれながらも、紅唐白(べにとうきよ)を抱きしめて頬をこすり付けている。

 紅唐白(べにとうきよ)は、物凄く嫌がっていた。

 留美生(るみな)の脳天にハリセンを落とし、紅唐白(べにとうきよ)を救出した。

「神様からの預かりものやから、粗相せんようにな。後、留美生(るみな)うざいから止めい」

「私も日本に帰れば良かった!! そしたらキヨちゃんは、私の子になったかもしれんのにぃ」

と、阿呆なことを言い出した。

「いや、それは無いと思うで。大体、お前神託のスキル持ってないやん」

「それは、花令(かれん)が取らせてくれんからやん」

「必要なスキルは取らせてるやろう。前衛ポンコツヒーラーが何言っとんじゃ」

 少し黙っていろと二度目のハリセンを振り下ろして、席に着く。

 私の膝の上に紅唐白(べにとうきよ)が座る。

 パンジーがすかさず朝食を出してくれた。

 本当に出来るメイドだ。

 流石、メイドの中のメイドだ。

「キヨちゃんのご飯は、これな」

 天照大御神から預かった壺を取出し、蓋を開けてみると水あめっぽい感じの物が入っていた。

 それをひと掬いし、紅唐白(べにとうきよ)の口元に持っていくとパクッと食いつきしゃぶっている。

 その間に、私も朝食に手を付けた。

 膝の上に紅唐白(べにとうきよ)を乗せるのは重いが、赤ちゃんを膝にのせていると思うことにした。

「は~、神様の使いを使役するなんて流石レン様ですね」

 イーリンの羨望の眼差しに、私は肩を竦めた。

「使役じゃなく預かっているだけやから。信仰心が深ければ、声くらいは聞こえると思うで。イーリンには、伸びしろがあるし。留美生(るみな)よりもな」

 聖女候補だから、もしかしたら太陽信仰の聖女として立ってくれる日も近いかもしれない。

 留美生(るみな)には言わないが、あれは才能ないし。

 前衛聖職者だし、神託を取得しても神様からスルーされそうな気がする。

「キヨちゃんも、皆と仲良くしいや。留美生(るみな)はええけど、留美生(るみな)以外に無暗に雷落としたらあかんで」

 死にはしないだろうが、怪我をするのは間違いない。

 釘をさしておくことには越したことはない。

 本人が理解しているかは別だが。

「新しい仲間も加わったことやし、新年はパ~っとやろうな!」

 盛大にお祝いする宣言し、アンナは金勘定に走り、留美生(るみな)はどんな企画にしようかとイスパハン達と騒いでいる。

 こうして紅唐白(べにとうきよ)のお披露目は終わった。

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