第6章 神殺し覚醒
第6章 神殺し覚醒
俺と光剣が防護壁の頂上へ着くと、多くの兵や魔法師が対峙していた。隙間を縫って前にで、魔族の様子を伺う。西方の200mくらい離れたところに黒い一団が見える。整然と並びこちらを伺っているようだ。
「打って出ますか」光剣さんが聞いていた。俺は「様子を見よう」と、光剣さんのはやる気持ちを抑えた。以前、光剣さんは打って出て、魔族を蹴散らしたそうだ。だとすると、今回、無策であるだろうか。なんらかの対策、罠、があるかもしれない。ここは慎重に越したことはないだろう。
ふと思ったので、目でマントラさんを探し、見つけたので、マントラさんに声をかけてみた。
「マントラさん。ちょっといいですか」
マントラさんは部下にいろいろ指示してからこちらを向いた。
「何でしょうか」
「1つ疑問に思ったのですが、なぜ、ここに通用門があるのですか」
マントラさんは、俺の言おうとしていることが納得できたみたいで、説明してくれた。
「この門は、西の魔族との交易のために造られたものです。1000年前の人族と魔族の戦い以前は、人族と魔族は友好関係にありました。それでこの門が造られたのです」
成る程、そう言うことか。
「ねえ、マントラさん。それでは何故、人族と魔族は敵対するようになったのでしょうか」
そのことは、マントラさんも分からないようだ。以前は、人族と魔族は友好関係にあったそうで、それが敵対関係になったと言うことは、何かあったことは間違いないだろう。それを知り、修復して、元の友好関係に戻れないだろうか。可能なら、また、友好関係を築きたいと、晴人は考えていた。
魔道士長ゾイルは防護壁頂上へ着くと、部下の魔道士に事細かく、油断しないこと、いつも以上に慎重に気を締めるよう指示を出した。部下たちが納得していないような顔をしていたので、ここは正直に話、部下たちに納得してから、配置に就かせた。石橋を叩いて渡る、今がその時であると、ゾイルは考えていた。
マリンは魔族達を眺めて、最後方に控えている3人に目を止めた。他の魔族と異質な存在。見た目は人そのものの3人。その中央に王冠を戴いたおそらく魔王であろう人物が玉座のようなものに座している。
マリンはその3人のステータスを確認した。魔王の側近だろう2人は光剣さんとほぼ同程度の実力の持ち主だ。かなり能力値が高い。そして、中央の魔王に視線を向けると、ノイズでステータスが見えない。それになんだろうあの王冠は、ただの王冠ではない。よくないものを感じる。
マリンはその事を晴人さんに知らせた。
魔族最前列に動きが出た。どうやら正攻法でくるようだ。俺はそれを見て、マントラさんに告げ、光剣さんと二人で打って出る事にした。ついでに俺は光剣さんに作戦を伝えた。光剣さんは、親指を立て、OKサインを出し、先陣を切った。




